森の飴屋

森の飴屋

最近の記事

説明雨粒

ゲラの雨粒が屋根に溜まってたんですよ。 これ幼少期のおばあちゃんの寝言にあったなぁと思ってたんですね。 急にカラッと晴れたんで今日のご飯は唐揚げにしようと、なったわけですよ。 でもね、学食の焼きソバの話聞いてる時だけゲラの雨粒笑ってなかったんですよ。 だからね、今日のご飯は唐揚げじゃなくて焼きそばなんです。

    • 説明ミケ電車

       過疎地域の鉄棒がめちゃくちゃ錆びてるくだり撮るんでみんなサスペンダー準備して!ヨーイ、あいっ!電車の中で「○○ってスタイルいいよね」的な話が盛り上がっている頃、やってるのかやってないのかよくわからねぇタバコ屋の前で暑さに対してポーカーフェイス決めてる三毛猫は、「下から見たら3頭身くらいだけどね」的なことを思っていたんですよね。  秋田に帰るのはあったかくなってからにしようと思ってる女の人がたまたま小田急線に8人乗り合わせたんですよね。これってね、江ノ電とのすれ違いざまでマヨ

      • 説明天然の男

        天然の男というのは、絶妙なバランスで憎めないものです。 以前友人が、僕のお気に入りのリクルートスーツに誤ってノリタマのタマだけ振りかけてしまった時も、振りかけなかったノリを全て僕にくれたので憎めませんでした。またある時は、友人に「k-popについて教えてくれない?」とお願いすると、「オッケー、まかせて」と意気揚々と喋り出したので聴いていると、k-popではなくティーカップについてしゃべっていましたが、3時間くらいしゃべったところで道端に咲いていたジャージー牛乳ソフトクリームを

        • 説明婉曲

          氷屋さんの周囲に広がる鉄臭さの正体がギンヤンマ少年のB君が飼っているセキセイインコの石山ジョニーだったなんて誰が想像できたことでしょう。私は知らなかったっすね。隣町のリリ婆さんが突然旦那さんに繰り出したワンインチパンチくらいびっくりしました。人間生きてるといろんなことがあるもんで、少年期に隣の席でポエティックになってたボーイがノーベル物理学賞を取ったり、それから数年後に彼が電信柱の影で泣いているところを見たり。客観的に見ても異常だと思う数のピザ屋が街にできたり、トイレのマーク

        説明雨粒

          説明青年期

          たまに人間って何度でも死ねるんだなぁと思わせてくれる映像っちゅうものがありますよね。それの詳細を深く深く掘りたがる奴っていうのもいまさーね。しかしね、ほんの1、2分足らずでバシッと撃ち抜いてくる物もあるっすよね。それを恋だと思って疑わない友人も、時間をかけて局地的に大人になっていきますよね。すると近所の犬がうざったく見えてきて、夢見がちな女学生が視界にも入らなくなってきまさーね。原因不明の不気味な腕痛がなかなか引かない感じに疑問も持たなくなってきますよね。味わいのない人と遊ぶ

          説明青年期

          説明不公平

          人生の不公平さについて真面目に喋るのは私の仕事じゃないっすけど、くちゃくちゃしながら物を食べるなと親に教わってきた私からしてみれば、くちゃくちゃしながら物を食べるのが似合うおじさん見ると、なんとも心の片隅じんわりパーティーっすよね。別にいいっすけど、天ぷらのかき揚げを好きにならないと結婚してあげないって大好きな人に言われた時は、苦虫を噛み締めてその場を立ち去るって決めてるんすよね。めんどくさいっすよね、さーせん。ジャムパンについてすべき議論は21世紀にございません。安定した大

          説明不公平

          説明エンジン

          ABCの周囲に細々と広がっていく噂話って結構まどろっこしいじゃないっすか。だから優しい人が電車乗った時はギャルを多めに使った広告に必ず遭遇するわけで、少年はアマガエルの絵をダラダラと描きながら夏休みを終えるのに、それに気が付かず浮かれた学期末を過ごしているんすよね。ピシッとスーツのあの人が真面目に抱えてる資料がそれかいって思うことが人生の70%を占めている現代日本の地底に住む半魚人様々は、どうも嗅覚と恋心が鋭敏に発達した猿人らしいんですけどね。そんな事とはいざ知らずにピュアハ

          説明エンジン

          説明猫式

          プラス・マイナスのことばっかり考えてる人がバチッて止まる瞬間があるじゃないですかぁ。それって捕食された猫と実態を持たない妄想の素粒子が集合した時のなんとも言えない感じに似てると思うんですね。今日は何があるかなぁってボヤッと飛び出した末になくなる命もあるわけじゃないですか。そんな調子で私のグダッた心も崩壊していくのかなぁと考えると、食えるもんも食えなくなるっすよ。まぁ、周囲の猫好きは優しい人が多いっすけどね。私はもうなーんにも意識しないまま勝手に代謝してくれたらいいんですけどね

