発達障害者の兄。弟の発達障害に起因するカサンドラ症候群&その後遺症と格闘中→回復。個で…

発達障害者の兄。弟の発達障害に起因するカサンドラ症候群&その後遺症と格闘中→回復。個でなく環境・社会を変えよう。皆が幸せに生きられる社会を。Twitter→ @hattatsu_bros

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  • ぐっばいカサンドラ

    カサンドラ症候群でもっとも苦しんでいた当時(2017年~)に書き起こした手記群です。カサンドラ当事者の生々しい苦悩を垣間見ることができます(不適切だと思われる表現や注釈が必要な個所については随時コメントを追記しています。詳しくはマガジン内初稿「プロローグ」(無料)をご覧ください)。 カサンドラ症候群当事者だけでなく、発達障害当事者やそのご家族など、発達障害について少しでも関心がある方にオススメです。発達障害とカサンドラ、両者の正しい在り方が見つかるかもしれません。

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記事をわかりやすく一覧にまとめました。随時更新中。お好きな記事をお選びください。 【最初に読んでほしい記事】 ・発達障害とカサンドラのヤバイ関係 【カサンドラ絶頂期に残した手記群はこちら】 ・ぐっばいカサンドラ エッセイ目次※投稿順です(一番上が最新) ・人生の何度目かの転機 ・「発達障害者を自分の人生から排除する方法」への回答 ・私の成功哲学 ・命の課題~いつ死ぬかわからんので~ ・「お風呂見てきて」→「マジで見てくるだけ」問題 ・アドラーと妻③ ・「カサンドラと発

    • 人生の何度目かの転機

      最近、人生の転機を迎えていると感じている。 そう感じるのはおそらく、実際に転機が訪れているからというよりは、むしろ私自身が能動的に変えたいものがあったり、人生において新たな発見があったりしたからだと思う。そして事実、私の気持ちやモチベーションだけでなくライフスタイルも変化し始めてきた。 ここ最近、本当に色々なことが身の回りで起こった。たとえば長男とお風呂に入っていた時、彼が「お父さんは100万円持ってる?」と訊いてきたのだ。私は特に深く考えるまでもなく、というより正確には考

      • 「発達障害者を自分の人生から排除する方法」への回答

        「私の成功哲学」の記事に、以下のコメントをいただいた。 なかなかひどい質問内容だと思うが、せっかくなので真剣に回答する。 主なトピックは以下の3つだと思う。 発達障害者の適切な見抜き方 発達障害者を避ける方法 発達障害者を(自分の人生から社会的に)排除する方法 この3つについて私なりに回答する。 回答する前に、前提としてお話ししておきたい。 まず私は、コメントくださった方がどういう属性、お立場、性格、性別、ご状況なのかをまったく把握していない。属性、立場、性格、性

        • 私の成功哲学

          私は自分を成功者だと思っている。 なぜなら超幸せだからだ。 ただ、一般的にいわれるような成功を私が収めているかというと、そうではない。だから一般的には成功者といわないだろう。 私がイメージする典型的な成功者像を端的にいうと、「高収入・幸せな家庭・豊かな人間関係」である。 私はこの典型的な成功者にほど遠いとは言わずとも、別に所得が多いわけではないし、さくらんぼの木の下にお手製のブランコを下げて遊ぶような広い庭があるわけでも、部屋の数を持て余すような立派な家に住んでいるわ

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          命の課題~いつ死ぬかわからんので~

          上記のツイートをした前日の2023年3月14日。 私は妻とのランチを終え、ホームセンターでの買い物を楽しんでいた。 赤ちゃんも一緒だった。 駐車場に車を停めて車外に出ると、眩いばかりの陽光に目を細めたのを覚えている。後部座席のチャイルドシートから眠っている赤ちゃんを抱きあげ、両手で空に掲げるようにして私は「おはよ~」と優しく赤ちゃんに声をかけた。 赤ちゃんと妻と私の笑顔が透き通るような青空の下で交わり、冷たい風の中にも春の兆しを感じる気持ちのいい日だった。 とてもいい日だ

          命の課題~いつ死ぬかわからんので~

          「お風呂見てきて」→「マジで見てくるだけ」問題

          カサンドラ界隈でたびたび目や耳にする「旦那に子どもを見ていてと頼んだら本当に見ているだけで絶望」「お風呂を見てくるよう頼んだら浴槽から溢れるお湯を止めもせず、ただ浴槽を眺めて戻ってきた信じらんない」といった問題。 通称「お風呂見てきて課題(ふろみ課題)」←いま勝手につけた 「発達はなぜ依頼者の意図を汲めないのだろう?」と疑問を感じた私は、ふと↓のようなツイートをしてみた。 もちろん「さすがに小石なんて眺めないだろう」という想定の下である。しかし多くの当事者にご回答いただ

