記事一覧
ばっちいゲボゲボなもの
以下、キングオブコント2022のネタバレを含みます。
岐阜ワンダーランドでキャストとして働くナンシー(吉住)は、勤務中よろしく私生活でも満面の笑顔をくずさず、身振りは大仰だ。しかしそれもそのはず、ナンシーは岐阜ワンダーランドの入社日に園長の沼田(岡野陽一)に「脳の羞恥心を司る部分」を破壊されていたのだった。
ある日、パレードの踊りでミスをしてしまい、プロ失格だと自分を責めるナンシーに、沼田が優し
天才ピアニストのレジのネタ
The W 2021を見終わって、なぜか分からないけれど天才ピアニストの2本目のネタが頭から離れなかった。
面白さの他に違和感のようなものがあって、それを言葉にしてみたい。
まず、客の買い物カゴから今日の晩ごはんを推測して、外れていたら店員(仮に上沼さんとする)が全額払うというルールは、あまりに上沼さんに不利ではなかろうか。
上沼さんが一時の悦楽のために、良くて引き分けの賭けをする動機がいまいち
M-1グランプリ2020 感想
準決勝も関西の映画館でパブリックビューイングを見ることができたので、その記憶も絡めながらら、M-1グランプリ2020決勝の感想を書き残しておきたいと思います。
お笑いは非常に移り変わりの激しい分野で、10年前に流行ったネタを見てもどこが面白かったのか、何が評価されていたのか、わからないことがよくあります。
ですから一個人がリアルタイムに何を感じていたかを書き残しておくことは価値のあることで、私自身
The W 2021 感想
The Wが誕生した当初は、性別で出場者を制限しても大会のレベルが下がるだけじゃないの?と懐疑的に見ていた。
しかし、女性芸人ばかりが並ぶことで、The Wという大会に、M-1やキングオブコントとは違った固有の評価基準が自然と生まれていることに気づいた。
例えて言うなら、
①マンゴー②ぶどう③ドラゴンフルーツ④ドリアン
ならマンゴーが勝つけれど、
①マンゴー②ぶどう③柿④りんご
が並ぶと、ぶどうが
キングオブコント2021
①蛙亭「実験体No.164」
キングオブコントの醍醐味は、自分の知らなかった「面白い」がこの世にはまだあるんだと驚く瞬間だ。
それはキリンスマッシュであったり、おばはんであったり、天竺鼠の寿司であった。
かくして今回の蛙亭もまた、そうした新たな「面白い」を垣間見せてくれた。
そういえばローション相撲はあんなに面白いのに、コント内でローションまみれになる奴はいなかった。
ネタ出番のたびに舞台をビショ
カウンセリングのテクニックについて
カウンセリングのテクニックというものがある。
オウム返し、ミラーリング、リフレーミング、などなど…。
およそカウンセリングを学ぶとあれば、こうした技法を身につけることを指すことが多い。
しかしこのような腑分けされたテクニックが存在することを一度知ってしまうと、私たちにはカウンセリングが機械的な応答にしか見えなくなってしまう。
うん、うん、と身を乗り出して話を聞いてくれるカウンセラーがその実、マニ
R-1グランプリ2021 ネタの感想
〜有料記事にはなっていますが、最後まで全部読めます〜
予告なく出場制限を10年以内にしたことで反感を買い、霜降りをMCに、野田クリスタルやザコシらを審査員に据えたことで期待感を上げた新生R-1グランプリ2021は、番組構成の失敗が目立つという結果になった。
このあたりの不満は恐らく他にも書いている方がいらっしゃると思うので、ここでは各出場者のネタについて感想を書いておきたいと思う。
もちろんネ