花野 玖

「あさぢふの花野いちばん遠い場所」 2020年8月19日(俳句の日)から俳句を作り始め…

花野 玖

「あさぢふの花野いちばん遠い場所」 2020年8月19日(俳句の日)から俳句を作り始めました。

最近の記事

詠んだり学んだり~4月第4週まとめ

月に1度、お手紙でやり取りする句会に参加しているのですが、そのお仲間が旅行へ出かけて、プラハの景をいくつか詠まれていました。プラハと言えば、カフカ、ですよね。わたしの愛読書『ミレナの手紙』の編者、池内紀さんも俳句をやっていて、『尾崎放哉句集』を編んでいることを知り、早速購入。 教科書に載っていた「咳をしても一人」のインパクトは大でしたが、自由律俳句の良さは、俳句を始めるまで全くよく分かりませんでした。尾崎放哉さんのめちゃくちゃな生き方を知ったのも、最近のこと。池内さん編の句

    • 春の心は~4月第2週&第3週まとめ

      相変わらず忙しい年度始め。現場大好きっ子なので、ひさしぶりにあちこち伺えて、精神的には安定しているような気がします。 【日曜句会】①せかせかと生きて百年燕の巣忙しない燕の動きを見て。 ②満天星の花開く緑を白に変へ満天星躑躅が好きなので、うまく詠めるようになりたいものです。 0407 廃屋の門だけ朽ちず竹の秋実際に見た景を俳句にするのは、とても、とても難しいです。 0408 亀鳴くやビル群望む箱根山謎の季語「亀鳴く」を練習中です。 0409 其角忌やだんだら縞の帯締め

      • 新年度~3月第6週&4月第1週まとめ

        初めてNHK全国俳句大会を観覧してきました。 大賞と特別賞の5句の中では、 の2句が好きだなあ、と思いました。 ちなみに、わたしの句はなんとか1句だけ入選。 【日曜句会】①片栗の花や菫の色に咲きNHKホールに行く前に、多摩の山にカタクリを見に出かけました。 ②春堤や色目見本に囲まるゝ襲の色目をきちんと勉強したいと思っています。 0331 乗換は西へ南へ初桜遅ればせながら、開花宣言を受けての句を詠んでみました。 0401 四月馬鹿鏡の中は美女ばかりどうしても詠みたい

        • 次の章へ~3月第5週まとめ

          体調不良を引きずったまま、年度末に突入。やけっぱちになった訳ではないのですが、メメント・モリの精神で、やりたいことを目一杯やり、思いがけず充実した1週間でした。 0324 全席指定席特急運ぶ春愁京王ライナーに乗って、久しぶりに多摩方面へ。 【日曜句会】①灯籠の裏側昏く春緋鯉X(旧Twitter)では、うっかり「灯篭」と変換してしまいました。気を付けねば。 ②多摩川を百年ぶりに鳥帰る多摩川はいつまでもアウェイな感じがして、憧れの気持ちで眺めてしまいます。 0325 出替

        詠んだり学んだり~4月第4週まとめ

          春彼岸に~3月第4週まとめ

          彼岸入からの1週間。身近な人を亡くして、それでも日々は続いていくということ、続けていかなければならないということ。彼岸にいる尊敬する方ゆかりの場所へ行き、気の置ける人たちと楽しく過ごしたのですが、ふと逢ったこともないその方の不在を強く感じたり、ともすればすぐに気持ちが沈んでいく毎日でした。そんな時にも、常に頭の中には、いえ、傍らには俳句があって、そのことに救われながら過ごしています。 【日曜句会】①龍天に昇る谷戸まで日の射して「昇る」ではなく、「登る」でしたね。大好きな季語

