マガジンのカバー画像

エッセイのようなもの

42
エッセイと呼んで良いのだろうか?
運営しているクリエイター

#料理

プロの仕事に出会ったとき、いつも感じること。

プロの仕事に出会ったとき、いつも感じること。

みなさんは包丁を研いだ(もしくは研いでもらった)ことが、あるだろうか?

恥を忍んで言う。わたしはこれまで一度もなかった。まあまあ長かった一人暮らしの間も、結婚してからも、一度も。酸いも甘いもなんでもかんでも一本の包丁で切り続けてきた結果、切れ味はどんどん悪くなった。刃の鋭さですぱん!はなく、力を加えることでなんとかぐににににと切る感覚。でも、こんなもんだろうとも思っていた。

そんなわたしが先日

もっとみる
突然、炉ばた焼器が届き、動揺しつつエビを焼いた話。

突然、炉ばた焼器が届き、動揺しつつエビを焼いた話。

人生には、思いがけないことが起こったりする。それはたとえば、27時間テレビを見ながらゲラゲラ笑っていた日曜の夕方、身に覚えのない「炉ばた焼器」が送られてくるようなことである。

寝耳に炭酸水。この間のそうめんが届いたときより動揺した。動揺してすぐにわかった。

夫だ。

夫が、そうそうたる顔ぶれが並ぶギフトカタログの中から炉ばた焼器を選んだものと思われる。

わたしは何度も釘を刺していた。「物はし

もっとみる
お題企画受賞を記念して、オムライス弁当を作る。

お題企画受賞を記念して、オムライス弁当を作る。

この度、アイスムさんとnoteさんのコラボで開催されたお題企画「#料理はたのしい」にて、わたしの書いた記事を賞に選んでいただきました!

わたしの記事を読んでくださった方、スキやコメントをしてくださった方、いつも読んでくださっている方、そして選んでくださった方、アイスムさん、noteさん、ほんとうにありがとうございます!とってもうれしくて、このできごとを極太のペンで書き入れたいから、自分の年表でも

もっとみる
フリーランス主婦、レシピ紹介に挑戦する。が…

フリーランス主婦、レシピ紹介に挑戦する。が…

学生時代にちょっとだけ、サンドイッチを作るアルバイトをしていたことがある。だから、サンドイッチ作りは得意。

そうだ、わたし流のレシピをnoteに書こう!こういうのが、人の役に立つ有益な情報ってやつなのではないか。と思って肩をぶんぶん回しながら書き始めたのだが、ん…作り方が…ふつうすぎる。ふつうすぎて、役に立つ記事にはならなかった。

以下、ひとつも目新しさのないふつうのサンドイッチの作り方の紹介

もっとみる
フリーランス主婦、大興奮する。

フリーランス主婦、大興奮する。

最近なんだか日常が物足りず、かといって海外旅行に行くような余裕や気力はなく、狭い家の中でひとり、もんもんとしていた。

非日常が味わいたい。ぜいたくっぽいことをしたい。自分を労いたい。だけど不妊治療が常に頭にちらついて散財する気にならない…そのあたりの思考を周回して二週間くらい。「そうだ ホテルのレストランのオーダービュッフェ、行こう。」というキャッチコピーが舞い降りてきた(コピーのコピー)。

もっとみる
夫よ、これからも大いに忘れてくれ。

夫よ、これからも大いに忘れてくれ。

そうだ、酢豚を作ろうと思った。酢豚は結婚して同じ家で暮らしはじめたその夜に、わたしが作った思い出の料理。

しばらく作っていなかった。酢豚はめんどうな料理だとインプットされていたから。だけど今、わたしはひま。簡単なことをめんどうにしてしまおうキャンペーンを開催中の身。今だ。

スーパーで豚肉の見るからにおいしそうなやつと、ピーマン、玉ねぎ、にんじんを買って、ネットでレシピを調べて作った。つやっつや

もっとみる