ukiyojingu

[2000字エッセイ#9]「カラータイマー」と弱いヒーロー
+1

[2000字エッセイ#9]「カラータイマー」と弱いヒーロー

この記事は自由に価格を付けられます。 https://paypal.me/ukiyojingu/1000JPY  外はきっと雨だと、客が持ち歩く雨傘で外の天気を予想した。書店で子ども向け雑誌の整理と、新しく入荷した商品を用意している。何年も書店で働いていると、ウルトラマンや仮面ライダー、戦隊もの、プリキュアなどの子ども向け書籍におけるヒーロー/ヒロインがどういう風に変わってきたかを見れてとても面白かった。初代から現在に至るまでのプリキュアをまとめた図鑑などを見ていると、明ら

スキ
1
[思考実装#2]『音楽を楽しく正しく聞くことに慣れている私たちにとって、不愉快で非合理なものこそが必要だ。そうして私は、この雑音の反復さえ、意味があるのだと言ってしまう。』に際して

[思考実装#2]『音楽を楽しく正しく聞くことに慣れている私たちにとって、不愉快で非合理なものこそが必要だ。そうして私は、この雑音の反復さえ、意味があるのだと言ってしまう。』に際して

この記事は自由に価格を付けられます。 https://paypal.me/ukiyojingu/1000JPY 2021年7月7日 研究報告を終え、思考停止しきった自分の頭を、身体が引きずって家に帰った。パソコンを開いて、何も考えない。自由連想のように、今こうして文章を作っている。今何かを入力しようとしていたのだが、すっかり消えてしまう。今、何を考えていたんだろう。私はよく自分が数秒前まで考えていたことをすっかり忘れてしまい、その数秒前を思い出すために数分間をかけてしまう

スキ
1
私たちは初音ミクを愛していたのか?——彼女と私とインターネットについて

私たちは初音ミクを愛していたのか?——彼女と私とインターネットについて

(約15,000字) この記事は自由に価格を付けられます。 https://paypal.me/ukiyojingu/1000JPY はじめに 私は2010年代からボーカロイド文化に触れ、その変化をずっと見てきたが、一方で「初音ミク」とか「鏡音リン」といった特有のキャラクターが好きだったというわけではなかった。どちらかといえば、それらを通し、数多くの匿名ユーザーたちが一つに繋がり、環境を盛り上げていく光景が好きだったのだ。そういう意味で、私は初音ミクを愛していなかったと思

スキ
29
[2000字エッセイ#8]初音ミクは弔われるべきか——「THE ドラえもん」展におけるもの悲しさより

[2000字エッセイ#8]初音ミクは弔われるべきか——「THE ドラえもん」展におけるもの悲しさより

この記事は自由に価格を付けられます。 https://paypal.me/ukiyojingu/1000JPY  時刻は22時過ぎ。京阪電車の最後尾車両に乗りこみうとうとしていると、京都市内の駅で40~50代くらいの中年男性が通路を挟んだ向かいに座り、おもむろに靴と靴下を脱ぎ棄てた足を通路側に向けだす。あまりの悪臭と品の悪さに軽蔑の念を覚えつつ、とはいえ中年男性をいさめる気にもなれない自分は、品の悪さが自分に染み付くことを恐れるように、席を移動する。  年齢から逆算するに

スキ
10
[2000字エッセイ#7]少年少女は死んだのか?——「後日譚」から読み取れるじんの「決別」について

[2000字エッセイ#7]少年少女は死んだのか?——「後日譚」から読み取れるじんの「決別」について

この記事は自由に価格を付けられます。 https://paypal.me/ukiyojingu/1000JPY  最後にnote上に短い2,000字エッセイを発表して以降、気づいたらオリンピックが開催され、原爆記念日が訪れ、終戦記念日も訪れていた。定期的に発表するとしていた自身のエッセイが更新できなかったことを反省しつつ、窓を開けるとともに耳につくセミの音と、すでに半分が過ぎてしまった8月を、今こうして思い返す。  既に数日昔のこととなってしまったものの、私にとって8月1

