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ムーブメントとケアについて

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社会運動と、社会運動に関わる人のケアに関する記事や論文の感想を。
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記事一覧

燃え尽きないために〜1人ひとりにできること〜

燃え尽きないために〜1人ひとりにできること〜

持続的に社会運動に関わっていくには、どうしたらいいだろう?
最近はよくそんなことを考える。

前回の記事の類似記事を探しているうちに、下記の記事に出会った。

タイトルを見た時にはそこまで興味を抱かなかったけれど、さーっとページをスクロールした際、バーンアウト(燃え尽き症候群)の対処法のヒントになると思ったので、改めて熟読することにした。

社会変革を担うリーダーを意識して書かれたものだろうけれど

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燃え尽き症候群対策〜個人のケアを、もっと社会や組織が担えるように〜

燃え尽き症候群対策〜個人のケアを、もっと社会や組織が担えるように〜

最近、燃え尽き症候群に関するこちらの記事を読んだ。

2020年10月に、Stanford Social Innovation Review に掲載されたこの記事には、心当たりがあること、なるほどと思ったことが書いてあったので備忘まで。簡単に記事の内容をまとめつつ、私自身が記事を読んで感じたことを書いていきたい。
(ちなみにStanford Social Innovation Reviewは、社会

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加速するために、減速する

加速するために、減速する

2015年1月にStanford Social Innovation Reviewから公開された、 “Decelerate to Accelerate”という記事。
加速するために減速するという、一見矛盾するフレーズが面白いと思い、読んでみた。

私たちが抱える矛盾この記事の著者いわく、

より持続可能な世界を作ろうとする人々は、より広範な社会的使命を追求するために、資金、人間関係、時には健康さえ

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社会運動の“ファーストフード化”

社会運動の“ファーストフード化”

前回紹介した記事の中に、気になるフレーズがあった。それは、“fastfood of social change”という言葉。見つけた瞬間、なんとなく放っておけない言葉だと感じた。

この “fastfood of social change”という言葉がはじめて使われたのは、いまから9年前の2013年に書かれたこちらの記事。

この記事では、

今の社会運動は、私たちの忙しい生活に合わせて縮小され

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よりよいケア労働を目指すための”5R”

よりよいケア労働を目指すための”5R”

環境問題での「5R(Refuse, Reduce, Reuse, Repair, Recycle)」は最近よくきくけれど、「よりよいケア労働を目指すための5R」があることを最近知った。
読んでみると、とても建設的な内容なのに、日本語訳や日本語の文献がなかなか見つからない!それはもったいないと思い、今回、備忘がてらメモしてみました。参考になれば幸いです。

よりよいケア労働を目指すための”5R” そ

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足尾銅山鉱毒事件をたどって

足尾銅山鉱毒事件をたどって

先日、渡良瀬川流域(栃木県、群馬県)を訪問。

現地のガイドの下、足尾銅山の鉱毒に苦しむ住民のために奔走した田中正造に縁ある地を巡りながら、足尾銅山を訪れた。

水質汚染や大気汚染など、公害の存在自体は認識していたけれど、公害をいまいち自分ごとにできずにいた。
それが、今回の訪問で公害が一気に身近な存在になった。

水がきれいであること、
土がきれいであること、
空気がきれいであること。
それがど

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