摂食障害経験者が考える「摂食障害」とは⑤
みなさん、こんにちは。今日は、私が考える「摂食障害とは」その5 として「信頼できる人や情報との関わり、繋がりを持つ」ということについて書きたいと思います。
摂食障害経験者が考える「摂食障害」とは④ ⇩
今日も、今までの摂食障害経験者が考える「摂食障害」とは①、②を踏まえた上で、「では、どうしたらいいのか」みたいなことについて書きたいと思います。
3 信頼できる人や情報との関わり、繋がりを持つ
摂食障害経験者が考える「摂食障害」とは④ では、
「他者との関わり、繋がりを持つ」ということは、摂食障害に限らず大切なことだと思っています。
ということを書きましたが、たくさんの「人」や「情報」の中から、どうやって、関わったり繋がったりする「人」や「情報」を選べばいいのでしょうか。
※以下の内容は、私の経験と知識に基づく考えなので、みなさんに必ず当てはまるということではないことをご了承ください。
以前、私は摂食障害(過食嘔吐)を苦に自殺を図りました(未遂に終わりました)。
その怪我の治療のため入院し、退院後は紹介された精神科に掛かりました。
始めは、飲酒についてドクターストップがかかったことで(当時はお酒を飲まないと吐けなかった)過食嘔吐はしなくなり、拒食と言えないまでも、規則的にごく少量の食事を摂るようになりました。
ある時、ふと、無性にパンが食べたくなり、そこから非嘔吐過食に移行しました。
当時の記憶がちょっとあいまいなのですが、おそらくその頃から、私の食べ方を見るに見かねた両親が、掛かっていた精神科とは別の、摂食障害を専門的に診てくれるような病院を探すようになりました。
医療機関だけではなく、カウンセリング機関や、確か「食欲を抑える針治療」というところにも行きました。そのほとんどは、1回行っただけに終わりました。
その中に、カウンセラーが摂食障害経験者、というカウンセリング機関がありました。
私は「この人ならわかってくれるのでは・・・」と、何となく(直感的に)思いました。経験者ということで、信頼できたのかもしれません。いつも「食べること」と「痩せること」を両立させるための方法を聞いていた記憶があります。そして、そんな私に、その方はいつでも真剣に向き合ってくれていました。この方のカウンセリングには、その後通うことになりました。
一方では、医療機関にも通っていました。会社での立場が「病気休暇中」だったため、医師の診断書が必要だったのです。1回5分程度の面談で、聞かれるのは「食べる量」と「体重」だけっだたように記憶しています。医療機関なので、薬も処方されました。しかし、当時の私は、カロリーがわからない物を食べられないのと同様に、カロリーがわからない薬を飲むことはできませんでした。そういった心境に配慮があったのかなかったのかわかりませんが、薬を処方し続ける医師に、不信感さえ抱いていたかもしれません。結局、この医師とは信頼関係を築くことは出来ませんでした。今振り返って考えると、上記のカウンセラーとは対照的に、本当のこと(事実)、本当の気持ち(心境)を話すことはなかったと思います。今思うと申し訳ないのですが、診断書を出してもらうために通っていたようなものでした。
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ここで私が言いたかったのは「他者との関わり、繋がりを持つ」際に、
「摂食障害経験者だから信頼できる」ということや、
「医師とは信頼関係を築くことが出来ない」ということでは決してありません。
これは、あくまで私個人の感じたことで、それ以上でもそれ以下でもありません。
ただ、一つ言えるとすれば、それは「自分が信頼できるかどうか」ということは大切なポイントではないかと思います。
摂食障害は「見た目(体重、体型)」や「検査結果の数値」などの客観的なデータだけでは、症状や状態がわかるわけではありません。
「痩せること」や「食べること」に対する「思い」や「気持ち」、行動(「痩せること」や「食べること」に対するアプローチ)など、できるだけ本当のこと(事実)、本当の気持ち(心境)を伝えていただくことが、治療の第一歩になると思います。
その意味で、信頼する理由は人それぞれだとしても、そこに信頼感がないと、なかなか正直に話したり、伝えたりということが出来ないのではないかと思うのです。
情報についても、自分が信頼できる情報源でないと、なかなか心に響かなかったり、頭に入ってこなかったりするものです。
「他者との関わり、繋がりを持つ」際には、自分の価値観や自分軸として信頼できる(と思っている)「人」や「情報」を選んでいただきたいと思います。
今日もありがとうございました。
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