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京都巡り#25 苔生す初夏の嵐山探訪

アオイです。6月16日、嵐山へ行きました。この京都巡りnoteでは、私は京都の何が好きなのかを言語化することと、私の見た景色を他の人と分かち合うことが主な目的となっております。それではよろしくお願いいたします🍦


平日の嵐山へ

今日は嵐山へ行く。休日に行ったらものすごく混雑するだろうと思って、平日に行くことにした。

JR嵯峨野線で嵯峨嵐山駅まで向かう。平日の通勤ラッシュが終わった時間帯だったが、車内はそこそこ混雑していた。

車窓から太秦映画村が見えた。そういえば行ったことないなぁ。1人で行く場所でもないだろうしなぁ。でも気になる。

嵯峨嵐山駅に着いた。何度も来ているのに、窓の模様が綺麗だということに今更気付いた。

お昼前の嵐山には、修学旅行生の団体がいっぱいいた。そういうシーズンなのか。いや、平日休日関係なく年がら年中いるような気がする。

そして屈強な肉体の男性もかなりいた。彼らは人力車を引く者たちである。俥夫(しゃふ)と呼ぶらしい。
嵐山といえば人力車。ちなみに乗ったことはない。でも1回乗ってみてもいいのではないだろうか?値段が値段なので、割り勘して誰かと一緒に乗りたいけど。
嵯峨野の竹林の道で、人力車専用ルートがある。人力車で竹林を駆け抜けるのは楽しそうだ。1回はあの道を通ってみたいかなぁ。

ジメジメとした今日の京都。それゆえに、ざるそばや抹茶ソフトが美味しそうに見えてしまう。冷たい物が食べたい。でも節約のために、既にコンビニで昼ごはんを買ってあった。大堰川のベンチで食べる予定だ。

道中の景色。嵐山も大堰川も緑だ。こんなに夏の嵐山が美しいとは。あぁ早く渡月橋にも行きたいっ!見たいっ!!撮りたいっっ!!!
抑えきれない興奮をどうにかして抑えつつ、私は最初の目的地へと向かったのだった。


嵯峨嵐山文華館

最初に行くのは嵯峨嵐山文華館だ。以前は「時雨殿」という施設だった。ここに来るのは初めてだ。

特別展の「花ごよみ」の看板がある。私はそれを見に来たのだ。館内は撮影OKの場所が多かった。びっくり。

桜の下でたぬきが寝ている。解説によると、この桜は御室桜だそうだ。へぇ〜。

展示物の写真を撮りまくっていたら、百人一首のコーナーに入っていた。

百人一首。この記事などで和歌を引用したこともあったが、私は百首全てを覚えていない。というかほぼ知らない。覚えるべき時に、サボったからである。覚えておけば良かった。

百人一首の中に、私の好きな和歌が1つでもあれば面白そうだ。今から好きな和歌を持つようにしようか。

百人一首を眺めて気になる和歌をスマホで検索していた。写真の紫式部の和歌が、どことなく最近の私の気持ちに似ていた。

久々に再会できたと思ったのに、それが幼馴染のあなたのかどうか雲に隠れる夜中の月みたいに、はっきりわからないうちに帰ってしまった。

https://hyakuninisshu.com/no57meguriahite/

次に会う機会があるなら丸1日使いたい。1日のうち数時間とかではなくて。これは例えばの話だが、1日使って会いたい人と京都を巡りたい。いや、巡る。具体的な計画はない上にそもそも相手の気持ちすら分からないが、私は巡る気満々である。

