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摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~元摂食障害当事者からのメッセージ~195


完璧主義や、0か100かの極端な思考回路、偏った価値観などは、痩せを称賛する社会風潮から影響を受ける部分もありますが、その根幹をなすのは自分自身で設定した、自分自身が作り上げた『考え方』である場合が多いのです。ですから、逆に考えると、その拘りや価値観、考え方を変えることが出来る、変える方法に辿り着けるのは自分自身なのです。他者は、その詳細な仕組みについては知りえないのです。ただし、その複雑に絡み合った糸を解きほぐすのは、自分一人の力だけでは容易ではありません。そこで、良き理解者によるサポートが必要になってくるのです。

「それはつまり、完璧主義や、0か100かの極端な思考回路、偏った価値観などは、元から持っている自分の性格的な傾向や価値観、自分自身の経験や見聞きしたことなどが、自分の中に積み重なった結果導き出された考え方や価値観が基となって構成されている部分が多いから、どうしてそう考えるのかとか、どうしてそういう価値観なのか、という仕組み、というかメカニズムについては自分自身が一番良く知っている、ということでいいのですか」

正にそういうことです。ですから、その考え方や価値観を一度バラバラに解きほぐして、もう一度組み替えたり、考え方や価値観を変える方法を最も良く知りえる位置にいるのは、自分自身なのです。

「そういう意味で、

摂食障害当事者は患者であるけれども、その克服の方法を知っているのは、そして克服のノウハウを持ち合わせているのは、他でもない自分自身なのです。

とおっしゃったのですね」

そうです。ただし、ご自身が身をもって経験されたように、摂食障害特有の『痩せたい』や『でも食べたい』ということに拘って、囚われてしまうと、自分一人の力でそこから抜け出すことは、本当に簡単なことではありません。

「そこで、自分でもどうしたら克服出来るのか、克服のノウハウは何なのかに辿り着くために、良き理解者によるサポートが必要になってくるのですね」

そういうことです。自分自身の考え方や頑なな価値観から自らを解放させることが出来るのは、誰でもない自分自身なのですが、がんじがらめに硬直してしまった思考回路や感覚を一つ一つ解きほぐす作業には、他者の介入やサポート、有益な情報に触れる、ということが必要になってくるのです。そして自らも、摂食障害を克服することを諦めない、今出来ることを一つ一つ続ける、そういった姿勢を持ち続けることが必要で、大切なことなのです。


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