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さよなら、在宅勤務。ーリモートワークで手に入れたものー


緊急事態宣言も解除の流れとなり、ここ数ヶ月でポピュラーになった「在宅勤務」という働き方も終了間近。

在宅勤務はまだ続くという会社もあれば、「緊急事態宣言の解除」と「通勤再開」が結びつく働き人も多いと思う。

私は後者の人間なのだけれど、最初は戸惑った在宅勤務も、慣れてしまった今やオアシス。

「ついに終わってしまう・・・」という恐怖に近い寂しさをこらえつつ、今日はOLの私が、初めての在宅勤務を経て得たことを書いてみる。 


1_モノが少ない暮らし


おうち時間、なにしてた?

そう問われれば、「断捨離です!」と即答する。

自粛期間中、一世帯あたりのゴミの量は格段に増えたそうな。それほどまでに、多くの人は大掃除や片付けに精を出した。これって、きっとたくさんの人が「片付け」という行為を「いつかやりたいことリスト」に入れていたからだと思う。

「時間ができたら、いつか」の「いつか」が、ついにやってきた!


私も在宅勤務が始まるやいなや、いそいそと部屋の片づけをスタート。


「通勤時間がゼロ」という、在宅勤務の特権をフル活用。

始業前、終業後、もしくは仕事に飽きた数十分、気分転換としてガンガン取り組んだ。


洋服、靴、本、雑貨・・・ありとあらゆるモノを手放し、ゴミ袋(大)を7枚ほど消費。だれかに使ってもらえるなら、とフリマアプリに出したりもして、「不要なモノ」は「ちょっとしたお小遣い」へと変貌を遂げた。写真を撮って、出品して、梱包して、発送して・・・という、普段なら面倒に感じる作業でも、自粛期間中はみるみる捗る。不思議。


気付けば、部屋に残ったのは「自分にとって必要で、自分が好きなモノ」。


ずっとお家に居るから、モノと向き合う時間も増えた。視界に入る情報(モノの量)が少ないとストレスもないし、自分はなにを持っているか?を把握できていることが快適だし、「本当に必要なモノはなにか」という選別の目も養われた気がする。


断捨離が終了した現在は、多忙な日々が再開してもリバウンド(=汚部屋に戻ること)にならないよう、あれやこれやと作戦を練っている。


2_家族との時間


圧倒的に増えた時間が、コレ。


会社で一日中仕事をして、くたくたになって帰ると「もうだれともしゃべりたくない・・・」という日もある。在宅勤務中、オンラインの会議はたくさんしたけれど、「直接話す」のは一緒に住んでいる家族だけ。オンラインでは話しても話してもなんとなく温度を感じず、会話には飢えていた気がする。だから、家族と話す時間は増えていった。

普段は会うことのない「仕事をしている自分」を見てもらえたり、反対に私も家族のそんな姿を目にしたり。お昼休憩は一緒に食事を摂り、夜は映画を観たりする。仕事、食事、映画・・・。とにかく「共有するもの」が多くなった。

仕事に少し疲れたら、息抜きに家事や掃除も出来る。ここでも家族とのコミュニケーションは盛んに。洗濯物を畳んでいる時、「このタオル、もう古いから捨てる?」洗い物をしながら献立を練る時、「今日のお昼、なに食べる?」
普段なら「誰か一人がやる」家事も、お家に居ることで共同作業になった。


家で顔を合わせる時間が増えると、不仲になってしまう家族関係もあると思う。

私の場合は「家族全員がずっと在宅勤務だったわけではない」ことと、「仕事が多忙だったわけではない」ことに救われた。四六時中 一緒に居るわけではないから良い距離感で付き合えたし、仕事量が減り心の余裕が生まれたから優しくもできた。

ということは、距離感と心の余裕、この2つを意識すれば、在宅勤務が終わっても家族の関係は良好に保てるのかもしれない。


3_ストレスをいつ、どこで感じるか


在宅勤務を始めて最初の3日くらいは、「不便」だと思った。


なぜ不便なのか?「いつもの手順」でやろうとすると、家ではもちろん再現できない。カンタンに想像できたことなのに、普段は もはや癖のように会社の棚から資料を出しているから、「あって当たり前」みたいな書類こそ、存在を忘れてしまっていた。「あ、これ持って帰ってくるの忘れた・・・」いつだってあの棚に居てくれた書類の尊さを痛感。いつもありがとう、忘れてごめん・・・