          春彼岸に~3月第4週まとめ

          省エネ~3月第3週まとめ

          まだ本調子ではありません。そこへまた、ショックなできごとがありました。こんな時は特に、俳句を詠めることのありがたさを感じますね。 【日曜句会】①大川も東京大空襲忌②粥炊くや東京大空襲忌0310 詩集買ふ東京大空襲忌言わずと知れた東京大空襲から79年。 0311 帰りしな雪間に見ゆる黄と碧と東日本大震災のことを詠むのは難しいですね。 0312 春三日月足取り早くビル街を寒い夜でした。 0313 若作り上等ふわふわの春ショールまんまの句になってしまいましたかね・・・。

          省エネ~3月第3週まとめ

          お天気屋~2月第5週&3月第1週&第2週まとめ

          最近にわかに「気象病」が注目されているようなのですが、わたしの場合もまさにそれ。2月末から3月初めの2週間は、自律神経絶不調で過ごしておりました。 0225 鉄塔のてつぺん探す朧かな推し活の後興奮したのか、雨の中、あちこちそぞろ歩きしてしまいました。 【日曜句会】①常磐線ミモザのブーケ隠し持ち大好きなミモザの季節。 ②下萌や君と歩きし道辿りリズムが悪くて、なんだか中八みたいな中七です。 0226 猟名残愚かなる人夫として季語「猟名残」を使いたくて詠んだ習作。リアルな相

          お天気屋~2月第5週&3月第1週&第2週まとめ

          不羈奔放(という言葉を知りました)~2月第3週&第4週まとめ

          広辞苑の次の版には、「忙しい」のところにわたしの名前が書いてあるに違いない、と信じて疑わない今日この頃。会社の研修で、それも結局は自分で選び取っている、ということに、改めて気付かされたので、わたしはわたしらしく、独楽鼠のようにくるくると動き回って生きていくしかなさそうです。嗚呼。 0211 梅香る三千年ぞ偲ばるゝ建国記念日。もう少しひねった句を詠もうとしていたはずなのですが・・・。 【振休句会】①貌鳥や欄干の上休みをり②迷ひつゝ帰る場所あり花菜漬どちらも実景から。いつもよ

          不羈奔放(という言葉を知りました)~2月第3週&第4週まとめ

          暦の上では~2月第2週まとめ

          立春になった途端に、関東には大雪。覚悟していたよりもずっと被害が小さくて、ほっとしました。 【日曜句会】①秩父紅探して春の山となる今年こそ秩父紅を見に行きたいものです。 ②摘草や鞄の蓋の全開し蓋全開をたまにやってしまいます。 0204 立春や土鳩雉鳩集ひける土鳩はあんまり好きじゃないのです。好き嫌いの前に、怖いというか・・・一方、雉鳩は、鳴き声を聞いたら探してしまうくらいに好きなのです。単純に可愛い。どこが違うのか、自分でもよく分からないのですが・・・。 0205 春

          暦の上では~2月第2週まとめ

          冬深し~1月第5週&2月第1週まとめ

          ついに花粉症の症状が出始め、いつもの漢方を飲みながら、騙し騙し過ごす日々が始まりました。久しぶりにマスクを買い、それでようやく日常を取り戻したような気持ちになっているのが、吾ながらおめでたいなあと思う今日この頃。 【日曜句会】①白鳥のバランス悪きパ・ドゥ・ドゥ季語「白鳥」を一物仕立てで詠もうと思ったはずなのです。 ②昼日中ひきこもりたる雪女郎冬と言えども、昼間の日射しと気温は大敵です。 0128 寒復習まづは猫背を真つ直ぐに結社誌巻頭の句は3箇月前のものですから・・・。

          冬深し~1月第5週&2月第1週まとめ

          天にも昇る気持ちとは~1月第4週まとめ

          結社の冬号で、なんと!西村麒麟主宰の天に選ばれました(号泣)。 生きてまた逢ふ日のための菊枕これは江東区立芭蕉記念館の自習学習グループに出した句なのですが、その時、麒麟先生にとても深く鑑賞いただいたのが嬉しくて、わたしにとっては大切な句になりました。冬号に投句して、十三席の末席くらいに選んでもらえたら嬉しいな、くらいの気持ちでいたら、まさかの天! 大好きな杉田久女さんにちなんだ菊枕の句を評価していただけて、本当に、本当に嬉しくて仕方がありません。 ちなみに、久女さんの情熱の

