マボロシの中で夢を見ておりました
わたしはそういう人にはなれません
そういうふうに叫ぶのを
私は幾度も無視をして
マボロシの中で夢を見ておりました
「そうあるべき」にはなれません
取り繕った笑顔は嘘でありました
自分でも気が付かぬ
巧妙で精巧な笑顔でありました
ほんとうは
ほんとうの
ほんものの
わたし
は
ある日ぽとりと堕ちたのは
黒い軀になりかけの
小さなわたしでありました
本当は
本当の
真実の
わたし
が
ぽとりぽとりと堕ちました
すべてが堕ちてお終いに
散り散りに飛んで爆ぜたので
繕おうにも成りません
わたしはこれでお仕舞に
新たに生まれて変わります
アンコールはございません
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