          説明猫式

          説明鬱陶しい

          青電車約午前中の電車生麦と粟濾し出す空間変電と循環少しのイライラ嫌いはないが何もない何かの心経とか信仰してる奴環八周辺でたむろう呪い悪魔じゃないけどほぼ邪気だ因果関係もない涙笑窪は大きな落とし穴くるみ割り人形胡桃なしの注文労働力なら超欲しい帰宅時間事後報告やめてほしい回転数だけ気にする同士老師人たちバリバリ働く「よう、少年」狂おしいほど生きる恩師生存中も有り難く仰ぐ遥か上空人間衝動と生活感情よう使い古された言葉人権度外視人間観察も涙頂戴などプライド的には作れない高依存度故に使

          説明鬱陶しい

          説明絵本

          フルネームも知らずあまり喋らず、ただ会うと手を繋ぐだけの間柄。周囲の人間は、その理由を問う。しかし理由などない。あるとすれば、理由もなくただ自然に手をつなげるもの同士であるということくらいだ。6月もそのうち終わる。おまけに地球も終わるかもしれない。今から街に出向いても、味わい深さのない17歳に出会うだけだろうな。嗚呼、遊びがない。揺れていたい。難しい文学は歌詞として、簡単な歌詞は文学として。海を渡るときの困難さが、生きるための薬。絵本の店は活気がない。知らない子供にこち亀の魅

          説明絵本

          説明風流

          振動者よ、私だけを徹底的に揺らせ。狂い屋が集まれば街ができる。例え好きな人が出した描写であっても、狐のくだりはよくわからない。目が覚めた時にまだ起きていたらそれが私です。夜が明けてまた夜が来る。そんな日もあります。冗談だけで街を回り、見事に一瞬のときめきを逃してしまったのが私です。もっとちゃんと宇宙が見たかった、君の話などひとつも聞かずに。遊覧船に憧れていたんです、自分とは関係がないなと思いながら。一人きりで浮遊しているのが空の虫。他の家の風鈴がシャリリとして耳を痛めます。夜

          説明風流

          説明師

           心の師は「恋」を、「素敵なもんだ」と形容した。短い言葉がよく似合う男を師に持ってよかった。疲労と癒しを通過して、質の良いトランスが待っているものだと思っていたが、体の重みと冷静さ。無意味に唱える「ぽんぽこぽん」。弱者よ、私であれ。なんちゅう言葉遣いだ、あれ、案外普段通りだ。真っ昼間から、部屋を暗くして、考えなくても良いことについて考え、真面目に喋ることを生業にするには、何が足りないのか。また、何が余計なのか。私はこのようなことでいつも悩み込んではいない。もっと自然な形で紡ぐ

          説明嘆き

          訳もわからずふらっとしているこの現象が味わい深さに昇華するためには、ある程度脈略のある他要素とセット販売しなければならないのが今という時代の色味ではありますが、私は味気なさに並走する気力がないのです。気がつけば、あの日の河童は逃げていた。

          説明早番

          混線しています。感覚神経さながら、憧れの人が微々たる生命に生まれ変わる導線ばかりがくっきり見えてしまって辛いが。逃げ場がないような実感が脳内東奔西走者。間違いの往訪で形成されるのが街。引き算的な音色ね、私は未練があるの。動悸を聞かれてばかりの人生は、ため息が凍って結晶になるさ。口下手はトパーズの香りがする。静脈に向けて真剣に書いていた、笑うのでしょう?今すぐ羞恥の具合を相談して、君は帰り道を調べているね。子供みたいでしょ、私。一人が板について。溶け方のエキシビジョンに着けてみ

          説明夕日

          俺は行動を忘れた日も変わらず共闘し、素知らぬ街のネオジウムに「己の依存性」について散々説教を受けた。感情は煌めきの彼方にあると思っている少年少女を既得権益のビルディングに衝動的に閉じ込めてしまった馬男は、平行宇宙を強制浮浪し、時に過去を思い出し、その度に泣いて、泣きすぎてもうその事では涙を流すことができなくなってしまった。品性のありかを問われた。もう既に終わった世界の話。きっと彼女は貴族だった。俺は伝えたかった。でも伝えなかった。彼女の生きる意味を簡単に奪えてしまうのがわかっ

          説明あ

           逃げ遅れた達磨と、追いついていいものかわからなくておどおどする少年の戯れ。現実は黄桃の残り香みたいに容赦なく刹那で震える。左手震わせながらニコついてる先輩の影に焦点を合わせた記憶はひとつもない。カラスを一度も見ていない(さっきのはカラスと認めない)。遠い記憶の話をしていながら、気分がほんの少し足りていない感覚に痛くない頭抑え、膝持ち上げ、即席の体育座り。吸血の最中も会話を続けようと頑張るこの人と、普段から話を続ける気がない私は、たまたま五体満足で、基本的に音楽の趣味は合わな