観測者:第202103020305号事案におけるアッシュ局員の『異常』に関する報告書

今回起きたアッシュ局員の『異常』について、本事案後に医務課と異常生態課による共同検査が行われた
検査の結果、以前より確認されていたアッシュ局員の体内の『因子』の急激な変質が原因とされている
この因子はアッシュ局員が観測者入社以前にFOX局員(現:ナイン局員)に発見、保護された際に、医務課の現地到着までの間の延命措置としてFOX局員によって施された『妖力』が大元となっている模様
以前より医務課のナズナ局員によって経過が確認されていたが、変質は極めて穏やかなものであり身体への影響は無かったとされている
急激な変質の加速については未だ原因は不明、更なる調査が必要とされる
前回の202102211627号事案でも現地の局員達によって微量の因子の放出が確認されているが、その際にはアッシュ局員の身体に異常は見られなかった
本人からは多少は動きやすくなった程度の変化のみ確認されている
また、放出された因子は周囲の人物、生物、物質には影響はない模様
現在ではアッシュ局員の容態は安定し、通常業務への復帰は可能とされているが、経過観察の為、1週間ほど執行部代理としての出動は原則禁止としている
また、急激な容態の変化に対応する為、因子の活発化を抑える特殊アンプルを精製中

報告は以上、今後も経過を随時記録する














「その力はもう君の物だ、だが1つ聞かせて欲しい」
「その力を使って、一体何がしたい?」

「そんなこと、決まってるッスよ」
「自分を救ってくれた観測者を守りたいんスよ」
「...観測者に仇なす敵を」
「一人残らず八つ裂きにしようともッス」
「そのためなら自分は...」

「『地獄の猟犬』にだってなってやるッス」

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