テロルの決算

つまらない時代だから本当の笑いを

謙也は午前〇時頃起きて、今時分の3時30頃に腹が減る。台所で昨日の残り物を探す。白飯と味噌汁が残っていた。白飯は丼に半分、味噌汁は、僅かにガスコンロの上の小さな鍋に残っていた。極め付けは、アヒージョに使った唐辛子やニンニクが入ったオリーブオイルだ。面倒くさいとこれも温めてから白飯に…

📖『テロルの決算』沢木耕太郎著

昭和35年日比谷公会堂で演説中の浅沼稲次郎が17歳、右翼の少年、山口二矢に刺殺された。この事件に沢木氏は誰に肩入れすることなく、その瞬間までの2人の人生と、二矢が鑑別所で自決に至るまでを克明に描く。決行を決めた二矢がデパートの屋上から東京の街並みを見ている姿が切ない。沢木氏は20代の7年…

十代、本の記憶

いつも傍に本があった。 物心つく頃から、自分を取り囲む世界と、自分とのあいだに違和感を覚えていた。 愛情深い母がおり、経済的にもそこそこ恵まれてはいたものの、他所と比較すればエキセントリックな家庭だったことが、それに拍車をかけた。 よくある話かもしれない。 しかし、年端も行かない…