他にもプリンターがない、データがない、内線がない・・・などの「不便」も。

「不便」はまさに「ストレス」だった。ストレスになることを続けていても仕方ないから、できる範囲で解決策を打つ。プリンターで出力していた紙類は全てデータ化。持ち出せないデータはクラウドを上手に使う。内線は全てメールで代用。

それぞれの問題をひとつずつクリアにしてしまえば、なんてことはない。どうしても在宅で出来ないことはリスト化して、短時間出社で処理。

慣れも相まって、3日くらいで不便さを感じなくなった。=ストレスは消滅した。


環境さえ整ってしまえば、もともとインドア趣向な私にとって在宅勤務は夢のよう。仕事をし、疲れたらお茶を飲み、たまに寝転んで、また仕事をし・・・やらなくてはならない作業はこなしつつ、それ以外の時間を自由に使えるスタイルが快適だった。


私は嫌なことがあると「食べて忘れる」タイプ。在宅勤務を続けて、ストレスがなくなっていくのを感じた。食事量は減り、ダイエットにも成功。


そんなある日、久しぶりにフルタイムで会社へ出勤することに。今の仕事は好きだし、一緒に働く人たちのことも尊敬している。それなのに、8時間もデスクに座っていると、もう大変。たっぷり寝たのに頭はなんだかモヤモヤするし、在宅勤務中には難なく絶っていた甘いものが食べたくなるし、なにより一刻も早く帰りたくなった。


どうやら私、「8時間」という決められた時間に拘束されることに強いストレスを感じるらしい。


「8時間ここに座って、作業してください。この作業が終わっても8時間は帰っちゃだめ。ただし、終わらなくても、8時間経てば帰っていいよ。」と言われるのと、

「立ってもいいし、座ってもいいし、別の部屋で作業してもいいから、この仕事を終わらせてください。ただし、終わるまで絶対帰っちゃだめ。」と言われるの、

皆さんはどちらがお好きでしょうか。私はひとつの場所に留まりながら、ずーーーーっと作業をすることが苦手だし、「時間数」よりも「作業数」で考える方が好きだ。前者と後者で仕事量が倍ほど違ったとしても、たとえ8時間では終わりきらなかったとしても、私は後者を選ぶ。終わったら帰りたいし、終わらなければやりたい。でも残念なことに、日本の会社の大多数は前者である。



こういった自分の性質は、在宅勤務が始まる前からもちろん気づいていた。

でも、ずっとデスクに座っていられない自分を「集中力のないダメ社員」だと思っていたし、「やった作業分だけ給料が入る」みたいな、いわゆる実力主義の会社へ勤める勇気もなかった。


通常勤務中は上手に息抜きを入れつつ、のらりくらりとやってきたのだけど、それでもやはりストレスは感じていたらしい。在宅勤務をしてみて、そのことを痛感した。


家で仕事をすると集中できない、というハナシもよく聞く。

私にはこういった性質はあまりないようで、「今日はアレとコレをやる」というタスクさえあれば、家でも会社でも作業効率には変わりなかった。これらを踏まえて、私は今一度、「自分だけの働き方改革」なるものを考えることに。(このあたりもまた、別の記事で書いていけたら。。)



「自分はいつ、どこで、ストレスを感じるか?」

仕事をする上で、むしろ生きていく上で、この把握は一番大切なことのように思う。


番外編_化粧の濃さに気づく


在宅勤務中のオンライン会議。

めんどくさがりな私は、カメラに映るTシャツだけを着替え、メイクも最低限。

まさに「上半身だけの世界」で生きていた。笑


メイクは まゆげとアイシャドウのみ。これさえしておけば画面上の私は「それなりに見える」と学んだ。


ある日、取引先との打ち合わせがあったので、久しぶりにフルメイクを施す。

画面に映る自分を見てびっくり。「メイク、濃!!!!!!」


コンシーラー、ファンデーション、マスカラ、チーク。

特に顔の白さとアイメイクの濃さにドン引き・・・


ちなみに私は生まれてこのかた、「化粧濃いね」と言われたことなどありません。

フルメイクでも15分あれば終わってしまうほどなのに、約1カ月の在宅勤務生活で ほぼスッピンの顔に見慣れてしまい、濃く感じたのだと思います・・・ていうかそう信じたい・・・



それからはオンラインだろうがオフラインだろうが、メイクを薄くするようになりました。

特にZOOMとマスカラは相性悪い気がします。共感してくれる女の子、居ないでしょうか・・・


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そんなわけで今日は在宅勤務で得たことを書きました。

私にとってはもうすぐお別れとなる、この働き方。

色々な障害はあったけれど、それ以上に得たものも大きかった。

他の人の在宅勤務も覗いてみたい。そんな5月15日。




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