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観測者SS"猟犬は吠える"
「えー?また戦闘訓練に付き合えってことッスかー?」
食堂内でカツサンドを片手にぼやくアッシュ
向かいに座るのはナズナ局員
どうやら戦闘訓練で何かしらのデータを採りたいようだ
「っつったって何回もナズナさんとやり合ってるッスけど、未だに例の『瘴気』は確認できてないじゃないッスか
既に仲間同士の訓練程度じゃ発現しないって結論も出たッスよねぇ...
...てかナズナ先輩のあのハンマー相手取るの怖いンスよ
観測者SS番外編"Blackout"その2
--セカンドファンタジア--
ヴィルーパ上層に本社を構える企業の1つ
発掘、または買収したオーパーツを解析し、それらを元に技術を応用し様々な製品を開発する企業である
だが、ヴィルーパには似たような企業が複数存在する為、当然他企業との競合は避けられない
業績は決して悪くは無いものの頭一つ抜けるものが無い為、いまいち伸び悩んでいるのが現実であった
...なお、現在のヴィルーパでは無期限の業務停止状態に
観測者SS"アイドルは異常生態!?"
「かちょー...持ってきましたよー...うへぇ...皆散り散りになってるから集めるの大変でしたよー...」
異常生態課のエルシィが何らかの書類を集め、異常生態課の部屋へと持ってきた
「ご苦労、エルシィ君」
課長のセルシウスがエルシィから書類を受け取る
「さて、おさらいしておこう、今回我々はとある異常生態課の局員を調査することになった」
「あの人ですよね...ええと確か...」
「異常生態課のアイ
観測者SS番外編"Black or White"
私は惑星ヴィルーパの中層企業■■■■社に所属しているエージェント、『ルーシー・■■■■』
私の腕輪型デバイスにこっそり潜り込んだ『フェンリル』とか名乗るデータ生命体...?とかいう奴に出会い、奇妙な共同生活を強いられているって訳
おかげで私がコーヒーを飲もうとする時もいつも決まって文句を...
「いや待てルーシー、いくらなんでもその量の砂糖はおかしいぞ!?」
「何よ?たかが角砂糖6個じゃない」
「
観測者SS番外編"Blackout"
---これは、現在より数年前の
ヴィルーパの片隅の物語---
惑星ヴィルーパ 上層
青髪の少女が空を見上げる
天蓋に映し出される偽の夜空を見て、ため息をつく
「...今日も見れないのね」
そんな少女に1人の人物が近寄る
灰色の髪に狐耳、帯刀した人物
少女は、何者かが近寄る事に気づきもせず、空を見つめている
「...またこんなところにいたの
観測者SS番外編"DirtyWorker"その6
「続いてのニュースです、先日中層セクター■■■■にて、1人の少年が突如として周辺の通行人を無差別に襲う事件が発生し、出動したヴィジランテによって射殺されました
近年活動が活発化している下層のテロ組織による犯行と見て現在も調査が進められており---」
黒の傭兵によるオーパーツ保管庫襲撃より、数ヶ月が経過していた
「...情報統制されてニュースじゃああ言われているが、私の目は誤魔化せねぇぞ、ありゃ例の
観測者SS番外編"DirtyWorker"その5
ヴィルーパ 下層 保管庫と同セクター内の一角
1人の少年が散歩をしていた
廃墟のビルとビルの間を飛び、瓦礫まみれの道を駆けていくような、散歩と言うには少々物騒な足取りではあるが、彼にとってはいつもの事だ
彼は四月一日局員、下層に住む観測者の局員だ
「...この辺、まだ通った事なかったな...」
そんな事を呟きながら廃墟のビル内を駆けていた
直後、少し遠くから何か大きな音が聞こえた
「...爆発?」
観測者SS番外編"DirtyWorker"その4
観測者本部 総務部
「執行部による暴走アンドロイド殲滅を確認」
「引き続き侵入者への対処をお願いします」
モニター前にて、局員たちが現地への支援を行っていた
「ふぅ...後は執行部が無事に侵入者を排除すれば終わりだな...」
一息つくリュシオル局員
「あの時の未来視がなかったら対処が遅れてたな...さて...」
その時だった、リュシオル局員に耳鳴りと頭痛が襲う
「ッ...!!この感じ...こんなタ
観測者SS番外編"DirtyWorker"その3
観測者本部
「ふぅー、報告書も片付いたッスから一息つきに行くッスかー」
アッシュがそんな事をつぶやきながら食堂へ向かっていた
「確か福利厚生科が試作のデザート作ってるって聞いたッスからちょっと貰いに行っちゃおっかなーなんて」
食堂に着くとまず目に入ったのは、カウンターにて試作のデザートを振る舞うのを今か今かと待ち構える
雨町局i
「お邪魔しましたッスー」
アッシュは何も見なかった事にして引き返した
観測者SS番外編"DirtyWorker"その2
「観測者が脅威である事は、あなた方でもご存知でしょう?我々は武装集団ではないのですよ」
スマイリーの男はそう語った
「っつったってよぉ、いくらなんでも私らだって無敵って訳じゃねぇんだぜ?あんなの事実上不死身の軍隊じゃねぇか!」
情報屋Fが狼狽える 無理もない、相手はあの企業十三連合に名を連ねる観測者だ
個人が挑みかかっても到底敵うはずもない
「...まあ、一応詳しい依頼内容を聞いておこうか、まず、
観測者SS番外編"DirtyWorker"その1
「ハァッ、ハァッ、クソッ!!なんでだよォ!!」
武装した警備兵が一目散に逃げてゆく
「なんで俺たちが『黒の傭兵』に狙われなきゃなんねぇんだよォォ!!」
「知るかッ!いいから別の部隊に合流するぞ!!」
3人の武装兵が味方がいるであろう場所に駆け込む
...が、そこにあったのは武装兵達の死体だった
「...オイオイ...嘘だろ...」
「残ってんのは俺たちだけなのかよ!?」
後ろから響く銃声 背後より
観測者執行部代理 アッシュ
プロフィール氏名:アッシュ・ヴール
年齢:16
性別:不明(本人の振る舞いは少年らしいが果たして...?)
種族:獣人
出身:惑星ヴィルーパ 下層
所属:観測者一般局員、執行部代理
来歴幼い頃からヴィルーパ下層にて暮らしていた
両親も貧しいながらもアッシュを懸命に育てていたが
ある日、アッシュの父親はオーパーツ発掘現場にて崩落に巻き込まれ、右腕部以外身体の原型を留めぬ程の悲惨な最期を迎える
母親
観測者:第202103020305号事案におけるアッシュ局員の『異常』に関する報告書
今回起きたアッシュ局員の『異常』について、本事案後に医務課と異常生態課による共同検査が行われた
検査の結果、以前より確認されていたアッシュ局員の体内の『因子』の急激な変質が原因とされている
この因子はアッシュ局員が観測者入社以前にFOX局員(現:ナイン局員)に発見、保護された際に、医務課の現地到着までの間の延命措置としてFOX局員によって施された『妖力』が大元となっている模様
以前より医務課のナズ