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山口順平
2020年4月9日 21:05
ハナ肇とクレージーキャッツに感化されウエスタンバンドから一転、コメディの道に進んだ《桜井輝夫とザ・ドリフターズ》。桜井輝夫からリーダーの座を引き継いだベーシストの厳格さが仇となり、バンドは1964年に一度空中分解。義理堅いドラマーを除く他のメンバーに一斉に脱退され窮地に陥ったベーシストは、テレビでのレギュラー損失を免れるために半月ほどで再編を試みた。その結果出来上がった5人組こそ、我々のよく知
2019年9月22日 08:16
永年さりげなく存続してきて、遂になくなったと分かったときにだけ何かを心にもたらすものが、世の中には数々ある。テレビの中に限ると、ぼくがそのてのもので真っ先に思い出すのは、エイケンが20年近く制作していた関東ローカルの5分アニメ「親子クラブ」(1994-2013年)だ。日常生活のちょっとした知恵を紹介する(ミニ枠ではよくある)趣向を、敢えてアニメ主体でやっていた番組。エイケンといえば「サザエさん
2019年8月27日 07:32
今春『ミュージック・マガジン』がユニコーンを表紙・巻頭特集に扱った。同誌は創刊50周年にちなんだ様々な特別企画をやっている最中で、従来とは毛色の違うモノを大々的に取り上げることもその一環なのかも知れない。中身のほうは“語りたいことを絞った人”と“書けることで埋めた人”とで評文の温度差が目立つものだったが(作品の外にある情報でそれらしくするのは著名評論家に多い悪癖だ)とかく、語られざる彼らに新たな風
2019年5月19日 08:24
かつて世の中には「良い」と「悪い」の間の「しょうがねえな〜」という処に落ち着く事象がたくさんあった。わざわざ「悪い」と断るほうが無粋な類のダメさ。どうすれば「しょうがねえな〜」になるのか、定義づけは難しいのだけど。たとえばローリング・ストーンズは「しょうがねえな~」であり、モンティ・パイソンも「しょうがねえな~」である。ぼくにとってかけがえのない「しょうがねえなぁ~」といえば、とんねるず。昔からず
2019年5月17日 00:03
くつが一足あったなら私も踊りを踊るのにそのくつさえもないのにくつさえもないのに笛や太鼓を叩いてもただ切なさばかりが増すばかりこの世が嫌になるばかり嫌になるばかりIrene goodnight, Irene goodnightGoodnight Irene, goodnight IreneI'll see you in my dreams─ 高田渡 「くつが一足あったなら