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物語は道標 駆け出しの小説書き。 ADHD、ASD、吃音があります。 小説好きな方、小説を書かれている方、ADHD、ASDに悩んでらっしゃる方々と 繋がりたい。 Twitterは@Haju02447419

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    日記帳のような、ブログもどきの雑文集です。

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    本の虫の独断と偏見のオススメ本

  • Book worm番外編~海外小説の魅力~

    お薦めの海外小説を紹介します。海外作家さんの小説を読むとその国の文化や暮らしを知ることができます。そして、海を越えた国に住む人々が何を思い、感じているのか、心の裡を書かれた文章を読むことで自分一人では掴めない何かを掴めるかもしれません。

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    今まで書いた小説のみ集めてます。

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    noteのお題やテーマに挑戦した作品をまとめてます。

最近の記事

『アスパーガール アスペルガーの女性に力を』ルディ・シモン

2011年初版。 今は、アスペルガー症候群は、自閉症スペクトクラムとされています。 アスパーガールは、アスペルガー症候群の女性を意味する著者の造語です。 かつて、アスペルガー症候群は男性だけだと思われていました。 しかし、気づかれないだけで、女性のアスペルガー症候群も存在している。 その方達にエールを、という思いからこの本が生まれました。 私に当てはまるところ、当てはまらないところ、様々です。 自分に何か天才的な一面があるといいのにな、 そんな風に劣等感も覚えてしまいました。

    • 感想『今はもうない』森 博嗣

      S&Mシリーズ。 姉妹が隣合った密室で殺された。 二部屋を行き来できるのは、壁の小さな穴のみ。 窓は締め切られ、内側から鍵がかけられていた。 居合わせた西之園嬢と公務員笹木。 台風の影響で電話も通じない。 誰からともなく始まる推理合戦。 姉妹は自殺したのか?他殺なのか?ならば犯人は誰なのか?そしてどうやって逃げたのか? 森ミステリィ版クローズドサークル。 最後の最後まで予想できなかった結末。 S&Mシリーズ最高作の呼び声が高いのも納得。

      • 感想『無痛の子』 リサ・ガードナー

        大けがを負った刑事DDは、ペインクリニックの精神科医アデラインと出会う。 アデラインは先天性無痛性で痛みを感じることができない。 そして彼女は四十年前に亡くなったシリアルキラーハリー・デリーの娘であり、州最悪の女性殺人鬼シェイナの妹だった。 怪我をしても、やけどをしても何も感じない。 命を落とすような大けがを負っても、何も感じないアデラインは、危険のサインが分からない。 自分の身を守る為、皆が当たり前にやっていることが出来ず、常に孤独な傍観者でいるしかなかった。 DDが追う

        • 感想『24人のビリー・ミリガン』 ダニエル・キイス

          警察が逮捕した連続暴行犯。彼のなかには23人の人格が潜んでいた。 日本で『多重人格』(現:解離性同一性障害)が広く知られるきっかけになった実録。 著者のダニエル・キイスが自ら取材を行った。 彼は本当に解離性同一性障害なのか、それとも刑を逃れる為に嘘をついているのか。 真実は誰にも分からない。 ただ、彼は重罪を犯したが、卑劣な虐待の被害者であることを忘れないで欲しい。 1970年代から80年代、マスコミが過剰に報道し、政治家が彼の処遇を選挙に結び付けていた。 精神病院をたらい

        『アスパーガール アスペルガーの女性に力を』ルディ・シモン

        • 感想『今はもうない』森 博嗣

        • 感想『無痛の子』 リサ・ガードナー

        • 感想『24人のビリー・ミリガン』 ダニエル・キイス

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        記事

          『発達障害』 岩波 明

          2017年初版。発達障害解説書。 具体例、症例も記載されている。 発達障害を知らない人が、漠然と『発達障害』とは何か、を分かる一冊になっていると思った。 発達障害の歴史、テレビや映画での扱い、共感覚、映像記憶、サヴァン症候群についても詳しく書かれており、当事者が読んでもかなり参考になる一冊。 私は天才ではないな、と勝手に落ち込んでしまったけど。 (あるわけがないけど、少しは期待するじゃないですか・・・) テレビや映画では発達障害(もしくはそれに近い人々)のキャラクタが人気

