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ぐん税ニュースレター -社会保険労務士の部屋から- バックナンバー 2020年7月号

この記事は2020年7月に発行されたニュースレターvol.15から「社会保険労務士の部屋から」の記事を再編集したものです。法改正などは最新の記事および官公庁の情報をご確認ください。

間違いだらけの採用はもう終わり!
小さな会社が押さえておきたい採用のキホン

超採用難時代と言われる今、ほとんどの中小企業では 「求人を出しても応募が集まらない」、「やっと採用した人材がすぐ辞めていく」など、採用についての課題を抱えています。しかし、小さな会社でも優秀な人材が集まり、そこに定着し、外部から見ても従業員がみんなイキイキと働いている元気な会社があります。
― その違いは何か?今回は、 中小企業の経営者が最も悩んでいる「人材の採用」をテーマに、押さえておきたい採用のキホンについてお伝えします。

「人材が確保できている会社」 と 「人材が確保できていない会社」の違い

良い人材が確保できている会社では、従業員が仕事にやりがいを感じていたり、職場環境への配慮がされていることが多く、会社としても、そうしたことを自社の強みとして認識しています。また、労働条件や給与面でも、“そこそこ”満足を得られているようです。一方で人材が確保できていない企業では、これらが不足しているケースが多いと言えますが、一概にその限りではありません。

人材確保のためのノウハウや手段を知らない

「人材が確保できていない会社」は、労働条件や給与以前に、企業の採用力が圧倒的に弱いケースが多いです。つまり、それは人材確保のノウハウや手段を全く知らずに採用をしているということを指しています。特に、小さな会社では定期的に採用を行うとは限らないため、どんな手段でどんな人材を確保したらよいのか、といった採用の基本的なノウハウについての蓄積が十分ではありません。 採用活動に必要なそれらを知らないまま、「とりあえず求人広告を出してみたけれど、応募者が一人も集まらなかった。」、「給与が安いからかなぁ?よし、今度は給与を少し高くして、もう一度出してみよう。」 など、 間違いだらけの残念な採用活動を繰り返してしまうことがあります。
※余談ですが、小さな会社の場合、賃金で採用した人材は定着しません。なぜなら、働く目的がお金を稼ぐことに限定されているため、仕事の内容には全く興味がなかったり、体力勝負で働くため長続きすることはありません。

小さな会社の採用強化のための3つのキホン

その1 人材戦略を決める
採用は企業の発展に大きく影響します。 曖昧なイメージでなく、会社の未来の組織図を思い描き、どの業務に、どんな知識・技術・能力がある人材が必要かを具体的にします。その中で本当に採用したいと思う人物像を明確にすることが重要ですが、社長の想いや価値観を共有できる人材であることがマストです。なぜなら、社員の価値観が揃うことで組織が強くなるからです。価値観がバラバラだと・・・ 会社の行く末は想像がつきますね。

その2 最適な採用手段を選択する
求人情報を出す媒体は、今やハローワークだけでなく様々な求人媒体がありますが、求職者の就職活動では多くの場合、ネット検索が利用されています。 数多くある採用手段の中から、予算に基づき最適な方法を選択し、より多くの求職者にア プローチして母集団形成を図ります。また、求人媒体だけでなく、SNSや自社の採用HPを活用することも効果的ですが、気づけば多額の求人広告費を費やしすぎてしまったということのないよう注意が必要です。

その3 自社情報は全て見せる(つもりでやる)
小さな会社は採用活動の中で、応募者の知りたい情報が十分でないことが多くあります。 例えば、労働条件や仕事内容等の情報が曖昧で、応募や入社を決断する上での判断基準となる情報が不足していることが多く、せっかくの人材確保の機会を逃している可能性があります。そのほかにも、採用時には応募者に知られたくないことや、見せたくないこと(残業が多い、 休日が少ない、有給があまりとれない等)はつい隠したくなりますが、それが入社後のミスマッチの原因となり、人材が定着しない原因となる可能性があります。

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採用は経営上の重要テーマであることは言うまでもなく、「(新卒)採用に熱心な会社ほど業績が上がる」とも言われています。 それは、採用と人材教育は一体にあるため、採用を通して既存社員の能力の底上げに繋がるという仕組みが出来上がるためです。 しかし、求職者は履歴書の書き方や面接の受け方等の就職活動の対策を教えてもらう機会がありますが、会社が採用の方法を教えてもらう機会はありません。自社の採用活動の中で、トライアンドエラーで採用ノウハウを培うことが出来ればよいのでしょうが、小さな会社ではたった1人の採用(=投資)が会社の未来を左右する可能性があるため、何度も失敗を繰り返すわけにはいきません。
「人を採用したいがやり方が分からない」「採用を担当する人材がいない」のに、やみくもに採用活動を行っても、求める人材の獲得は困難です。そうした会社にお勧めなのが、社会保険労務士による労務監査付き採用支援です。 ビジネスブレインでは求人票の作成から、採用丸ごとアウトソーシングまで幅広く対応しています。 労務監査を実施することで採用だけでなく、入社後の定着までを目指したサービスが特徴です。
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社会保険労務士 高橋


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