スキ
4
[思考実装#1]『私たちの言語はそれを解釈するにあたり、わずかに時間を消費する。その瞬間にこそ、私たちの非言語的領域を実装する可能性があるのではないだろうか。』に際して

[思考実装#1]『私たちの言語はそれを解釈するにあたり、わずかに時間を消費する。その瞬間にこそ、私たちの非言語的領域を実装する可能性があるのではないだろうか。』に際して

この記事は自由に価格を付けられます。 https://paypal.me/ukiyojingu/1000JPY 2021年の初夏。けだるい暑さから逃げるように部屋の外に出た。 最後に音楽を作ってから、もう3カ月は経過しようとしていた。忙しくて何も作れなかった私は、一方でどのようなものを作ればいいかを悩み続けていた。こうなることは、2019年に10曲の区切りで音源集を出すことを決めたあの時から、すでに決まっていたことだった。あれらは今でも、私の中での最高傑作のままである。そ

スキ
2
[2000字エッセイ#6]こだまに乗って、偶然を発見する

[2000字エッセイ#6]こだまに乗って、偶然を発見する

この記事は自由に価格を付けられます。 https://paypal.me/ukiyojingu/1000JPY  6月19日。緊急事態宣言が解除される直前の日に、私は新幹線に乗って東京に向かっている。京都から東京に向かうことを「上京」ということに対する納得のいかなさを抱きながら、新幹線は京都駅を出発した。本当は昨日に出発する予定だったが、6月19日と18日を取り違えた私は新幹線の切符を間違って買い、スケジュールが一日ずれてしまった。本来であれば容易に変更はできたはずなのだが

スキ
3
[2000字エッセイ#5] 来る「合成音声音楽」の時代と失われた2000年代

[2000字エッセイ#5] 来る「合成音声音楽」の時代と失われた2000年代

この記事は自由に価格を付けられます。 https://paypal.me/ukiyojingu/1000JPY  先日Boothで注文した『合成音声音楽の世界』が無事に配達され、ポストの中に投函された。『ボーカロイド音楽の世界』シリーズは数年前から開始され、ボーカロイド文化を残し続けるための一つの指標として、界隈の中で大きく注目され続けている。今年はタイトルが『合成音声音楽の世界』と変わり、それによりさらに大きな範囲を視野に含めていくという今後の姿勢が表題より読み取れる。だ

スキ
9
[2000字エッセイ#4] 「再生回数を気にするな」とみんな言うけれど

[2000字エッセイ#4] 「再生回数を気にするな」とみんな言うけれど

この記事は自由に価格を付けられます。 https://paypal.me/ukiyojingu/1000JPY   外出する気力の一切を到来した梅雨で奪われてしまい、連日自宅に引きこもっていた。もっとも、外出自粛の空気感が未だに残っている中で、それは適当な選択かもしれない。そんな中、今日はたまたま天気が良かったため、洗濯物を干し、食糧調達と牛乳パックのリサイクルを出して、私は大学に向かうのであった。8階建ての最上階にある住居は高所だからか若干蒸し暑く、熱を吸収して熱くなった

スキ
8
ネット上の「経験」はいかに残せるか——インターネットアートと参加型アートより学ぶ

ネット上の「経験」はいかに残せるか——インターネットアートと参加型アートより学ぶ

(約9,000字) この記事は自由に価格を付けられます。 https://paypal.me/ukiyojingu/1000JPY はじめに 2000年代、その中でも特に2000年代初め~中頃をインターネットが最も活発だった時期と主張してしまうのは、いささか早計だろうか。1990年代生まれの自分にとって、90年代末に初めて目にしたデジタルなものとの遭遇は、幼稚園の頃に買ってもらった「デジヴァイス」だった。2000年代には2ちゃんねるが台頭し、「恋のマイアヒ」を通し本格的に

スキ
5