2階。顔出しパネルがあった。1人で来ているので私はしなかったが、したい方は是非。

2階にも展示がある。だだっ広い畳の部屋だった。畳のいい匂いがする。寝っ転がりたい。部屋の端から端までゴロゴロし続けたい。

窓から見える大堰川も、庭園も良い。カフェも併設されていた。平日で空いているので入ろうかかなり悩んだが、結局入らなかった。


宝厳院

渡月橋に行きたいっ!と思ったが、目的地の1つである宝厳院が嵯峨嵐山文華館のほど近くにあるので、そちらから行くことにした。

宝厳院に来た。人は少なく、落ち着く……。鶯の鳴き声もする。川のせせらぎの音がした。水の音はどうしてこんなに落ち着くのか。

紫陽花も綺麗に咲いている。この日は梅雨の晴れ間だった。水も滴る良い紫陽花。

今回は本堂にも入る。今まで来た時は庭園のみだった。本堂は撮影禁止だった。襖絵が見られるそうだ。どんな感じのものか、ここに貼っておく。

襖絵で真っ赤なのは珍しいような気がする。この「赤」はタムラレッドというそうだ。焼けるような赤は私の心を惹き付ける。引き戸も動物のモチーフで細かい。細かいところをこんなに見たのも初めてだ。最初にインドっぽいと思ったが、シルクロードらしい。
「風河燦燦 三三自在(ふうがさんさん さんさんじざい)」というタイトルも何だか好きな感じである。声に出して読みたい日本語のような。

いかにも分厚そうなガラス窓、好きだ。

苔むす緑の空間に、紫陽花がよく似合う。

お茶席があり、500円で抹茶が飲めるらしい。私はケチって飲まなかったが、平日で人も少ないので飲んどけば良かったかなぁ……。貧困であることは、心までも貧困にさせられていく感じがする。自分の生存のことばかりになってしまって、心に余裕ができない。


半夏生(はんげしょう)が咲いていた!まさかここで見られるとは……。かつて建仁寺 両足院で見たことがあった。その時は何の花か分からず、とりあえず撮影して素通りした記憶がある。

建仁寺 両足院

この時期に葉の色が白くなる。そして緑に戻る。花言葉は「内気」「内に秘めた情熱」。控えめで、でも内に秘めるものが強い。私好みな感じである。奥ゆかしいものが基本的に私の好みだ(でも派手なものも嫌いでない)。


青もみじが綺麗だな。と思って撮った。どこに行ってもこのような写真を撮ってしまう。


渡月橋

お待ちかねの渡月橋に行った。

平日なので、橋が人いっぱいにはなっていない。が、さすが観光地、そこそこの人はいる。


大堰川も緑、嵐山も緑、緑空間の中にいられる幸せったら……。


紫陽花と渡月橋という最高すぎるショットが撮れた。実は紫陽花でベンチに座るカップルを隠しているという小ネタ(?)がある。どこのベンチにもカップルが座っていた。ベンチは等間隔に配置されている。大堰川にも、鴨川のような等間隔が存在していた……!?


いやまさか、嵐山公園に紫陽花が咲いているとは思わなかった。ベンチで昼食を摂るためにここへ来たのに、かなり充実してしまっている。

花の色も綺麗だ。私は青紫のような、色の混ざった紫陽花が好きだ。色の混ざったものが好きというのは、紫陽花に限らず植物全体にそのような傾向がある。


中之島橋からの桂川。川の音がごうごうと鳴っている。さわやか緑ショットが撮れた。川の近くは涼しい。


天龍寺

春に行った時から、紫陽花の時期にも行きたいと思っていた天龍寺へ。

ハス池があった。もうすぐハスも見頃だろうか。少し咲いている。

お花だより。咲いている種類が多い!楽しみだ。

今回は大方丈にも入ることにした。

平日なのでかなり見やすかった。ゆっくりじっくり見て回ろう。

座れそうだったので、曹源池庭園を眺めながらゆっくり座って休むことにした。

私には休むことが必要だ。今週は毎日寝落ちしていたので、睡眠不足になっていた。ストレスが溜まっているわけではないのだが、布団に寝っ転がったらそのまま眠ってしまっている。そして真夜中に起きて、やり残したことを眠くなりながらどうにかこなしてようやく電気を消して布団に入って眠る。睡眠時間が3時間未満になりがちなので次の日起きられない。何となくぼーっとしてしまう。悪いことばかりなのに寝落ちがやめられない。

寝落ちについて書き出していたら、スッキリしてきた。

大方丈から渡り廊下を経て、多宝殿へ行くことができる。行ってみよう。

だだっ広い畳の部屋があった。この畳の隅から隅まで寝っ転がってゴロゴロしたい。

生まれて間もない私の夢は、あっけなく散ることとなった。

寝っ転がれない畳の部屋からは、外の景色が見える。6月は花菖蒲の季節でもある。花菖蒲は今年見に行くつもりではなかった。天龍寺で見られるなんてラッキー!