          天にも昇る気持ちとは~1月第4週まとめ

          現実逃避~1月第3週まとめ

          自分のせいで職場の人間関係がすこぶる悪くなってしまい、でも、悪いのはわたしじゃないと思ってしまったり・・・いつまでも子どものような自分に飽き飽きしています。わたしがどんな人間でも、詠むことを赦してくれる俳句の懐の深さに救われています。 0114 さてこそは女礼者の長つ尻六日に続き、十四日も年越と考えるとか、昔の日本の風習、地域ごとの違いが面白いですね。 0115 小正月泣いてしまふよ月いづこ冬三日月の句を詠もうとしていた記憶があるのですが・・・。 0116 誰を待ち蕾ほ

          現実逃避~1月第3週まとめ

          去年今年貫く棒の如きもの~1月第1週&第2週まとめ

          新年と言えば、高濱虚子先生の句。これを越える句はないですね。という訳で、タイトルに使わせていただきました。 はてさて、元旦に能登半島地震が発生し、2日は羽田空港でジャンボジェット機が炎上する、という大変な1年の幕開けとなった今年。コロナが終息しつつあっても、インフルエンザが流行したり、本当に酷い戦争が続いていたり、どうして数多の宗教が導こうとしている平和で幸福な世界は実現できないのでしょうか・・・。 そんなことを思いつつも、目の前にあるもの、両手を広げた範囲にあるもの、それに

          去年今年貫く棒の如きもの~1月第1週&第2週まとめ

          2023年暮~12月第4週&第5週まとめ

          急に寒くなり、早速風邪を引いております。 西村麒麟先生のエッセイと、結社の会員向けに募集のあった「鶉」30句が載っている『俳句四季』を求めて、久しぶりにリアル書店をさすらった結果、やっぱり(?)紙の本に散財してしまいました。 とてもよかったのはウクライナ人の俳人ウラジスラバ・シモノバさんの句集『ウクライナ、地下壕から届いた俳句 The Wings of a Butterfly』 https://www.shueisha-int.co.jp/publish/%E3%82%A6

          2023年暮~12月第4週&第5週まとめ

          遊び戯る~12月第3週まとめ

          公私ともに外出が多く、遊んでばかりの1週間でした。 1210 青写真重なり垂るゝプラタナス結社の吟行句会で青山へ行きました。句会はさんざんな結果でしたが、思いもよらぬ発想、着眼点の多い句ばかりの句会で、とても刺激的で、楽しい1日でした。 【日曜句会】①凩や閉店告げる紙も朽ち吟行句会で、「冬の蠅廃業したる店の壁」と詠んだのと、同じ店のことを詠んでみました。 ②チヤツプリンじみる動画や藁仕事吟行句会でAIのことを詠んだ方がいて、それに触発されて詠んでみた句。 1211 あ

          遊び戯る~12月第3週まとめ

          のんびり~12月第2週まとめ

          通院と健康診断があり、仕事をお休みする時間、日にちが多くあったせいか、振り返ってみると、なんだか間延びしたように感じる1週間でした。 【日曜句会】①常緑の奥に顔出す銀杏かな②萎れたる石蕗の花なほ明るくて1203 笹鳴のほうへほうへと急く足の前の職場のイベントを見に行ってきました。植物を見たり、鳥を見たり、ほんの半年前は日常だったことが非日常になって、でも、それも悪くないな、と思えるみのりある休日でした。 1204 朴落葉積もり積もりてなほ朽ちず前日に見た光景。 1205

          のんびり~12月第2週まとめ