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イノベーションを生むために必要なこと

こんにちは、GIRONの長谷川 @haseryooo です。

僕はGIRONでマーケティングや事業企画を中心に担当し、最近は起業ストーリーや経営・新規事業に関わる書籍を主に読んでいます。また普段からホワイトボードを活用し、事業企画をやビジネスモデルの構築を行っております。

先日投稿した記事で紹介した新規事業や起業する際に読むべき本を1つである「ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学」

今まで数十冊と経営や事業戦略に関わる書籍を読んできたが、こちらの書籍は何度も読み返している名著である。

本書籍の中で「経営」「新規事業」「戦略形成」「イノベーション」などのキーワードが多く出てくるが、このキーワードを学ぶ上で欠かせない方がいる。その方こそ、本書籍の著者である入山章栄さんである。

以下にて、詳細な経歴を記載しているが、現在は早稲田大学ビジネススクール教授として、最先端の経営学を研究し数々の書籍を執筆されている。

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入山章栄(いりやま・あきえ)
早稲田大学大学院、早稲田大学ビジネススクール教授

1998年慶応義塾大学大学院経済学研究科修士課程修了。三菱総合研究所を経て2008年に米ピッツバーグ大学経営大学院で博士号(Ph.D.)を取得。同年から米ニューヨーク州立大学バッファロー校ビジネススクールのアシスタント・プロフェッサー(助教授)。2013年に早稲田大学ビジネススクール准教授、2019年4月から現職。専門は経営戦略論および国際経営論。近著に『世界標準の経営理論』(ダイヤモンド社)

2年前の当時の僕は、ビジネススクール (MBA) にいけば最先端の経営学やビジネスモデルが学べ、経営といえば有名なマイケル・ポーターの「ファイブ・フォース分析」、クレイトン・クリステンセンの「イノベーションのジレンマ」などを中心に学習するものだと思っていた。

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引用:https://keieikanrikaikei.com/history-of-strategy-015/

ところが本書籍では、冒頭から「ビジネススクールで習う教科書の内容は、この四半世紀近くほとんど変わっていない」と記載されている。

そこで今回は、僕が本書籍で気になったトピックを紹介しつつ、書籍のテーマでもある世界最先端な経営学について、新規事業を考える上で必要なことを深掘りしていきたいと思う。


「知の探索」と「知の深化」

全26章にわたって紹介されていて、以下のような内容が記載されている。

・成功しやすいビジネスモデルの条件
・イノベーションを起こすための「両利きの経営」
・組織の学習力を高める方法
・起業活性化のために必要なこと
など

その中で特に面白い内容だったのが、この2つである。
「先端イノベーション理論と日本企業」
「最先端の組織学習論」

この2つの章に関しては、イノベーション理論の基礎である「両利きの経営」について言及されている。
何かというと、「知の探索」と「知の深化」のバランスをとって経営をしていくことが重要であるということ。

知には一つのことを深く掘り下げる「知の深化」と、幅広い知と知を組み合わせる「知の探索」がある。

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引用;https://www.businessinsider.jp/post-189863

イノベーションは「既存の知と、別の既存の知の、新しい組み合わせ」であるということが書かれています。

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引用:https://kigyolog.com/interview.php?id=129

つまり、新しいものは何もないところから生まれるのではなく、今自分が持っている知見と、他の誰かが持っている知見を組み合わせることによって、新しいビジネスが起こるということですね。


イノベーションを生むためにはH型人材になることが重要

入山教授は後者の「知と知の結合を促進する人」について、「H型人材」という概念を提唱している。

人材タイプを区分する際に、以下の4つに区分される。

・I型人材:スペシャリスト
・T型人材:シングル・メジャー
・ー型人材:ゼネラリスト
・Π型人材:ダブル・メジャー

僕はマーケティングを軸に、デザインにも少し手を出しているのでT型人材になりつつある。

I型人材;
1つの専門性に特化し、深い専門性を持つ

T型人材:
1つの専門性を極めつつ、その専門性をもとに横に幅広く知見を持っている

ー型人材:
1つ専門性を極めるというより、幅広い知見を持っている

N型人材
2つ以上の専門性に精通し、幅広い分野の知見を持っている人材

しかし、イノベーションを生む人材は従来の人材タイプではなく、H型人材が重要であるという。

このH型人材とは、

強い専門分野がひとつあり、他の人の専門分野と繋がる横棒を持つことで他の人と繋がりHになるという「人と繋がれる」人材

のこと。

つまり、1つの専門分野がありつつ、他の専門分野の方と繋がれる人材のことである。

では、なぜ「H型人材」が重要なのか?

その答えは、日本企業のチーム体制にある。
日本は、「営業・マーケティング・デザイン・エンジニア・ファイナンス..」などと部署ごとに分けて配置されることが一般的である。

大学や会社でも1つの分野を深掘って教えるため、日本でI型の人材が多いのも、この部分が要因だろう。

しかし、イノベーションを生むためには、
「ビジネスサイド・エンジニアサイド・デザインサイド」と3つに分野の知見を持ちつつ、自分の専門性を活かしつつ、各部門と連携をとっていくことが重要である。

つまり、繋がれる人材こそ、H型人材なのである。

だからこそ、「組織のメンバー全員が同じことを知っている」ことは新しいビジネスを考える上で効率が悪く、メンバー1人ひとりが各分野の専門家であり、各個人が意見を言い合うことで新しいアイデアが立ち上がってくる。

ちなみに、シリコンバレーでは、オフィスの真ん中にあえてコーヒー飲み場を置くことで、色々なプロジェクトをやっている社員が集まる機会を作って、新しいビジネスを創出される機会をあえて作り出している事例もあるほどですね。


おわりに

いかがでしたでしょうか?

日々新しいビジネスは生まれては消えの繰り返し。
普段の生活の中で視点を変えて引き出しを溜めておくことで、ある日突然アイデアが生まれてくるかもしれません。

これから新規事業を行っていく方、起業を検討されている方の参考になれば幸いです。

この分野で「これも読んどけ!」等のお勧めがありましたらTwitterで教えていただけると嬉しいです。

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