図書館司書になってしまった⑦書架移動の鬼
こんばんは、ハシモト トショカンです。
本日も数ある記事の中からこの記事を閲覧していただき、ありがとうございます!
今日は前回に引き続き、「図書館司書になってしまった」を書こうと思います。
前回の記事、「図書館司書になってしまった⑥図書館業務は肉体労働?!」(https://note.com/hashitosho/n/nbaa219a36bd6)では、記念すべき私の初図書館業務である「書架移動」を先輩スタッフのKさんと一緒に行うよう命じられ、書架移動を行うフロアに向かう道すがら、突然Kさんに衝撃の質問をされた…という所まで書かせていただきました。
「…つかぬ事を伺いますが、ハシモトさんは、家のリモコンを決まった順番に置いていて、もしも誰かにその順番をぐちゃぐちゃにされたら、殺意を覚えるタイプですか?」
「えっ?さ、殺意?!いやいやいや、覚えないですよ、そんな!え、何ですか?」
「うーん、では、例えば旅行に行った時に、分刻みでスケジュールを立てて、滞りなくその予定をこなすことに至上の喜びを感じるタイプですか?」
何だって?!
「あぇっ?いや、まあ、ある程度どこを回って、とかは計画しますけど、分刻みでとかはないですかね~…え、何ですか?!(マジで)」
「あ…いえ、別に深い意味はないんですけど、これから行う書架移動は、精密さ、緻密さを要求される作業になりますので、もしもハシモトさんがそれくらい神経質で潔癖な人だったらこの作業に向いているなと思って、ちょっと聞いてみただけです」
「精密さ、緻密さ、ですか…(なんだこの人…とりあえず「第一くせ者」発見)」
「そうです。精密さと緻密さ、これが大事なんです。これを理解せずに、1cmくらいいいだろうとか、大体このくらいでいいだろうとか、そういういい加減な考えを持ったスタッフが作業をすると、最終的に取り返しのつかない大きなズレが生じるんです」
「はぁ、なるほど…」
「だから、作業に入る前には、作業のやり方をしっかりと理解した上で、完璧に作業を遂行できる状態になっていなければいけませんし、そうじゃない人間は書架移動から外れていただきたいと思っています」
(こ~わっ)
え、私、大丈夫かしら?自慢じゃないけど学生時代にのんびりしすぎて就活もまともにやらずに、卒業後もとりあえずフリーターやりながら仕事考えようとか思って、司書資格もないのになんとなくで大学図書館を選んじゃうような計画性の欠片もない人間なんですけど?
…そうして、不安を抱えつつ、作業に入る前にみっちり説明を受けること、1時間。
…1時間?!
え、
この書架移動の時間、
説明だけで
終わったんだけど!( ゚Д゚)
あれ?朝礼でリーダーさんから「書架移動のお手伝い」って言われた気がしたんだけど、本に指一本触れずに終わってしまいましたけど、これ、大丈夫?
Kさん、きっと計画通りに作業を進行したい方だとお見受けするのですが、この1時間、何も書架の状態が変わらずに終わりましたけど、それでよろしくって?!
「…おっと、時間になってしまいましたね。僕はこの次カウンターなので、ハシモトさんは事務室に戻ってリーダーに次の時間の作業を確認してください。お疲れ様でした」
「お疲れ様でした」じゃないんよ!
疲れてないんよ!!
なんでって?
体動かしてないからね!!!
…ということで、事務室に戻り、リーダーさんに書架移動のご報告をすると、リーダーさんは「ふふっ」と笑って、
「早速『書架移動の鬼』が出ちゃったね。Kさんね、いつもそうなんですよ。いつも説明に30分とか40分とか使っちゃって、なかなか作業が進まないんだって、他のスタッフも愚痴ってましたよ。しかし1時間とは…」
(それはダメなのでは?!)
「性格上きっちりしないと気が済まないらしくて、だから向いてると思って書架移動の担当をお願いしてるんですけどね~」
そ、それは大学側から何か指摘されたりしないのかしら?と、入って二日目の私が心配することじゃないけど、ちょっと不安を感じてしまったのでした…
本日も長文にお付き合いいただき、ありがとうございました!
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