六月尽~6月第5週まとめ
前年度の報告ものが佳境に入りつつも、可もなく不可もなくの毎日。なぜだか進みの遅かった6月も、ようやく終わりが見えてきました。
【日曜句会】
①人ごみに子の手を握る沖縄忌
②慰霊の日娘時代の祖母の文
沖縄忌で2句詠んでみました。灰谷健次郎さんの『太陽の子』、今西祐行さんの『光と風と雲と樹と』、中脇初枝さんの『神に守られた島』『神の島のこどもたち』など、沖縄戦については物語の中でしか知らないのですが、それを申し訳ないと思うことなく、ありがたいと思って生きていきたいものです。
0623 火葬場の煙背にして合歓開く
合歓の花のあわあわとした風情が好きです。
0624 軒下に擬宝珠雨の色湛へ
気付くといろいろなところに群生している擬宝珠ですが、花色の主張しすぎないところが好きです。
0625 泣くふりのふりして涙すぐりの実
すぐりの実は幼い頃のおやつでした。また食べたい。
0626 梔子の花や誰かの落し物
とても艶やかな姿と香りを持つ梔子ですが、ぼてっとしているせいか、なぜだか残念な花のように思えます。
0627 身に合はぬ田下駄の上も三年目
歳時記をめくっていて出会った季語「田下駄」。下駄というより、板みたいですね。
終電で帰る勢いで仕事をしてしまったので、1日俳句を詠まず・・・。そんな帰り道、メールを開いたら、兼題「夏シャツ」に苦戦した結社のメール句会の結果が届いていたのですが、互選なしの主宰1句入選。
夏シャツの開いたところに喉仏
5句出したうち、まさかの1句でしたが、きちんと写生して作った句だったので、とても嬉しかったです。
0629 先生の背に擬宝珠頭垂れ
5月をお休みしたために、とても久しぶりに参加できた結社の句会。特選ではなかったものの、主宰の入選に2句取っていただけたのでよかったです。
手花火や触れ合はぬ距離はかりつゝ
互選に取ってくれた句友が、「手花火で距離を取るのは普通なんですが」と評してくれて、目から鱗でした。句座を共にする、がなんと言っても俳句の醍醐味だなあ、と実感できる句会でした。