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遠花火~8月第2週まとめ

8月3日は敬愛する歌人、中城ふみ子さんの命日。なんと言っても、好きな歌はこれ。

音たかく夜空に花火うち開きわれは隈なく奪はれてゐる

過去に社内報にこの歌のことを書こうとしたら、担当者に付け焼き刃の知識でセンセーショナルすぎると言われて却下されたのですが、今や高校教科書にも採用されている歌です。
ほかにもいくつか(今)好きな歌を載せさせていただきますね。

水の中根なく漂ふ一本の白き茎なるわれよと思ふ

夕ぐれは水の如くに流れたり宗八かれひ香しく焼く

瑠璃いろの朝に想へばこの子らを生みたるほかに誇ることなし

息きれて苦しむこの夜もふるさとに亜麻の花むらさきに充ちてゐるべし

乾きゆく足裏やさし一匹の蟻すらかつて踏まざる如く

0804 赤赤と線香花火のやうに生き

1日遅れとなりましたが、ふみ子さんに捧げる一句。

【日曜句会】

①宿題の計画立てて七月尽

あるある句でしょうか。

②青山椒大人の恋の始め方

山椒が好きで詠んでみた句。

0805 桃葉湯初めてすすり泣きし子に

「桃葉湯」は飲んだことがないので、あれこれと妄想(たぶんこういうのはよろしくないのかも)。

0806 子の寝坊許す八月六日かな

NHKの番組で夏井いつき先生が読まれていた『原爆俳句』を、いつか読んでみたいと思っています。

0807 立秋の朝おかわりの声大き

立秋。
暦の上では、のため、江東区芭蕉記念館の自主学習グループでは暑気払い。主宰の特選はいただけませんでしたが、大切な句友の並選2句、他の方にも1句特選をいただくなどした後のビールは格別でした。

0808 掌中にそつと籠めたる秋の蝶

朝の電車にルリタテハが迷い込んでいたので、お転婆を発揮して確保、次の駅で下ろしてあげました。

0809 紫陽花の枯れても残る青深し

長崎市の花は紫陽花と知りました。

0810 君映る七箇の池の五つ目に

旧暦の七夕とのことで、恋の句を詠もうと思ったのですが、埼玉から八王子に移動するような日で疲れたのか、なんだか迷走してしまいました。