          『発達障害』 岩波 明

          感想『赤緑黒白』森 博嗣

          男は射殺され、赤い塗料を吹き付けられていた。 女は、首を絞殺され、緑の塗料を吹き付けられていた。 殺された女は、殺された男の婚約者で、探偵の保呂草に「婚約者を殺した犯人を見つけてほしい」と依頼していた。 犯人の手がかりがつかめず焦る警察。 しかし、警察を嘲笑うかのように、黒く塗装された遺体、白く塗装された遺体が発見される。 「赤緑黒白」の意味は? 第一被害者の男が好きだった作家、帆山美澪。 警察は彼女を疑うが、彼女には完全なアリバイがあった。 今回も卓越した推理力を見せる紅子

          感想『赤緑黒白』森 博嗣

          感想『月は幽咽のデバイス』森 博嗣

          狼男が住んでいる噂のある豪邸を訪れた保呂草は、主の篠塚宏邦から奇妙な取引を持ちかけられる。 そして屋敷には、主の娘莉英に会いに来た紅子がいた。 話の流れで、パーティーに参加することになった保呂草と紅子。 そのパーティーの最中、招待客の一人が遺体で発見される。 現場は密室、床が水に濡れ、ガラスの破片が散らばっていた。 遺体には無数の傷、ひどく引きずられた痕もあった。 事件現場のオーディオルームの入り口は、招待客全員の目に入る位置に関わらず、出入りした人間はいなかった。 被害者は

          感想『月は幽咽のデバイス』森 博嗣

          『五番目のサリー』 ダニエル・キイス

          ウェイトレスのサリーは、誰にも言えない悩みを抱えていた。 子供の頃から、時々記憶喪失に陥ってしまう。 そのことが原因で、仕事が長続きせず、パートナーと離婚。子供達もかつてのパートナーに奪われてしまう。 失意のサリーに手を差し伸べたのは、精神神経科医のロジャー・アッシュ。 サリーを診察したアッシュは驚いた。 サリーの心には、四人の女性の人格が住んでいた。 1999年初版の本作。 でも古臭さはまるで感じない。 主人公のサリーは、優しく少し気弱な女性。交代人格は、頭脳派、娼婦、観

          『五番目のサリー』 ダニエル・キイス

          『どもる体』 伊藤 亜紗

          吃音を当事者目線で研究した本書。 吃音持ちは読んでいて泣きそうになりました。 発声する時の身体の器官を解説する章、吃音についての文学的表現、吃音を持つ人々へのインタビュー。 かなり詳しく吃音について解説されています、が、吃音の原因や治療法は分からぬまま・・・ それもそのはず。 吃音は連発と難発の二種類しかないのに、発生するタイミングや言葉は皆バラバラ。 私はナ行が苦手ですが、マ行が苦手な人もいる。 演じている時は吃音が出ない俳優も、プライベートでは吃ってしまう。 私は、連発

          『どもる体』 伊藤 亜紗

          感想『ツチヤの口車』土屋 賢二

          まえがきから笑わせます。 著書を買う人間が誰もいない理由(理屈)を延々述べるとはさすがです。 助手さんの安定・天才的な切り返しはまさに神レベル。 何と土屋先生は学部長になられて(何故?) その裏話もまた楽しく、ほろっと泣けます。 新入生向け学部説明会の挨拶の言葉 「教官達は皆さんの力になりたく待っているのです」 素敵です。 その後のたとえが 「泥棒に入られるのを待っている資産家のようなもの」 さすがです。 土屋先生の本を読むと不思議と心が安定する為、図書館で借りました。 今

