海外で働く-料理人- 4 オーストラリア

 こんにちは、Kです!オーストラリア編その2!

 ある日、朝知らない番号から連絡がありました。あんまり覚えていないんですけども、自分がその電話に出られなくて、ルームメイトがすごい焦った勢いで連絡をくれたんです。内容は”急いでルームメイトの日本人(Mさん)に連絡して”とのことでした。で、しました。”今日これから来れる!?”Mさんがちょうどインターン中で、今日は忙しいからシェフからトライアルも兼ねて来れるか聞いてと言われたみたいです。朝7時とかの電話だったので、起こされて機嫌も悪く(←)、全然準備してなかったけど、これは絶好のチャンスだと思い、高速で準備をして向かいました。

 そこのカフェのケータリングは主に個人よりも会社の会議やパーティー、ホテル、メルボルン大学等からのオーダーがメインでした。そのためメニューもそれに合わせ、パーティーやピクニック用の物が中心。サンドイッチ/ラップ(ブリトーのようなもの)のオーダーが一番多く、他にはサラダ、キッシュ、フルーツ盛り合わせ、チーズ盛り合わせ、デザート、カフェメニューからのオーダー等がありました。デザートはパティシエが担当だったので、ケータリングの仕事内容は、主にサンドイッチ/ラップ作りとケータリングオーダーに向けて準備(お皿などの備品集め、箱詰め等々)でした。

 ここのカフェ、オーナー夫婦経営のファミリービジネスだったため、しっかりとしたシステムやマネージメントがまず存在していませんでした。これについては、後々気付くようになります。爆 元々オーナーはデスクワークのお堅い仕事をしていたそうです。それでカフェをオープンしたと聞きました。そのため、二人とも飲食業とは無縁。現場の経験なしで飲食業に経営者として挑戦するとなると、色々と勝手がわからないというか、、、正直なかなか厳しいと思います。飲食業経験者なら痛いほどわかると思うのですが、料理ってすっごく厳しいんです、色々な意味で。簡単に見えいても思っている以上に時間がかかっていたり、何より表から見えない大変な部分が多かったり、、、家庭料理とも全く違うんですね。

 トライアルは、スタッフの一人と一緒に教わりながら一緒にサンドイッチを作りました。正直初めてだったので、すごく緊張していたのと、必死だったのもあり、気付いたら終了していましたw そしたら、もう一回来て欲しいとのことだったので、後日2回目のトライアルに行きました。カフェの印象はと言うと、スタッフ(特にキッチン)はいい人ばかりでした。技術面で言うと、日本にいた会社に比べたら技術で学べるものは少ないかなあという印象でした。トライアル終了後に採用の話を頂いて、無事仕事を貰えることができました。

 自分でも気付いてはいたのですが、日本にいる頃から手が遅かったんです。ただ仕事は丁寧だし、しっかりとした物を作ると上司からは評価を得ていました。これはシェフの意向でもありますね。”スピードは後からでも鍛えられるから、まずは丁寧な仕事をしっかり身に付けろ”と口うるさく言われていました。飲食業において、スピードは何よりも重要です。ただ先に丁寧さよりもスピードを重視してしまうと、雑な仕事をすることが癖付いてしまう場合が多いんです。料理は一つ一つの積み重ねが仕上げに大きな影響を与えるため、かなーり細かい指導を受けました。専属のシェフは神奈川と千葉で各一人ずつで、どちらもフランス修行経験あり、星付きレストラン出身など、技術面ではかなり鍛えられました。ただ常にチームだったこともあり、自分のスピードがどれほどなのかわからなかったですね。一人が遅くても、周りがカバーするからです。

 カフェで仕事を始めてから約1ヶ月くらいは、常に自分に人が付きトレーニングを受けながら覚えていくような感じでしたね。基本的に毎日、朝一で店のテイクアウト用のサンドイッチ/ラップを作り、その後にオーダーを片付けていく感じでした。暫くして一人で任されるようになり、忙しくなったり、時間的に間に合わなければ、もう一人のスタッフにお願いして手伝って貰うような働き方でした。

 ハッキリ言います。ここ色々とカオスだったんですね。爆 正直オーナーは数字の処理は得意でも、マネージメントは一切ダメだったんです。ファミリービジネスが故に、家庭の事情が職場に悪影響を及ぼしていることがめちゃくちゃ多かったんですね。夫がカフェ担当、嫁がケータリング担当、嫁の妹が会計士兼週末はカフェでサーバー。 夫は常に金金金、そして傲慢。嫁はなんかコミュ障(?)だし、ネチネチタイプの人で、不満があれば面と向かって言わず、毎日長文メールで言うタイプでした。そこはいいんですけども、スタッフを評価しない(?)というか、常に不満しか言わない感じです。夫が結果重視の人だったため、無茶振りが多かったのも事実です。夫のせいでマネージメントが崩れているというのも後々知りました。金を重視していることもあり、人件費削減を優先されて、スタッフが掛け持ちで仕事をすることが多かったです。パティシエ、ケータリング、カフェの3つの部門があり、普通はそれぞれの部門しかしませんよね?ただここでは、パティシエ兼ケータリング、ケータリング兼カフェみたいなのが普通でした。本当に無茶振り。

 マネージメントが弱かった理由は実はもう一つあります。カフェ立ち上げ時から働いているベテランさんが、すごーく仕事のできる人で、シェフではなかったものの、カフェのキッチンがうまくまわっていたのはこの人のおかげだったんです。裏ボスですね。オーナー達は本当にこの人に助けられていましたね。がある日この人がシェフと喧嘩をし、辞めてしまったのです。その後自分が入りました。

 なんかこう色々と思い出して書いていると、もう本当に大変だったなと!www ドラマだらけだったなあ〜

 2ヶ月程経ち、、、ある日大事件が起きました。これはもう今だから笑える話www それは次回に、、、

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