Haruka Ito

island JAPAN co.,Ltd代表www.islandjapan.com

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マガジン

最近の記事

Colliuちゃんについて

「一枚の絵の力」2020年最後のラインナップはColliuちゃん。 Colliuちゃんの作品の「目」はタギング的な、空間をものにするというキャラクターとしての「目」でもあり、モチーフとなる他者を理解するという「目」でもあり、あと、こちらがあちらを見る時の見る人の「目」でもある。 その「目」を支点に次元を行き来するのがColliuちゃんの特徴で、空間的に鏡や透明な板をもちいて展開していたが、ついに近年は、「平面の立体」といえる作品にたどり着いた。 こうなると、背景は360度大き

    • 山本修路さんについて

      「一枚の絵の力」修路さんは「森の人」だ(ナウシカ的)。コロナ以前も以降も変わらず森にいっている。 そもそも修路さんが十和田に行くようになったのは、十和田市現代美術館の庭に彫刻作品(そのころはFRPで松をつくったりしてた)を設置にいったのがきっかけ(恒久設置されてます)なのだけども、そこですっかり街の人と仲良くなり、今や、お酒づくりも稲を植えるところから一緒に、冬にはメープルシロップをつくり、ついには家もちになってしまった!! 修路さんは、生態学、森の歴史、木の種類(もともと植

      • 冨安由真さんについて

        「一枚の絵の力」みえないものをどう受け取り表現するか、というのは絵ができたきっかけの一つだと思うが、由真さんの作品はまさにそうだ。 「このコロナの時期に由真さんはどんな絵を描くのかな?」というのは興味でもあった。由真さんと会ったのは2012年くらい(ちょうどロンドン芸術大学に在学中でその頃は毎日のようにあってたのがすごく懐かしい。。)由真さんの絵やモチーフは全くぶれてない。ずっと作り続けられる「テーマ」をみつけた画家は強い。 ▼資生堂ギャラリーでのインスタレーションについてこ

        • 淺井裕介さんについて

          「一枚の絵の力」企画をはじめた頃からも、今もいい絵が生まれている。淺井さんのこの絵をみて、紹介させていただけないかとお頼みした。 淺井さんは、少しづつこれまでのプロジェクトの映像をyoutube channelにて紹介したりinsta liveや新しい試みをされている。この絵ができるところも「Dairy drawing」で拝見した! https://youtu.be/L7dtYhaCoes 絵は多くの場合、出来上がり後のものをみることが多い。でも、淺井さんの絵ができてくる過

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        • Hello from HARUKAITO #1
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          DIEGOについて

          「一枚の絵の力」およそ2週間の間、毎日絵について一言コメント書いてきましたが、こうしている間に段階的な緊急事態宣言の解除になりました。 この時期、改めて作家のみんなと連絡をとったり、絵についてどう書こうと考えたり、ひいてはそれは「一枚の絵の力」について改めて再認識する機会になり、いい時間でした。 ディエゴは、この間にも自転車で毎日のようにアトリエにいき、絵を描いたり、街の様子をリサーチしたり、いまこの街で何がおこってるか、何ができるか、いつも主体的に街や状況と関わっています

          DIEGOについて

          BIENくんについて

          「一枚の絵の力」BIENくんは、壁や道路のちょっとしたひび割れ、落ちているもの、おもちゃ、小さな虫の動いた後、ミクロもマクロも関係なく、BIENくんが気になったものはどんどん採集していく。そうしてたまったラインたちを、BIENくんは大量にドローイングして、その中でだんだん作品になるものが決まっていく。 ▼以前BLOCK HOUSEで行った個展「WOOZY WIZARD」のレビューを北出さんが書いてくださった記事 https://bijutsutecho.com/magazi

          BIENくんについて

          玉山拓郎くんについて

          「一枚の絵の力」お題をつけたものの、いまや一枚の絵って、あえていわないよなという気もある。もちろん、この一枚を出してもらえないかな?と頼む場合もある。でも、「一枚の絵の力」っていう展示に何をだすか?大喜利みたいな時もある。 玉山くんの場合は後者。玉山くんは主に空間インスタレーションをつくるけれど、空間全体に360度色をおいたり筆跡をつけたり、色面や光を配置していき、でもどこからでもある種「絵」がみえて、玉山くんだったら「一枚の絵の力」に何をだすのかな?と思った。 ▼玉山くん

          玉山拓郎くんについて

          布施琳太郎くんについて

          「一枚の絵の力」みえないものを可視化することはできるのか?その方法としても、絵という技法は機能してきたと思う。 布施くんの作品は、会ったことがない人のセルフィーを描いたもの。ただし、自分の予測や想定できない化学反応によりその輪郭は崩れている。twitterでも、先日、#見ないで描く タグが流れていたが、現在私たちは会ったこともない人の存在をSNSを通じて勝手に知ったつもりでいるがその輪郭を思い出そうとしても朧げなものしか捕まえきれない。 そもそも新型コロナという存在についても