天龍寺といえばこれだ。大方丈の玄関にもこの絵が飾られている。赤ずきんを被った人間に見えるが、これは「だるま」らしい。こんな顔の人いるよなぁ。

景色を見ながら、ミント色(?)の畳が敷かれた渡り廊下を歩いた。多宝殿に到着したが、肝心の写真を撮るのを忘れていた。渡り廊下を歩くのは楽しかった。



紫陽花のようなこの花は、下野(シモツケ)という。初めて知った。今見頃の花だそうだ。

ここにも半夏生が咲いていた。半夏生と花菖蒲の欲張りセットである。興奮した。

何かの実がなっていた。木瓜(ボケ)だった。木瓜は実がなるのか。

この実が一瞬鳥に見えた。どことなく丸っこい鳥に……。見えない?

すっかり緑の天龍寺。見ているだけでさわやかだ。

京都タワーが見えた。ここからでも見えるんだ。

クチナシの花。クチナシからいい匂いがすると思っていたが、匂わない。違う花の記憶だったか?それか私の鼻が利かないのである。

夏椿。さわやかすぎてどうしようかと思った。


野宮神社

野宮神社に行こう。嵐山巡りをする時よくここを通るが、入ったことがなかった。

野宮はその昔、天皇の代理で伊勢神宮にお仕えする斎王(皇女、女王の中から選ばれます)が伊勢へ行かれる前に身を清められたところです。
 嵯峨野の清らかな場所を選んで建てられた野宮は、黒木鳥居と小柴垣に囲まれた聖地でした。その様子は源氏物語「賢木の巻」に美しく描写されています。

http://www.nonomiya.com/yurai.html

実は私は野宮神社がどういった場所だったのかを知っていたというのもあり、気になっていたのだ。

思ったよりこじんまりしている神社だった。苔が美しい。「じゅうたん苔」というらしい。川でもないのに橋みたいなのが架かっている。あれは何かというと、渡月橋だそうだ。橋の下の白砂が桂川を表している。

ここには亀石があって、それを撫でると1年以内に願いが叶うそうなのだが、行った時にその情報を知らず、撫でてなかった。1ヶ月経ってこれを執筆している今、知ったことだった。


まとめ

初夏の嵐山は楽しい。写真も撮りまくったが、ここに貼りまくるとnoteの執筆が進まない。

先月、ブラタモリの再放送で嵐山特集をしていた。嵐山や天龍寺の美しさの謎を解いていくものだった。嵐山の美しさは、2億年前から作られ始めていたものだった。すごい。

天龍寺の曹源池庭園は斜面があり、それは断層である。夢窓疎石が地形を利用して美しい庭を作ったのだ。「天龍寺十境」を選んだのも夢窓疎石である。初耳だ。

本当は嵯峨野方面にも行きたかった。苔寺や化野の方面が気になる。実はこの半月後にも嵐山へ行ったのだが、結局行かなかった。どの季節に行くのがいいのだろう?

私は初夏が好きすぎる。春より暑く、夏より暑くない。真夏までのワクワクする高揚感もある。緑が綺麗で紫陽花が咲き乱れる。花菖蒲も良い。これを投稿する頃には梅雨明けしており(でも戻り梅雨状態である)、祇園祭の前祭も終わり、本格的な夏を迎えた。来年の初夏が恋しい。あと1記事、紫陽花巡りしたnoteが控えている。早く書きたい。


前回の嵐山




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