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『どもる体』 伊藤 亜紗

吃音を当事者目線で研究した本書。
吃音持ちは読んでいて泣きそうになりました。
発声する時の身体の器官を解説する章、吃音についての文学的表現、吃音を持つ人々へのインタビュー。
かなり詳しく吃音について解説されています、が、吃音の原因や治療法は分からぬまま・・・
それもそのはず。
吃音は連発と難発の二種類しかないのに、発生するタイミングや言葉は皆バラバラ。
私はナ行が苦手ですが、マ行が苦手な人もいる。
演じている時は吃音が出ない俳優も、プライベートでは吃ってしまう。

私は、連発より難発が苦しい。
言いたい言葉が言えない。
難発が起こるのは、相手が私に対して怒っている、注意している時が多い。
一番起こってほしくない時に何故起きる?

相手は誤解し、
「何で黙ってるの!一体何?訳分からない!」
とますますヒートアップ。

また、
「自分ははっきり言うくせに、言われると黙り込む。何で?」
と言われ、
「私、そんなひどい事言いましたか、実はこんな理由がありまして・・・」
と説明したくても、喉が塞がり、身体が固まり、せめて、
申し訳ありません、だけでも言いたいけど、言えない。

心療内科では、吃音より緘黙か緊張状態かもしれない、と言われました。
それは治るものなのかな。

私の人生、ずっと『喉が塞がったり』『自分の意思と関係なく言葉を連発すること』
に苦しめられてます。そろそろ解放されたいなあ・・・

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