          感想『ツチヤの口車』土屋 賢二

          感想『ミステリーファンのための警察学読本』斉藤 直隆

          大好きな作家、麻見和史さんの参考文献に記載がある本書。 調べたところ、図書館の書庫資料にあった! 早速申込・・・ 図書館員さんの目線が、やや”引いて”ましたが、好きな本を読む為なら気にしません。 読んでみると、詳しすぎる警察解説書。 警察の階級や警察庁の役割、現役官僚インタビュー(「キャリア批判は不当である!」)、マル暴刑事インタビュー(「お前絶対にパクるからな!」)、著者お薦めの警察小説、そして『ここが変だよ!踊る大捜査線』 ミステリファンならずとも楽しめる一冊。 ドラ

          感想『ミステリーファンのための警察学読本』斉藤 直隆

          『ぼくは左きき』 度会 金孝

          昔、左利きから右利きに矯正され、その後書痙を患った著者が再び左手で字を書き始める。 自身がされた矯正から、自己とは何かを説く本書。 著者が教育者であることから学校現場で何が起こっているか、がしっかり書かれています。 私自身、左利きから右利きに矯正され、昨年二月に左利きに戻しました。 理由は、昔骨折した右手首が痛くなってきたことと、利き手矯正と吃音が関係している可能性がある、との情報からです(利き手矯正と吃音は医学的に関係ないと後々分かりました) そもそも、私は、書く時は左

          『ぼくは左きき』 度会 金孝

          感想『神様が殺してくれる』森 博嗣

          『僕』ことレナルドの視点から語られる本書。 前置きは「ある事件の記録だ」 国際刑事警察機構(インターポール)で働くレナルドは、学生時代ルームメイトになったリオンについて語る。 彼の凄まじい美しさ、謎めいた家族関係、誰とも親しくならない性格。 半年後、寮を出たレナルドは就職し、幼なじみと婚約する。 仕事もプライベートも順調なレナルドのもとに警察から連絡が入る。 殺人現場にリオンがいたと言うのだ。 リオンはこう証言した。 「やったのは神様だ。神様の名前はレナルド・アンペール」

          感想『神様が殺してくれる』森 博嗣

          感想『四季(春 夏 秋 冬)』森 博嗣

          衝撃のデビュー作『すべてがFになる』の重要人物 真賀田四季。 彼女は何故あのような行動に出たのか? そして、今、世界のどこにいて何を思うのか? 物語の始まりは透明人間の視点から、五歳の四季が語られる。 既に、彼女の知能は、大人たちを上回っていた。 天才少女の孤独、乖離、愛情、羨望。 そして研究所の事件、逃亡、そして最後に想うこととは・・・ S&Mシリーズ、Vシリーズのキャラクタも登場する本書。 読んだことがある方なら、あれ、もしかして?と思うでしょう。 何だか難しい問題を

          感想『四季(春 夏 秋 冬)』森 博嗣

          『発達障害でつまずく人、上手くいく人』 備瀬 哲弘

          発達障害者と向き合ってきた医師による本書。 発達障害の行動特性(行動のズレ、想像のズレ、感覚のズレ)を分かりやすく解説してくれているのが有難い。 ある人には、どうしてこんなに調べるの?余計感化されて、そういう行動(発達障害者がよく起こす行動)をするんじゃないの?と言われてしまいました。 感化されるのではなく、自分の行動の理由、考えの理由を言語化したい為に読んでいるのに・・・ 頭では分かっていても、いざその時になると行動できない。 覚えていても、目の前に新しい事があると忘れて

          『発達障害でつまずく人、上手くいく人』 備瀬 哲弘

          『発達障害を生きる』NHKスペシャル取材班

          2017年に放送されたNHKスペシャル『発達障害 解明される未知の世界』の為に、番組スタッフ達が取材した膨大な資料をまとめた本書。 担当プロデューサーは「この本で発達障害の全て語り尽くされるわけではない。そして、特性に当てはまらない発達障害者も存在する。取材した当事者の声を埋もれさせることなく、多くの人々に知ってもらう一助になれば、と願いを込めて本書は作られました」と前置きしている。 感覚過敏、当事者座談会、二次障害、働き方。 いくつかの章に分けて、当事者インタビュー、当

          『発達障害を生きる』NHKスペシャル取材班