          布施琳太郎くんについて

          ARIKAくんについて

          「一枚の絵の力」ARIKAくんのドローイングは、シュルレアリスムを連想するかもしれないが、私が思っているのは、TATOO、彫るという行為との連関だ。 そもそも人が描くという行為の最初の発見例として出される洞窟壁画。あるいは、クサビ型文字の発見されている紀元前3400年まで遡ると、人が描く行為というのは、後世に何かを伝えるために、石や土や支持体に彫り込むという行為と重なってるように思う。 今回出してくれた作品は、それに加えて、エッシャー的な遊びを感じる。じっくり絵をみてほしい。

          ARIKAくんについて

          永田康祐くんについて

          「一枚の絵の力」かつて絵には、字と図の関係があった。かつて写真には、鏡なのか窓なのかという議論があった。はしょるけども、セザンヌ、ピカソ、ポロック、ステラときて、今、永田くんの絵をみて、iphone時代の絵とは何か?何がありうるか?と思う 彼らは生まれたときからデジタルネイティブなので、画面の粒子や光がなじんだ絵の構成要素だ。今回の永田くんの絵はiPhoneのバグを筆致のように使い、字も図も溶けだし一枚の絵にまさになった。すでにiPhoneをもつ手もiPhoneと一体化してい

          永田康祐くんについて

          濱口桜子さんについて

          「一枚の絵の力」愛について色を描くとしたら、桜子さんの絵になると思う。 桜子さんは「はまぐちさくらこ」から今回「濱口桜子」として出展したいと連絡をいただいた。新生桜子さんと、友情を、心から応援し大切にしたいと思います。 Name: 濱口桜子 Title: 君の口のなかはあったかいな Size:45.5x53cm Material:acrylic on canvas Date: 2020 小さいころに、こんな友だちがいたら、救われたと思う。ただ、笑ってくれたら嬉しい。 そん

          濱口桜子さんについて

          加茂昂くんについて

          「一枚の絵の力」本当にいい絵は光を放っている。単に絵の具の材料としての特質だけではなく、絵には作家の精神や哲学、さらには死生観が現れる。物質から溢れたその思想が輝き、何か目を離せない光景を発するのではないかと考えた。 加茂くんの今回の作品に通じる1作をみたのは丸木美術館だった。彼が「追体験の光景」という展示をしたとき、「祈り」そのものをどう描くのかというテーマを私は感じたが、最後に描かれたのが下の作品。実は、福島の帰還困難区域の境界線の前から向こう側を描いた絵である。 ©︎

          加茂昂くんについて

          EVERYDAY HOLIDAY SQUADについて

          「一枚の絵の力」1日1回でも、絵がタイムラインにあがって目にする機会があればと思ってつづけます。。Everyday Holiday Squadの1枚。桜木町にあった壁。これをみながら育った方が多いはず。SIDE COREのトーリもその一人。子どもの頃にみた絵が今の活動につながると思うと、何を目にすることになったのかはとても大事。壁画はDIEGOがトーリと一緒にオリジナルで描いたそうです。 Name: EVERYDAY HOLIDAY SQUAD Title: 桜木町の壁 S

          EVERYDAY HOLIDAY SQUADについて

          平田尚也くんについて

          「一枚の絵の力」平田くん は、彫刻科を卒業している。ネットワーク上におちている3Dオブジェたちを夜な夜な拾っては、それをアッサンブラージュして、3D上で彫刻作品をつくっているそう。最初、「鉄工島FES」のvisualをつくるときに 中里 周子 (Noriko Nakazato) ちゃんが紹介してくれたのがご縁で、鉄の鳩が回転する動画をつくってくれた! https://www.instagram.com/p/Bmo71kqB8P0/?utm_source=ig_web_cop

          平田尚也くんについて

          チーリンちゃん(BIRDMAN)について

          「一枚の絵の力」 ある日、Mikio Sakabe さんから、紹介したい人がいると連絡をいただき、BLOCK HOUSEで待っていたら、来たのはおぼこい少年のような女の子だった。それがチーリンちゃん(BIRDMAN)との出会いです。ものすごい長い筒に大きな絵を入れて、何枚もだしてくれたんだけども、まあ、ともかく独特で迫力があり、まずは一回、4Fで個展をしようか、という話になったのでした。 4Fでの個展の際も、ともかく自分の体より大きいような紙の絵を大量に、それぞれの存在感

          チーリンちゃん(BIRDMAN)について

          Keeenueちゃんについて

          「一枚の絵の力」Keeenue ちゃんに最初にあったのは、天王洲で壁画を描きたいというとき。BIENくんに紹介してもらって8mの絵に初挑戦。さらにそのあとは鉄工島FESにて、東大のラボのラウンジに、と、いろんな場所で壁画や絵を描いていただきました。それから2年くらいの間にあれよあれよとABC-MART原宿店やNIKEなど大きなプロジェクトに取り組んでます。 ▼こちらのインタビューで様子が伝わります http://e-vela.jp/2020/03/02_keeenue/

          Keeenueちゃんについて