          「お風呂見てきて」→「マジで見てくるだけ」問題

          アドラーと妻③

          妻と課題の分離について話し合ってから半年以上が経過した。 課題の分離という概念を理解できなかった妻は、あれからことあるごとに「これは課題を分離できている?できていない?」と私に訊いてくるようになり、そのたびに回答と説明をしてきた。 前回の記事↓ 事の発端を簡単に説明するとこうだ。 キッチンで洗い物などをした際、シンク周りに跳ねた水を私が拭かないのが彼女は気に入らない。なので彼女は親切のつもりで、いつも私の知らないうちにシンク周りを拭いていた。 しかし遂に嫌気が差したのか、

          アドラーと妻③

          「カサンドラと発達障害とHSPの話」を終えて

          昨夜、ツイッターのスペースにてHSPや発達障害について何名かの方と情報・意見交換を行ったので、内容を振り返りながら考えをまとめてみようと思う。 昨夜の対話の中で、「アスペとHSP、どっちの方が接していて楽?」という面白い質問があった。 以前私は、ASDの方の思考法や話法、感性を学びたいと思い、ASDの方々が集うスペースにたまにお邪魔していた。そんな私の様子を眺めていた方からの質問だった。ちなみにアスペースにお邪魔したときの話は↓ 言うまでもなく、私はHSPみのある人と接

          「カサンドラと発達障害とHSPの話」を終えて

          HSPを克服した話~本編~

          今朝、ツイッターで「HSPと発達障害に大きな違いはないことが調査により明らかになった」的なツイートを見たので下の通り引用させてもらった。 今でこそほとんど誰も信じてくれないが、私は自分をHSPだと思っている。「HSPは繊細でか弱い」みたいなイメージがあるが、私はそんなイメージ通りの子だった。しかしそんな自分の繊細さが嫌いで、武者修行を行って無理やり克服した。その方法については以下の記事で記述している。 ただ、上の記事では具体的な記述を避けてしまった。なぜなら私の方法は少し

          HSPを克服した話~本編~

          幸せの定義

          以前ツイッターでちらっと話題に出したことがあるが、人は基本的に「幸せになりたいもの」だと私は思っている。 ただ、たまに「どう考えても自ら不幸を取りにいっているようにしか見えない人」がいる。 その人はもしかすると、自分が不幸な状態であることに幸せを感じるのかもしれない。 仮にそうだとすれば、「不幸な状態が幸福である」というおおいなる矛盾に「幸せとは?」とつい考え込んでしまう。 そうこうしているうちに、私は幸せを定義するある一つの結論に達した。 「そもそも幸せとは何なのか?ど

          幸せの定義

          ぐっばい2022

          2022年が終わる。早い。 ここ数年、私の人生はまるで光の波と粒のようにうねりながら、しかし明確に加速している。来年は2023年。スタンリー・キューブリック監督の「2001年宇宙の旅」の時代設定から20余年が経過するわけだ。時間の経過に伴ってどんどん未来が遠のいていく不思議な世界線に生きている感覚である。 さて、カサンドラ症候群からの回復を宣言したのが2020年だったか。あれから2年。さまざまな可能性に満ちた2年だった。 昨年の2021年も飛躍的な年だったと記憶している。

          ぐっばい2022

          生きる願い

          2022年9月21日、午前8時30分。 日本中を騒がせた大型台風が何食わぬ顔で去った。今朝は気温が下がり生々しい冬の息吹を感じる。この時期になると、一昨年の冬を思い出す。まだ心に魔女を飼っていたあのころ、収入が少なくひもじい思いをしながら冬を越した。 家族にはひもじい思いをさせまいと、知恵とアイデアと技術で何とか乗り越えた冬であった。 当時はちょうど社会復帰しようと必死だったが、一方で幸福と幸運を実感した冬でもあった。 十分な収入がなくても、我々家族は幸せにやっていけ

          生きる願い

          人生の節目に思うこと~感謝について~

          今月、第二子が生まれて二児の父になった。 まさか自分が!って感じである。 20年前の自分に「お前20年後には結婚して二児の父になってるよ」と言っても、おそらく「は?うるせぇどけ」とかなんとか言って信じないだろう。 さて、出産で入院していた妻と赤ちゃんを自宅に迎える本日、自分自身の尊大さと傲慢さを反省しているので記しておこうと思う。 私は自分を尊大で傲慢な男だと思っている。 人生、ここぞというときに必要なのは、謙虚さでも繊細さでもなく実行力だ。謙虚さで実現できないことは世

          人生の節目に思うこと~感謝について~

          状況をひっくり返す爆弾的思考

          親業をやっていると、やりたくないのにやらなければならないタスクに追われ、ストレスを覚えることがある。 たとえば子どもの弁当を作ったり、子どもの朝の準備を手伝ったりするための早起き。 たとえば手が離せないときに限っての「うんち、おしっこ」。 たとえば急いでいるときのダダっこ。 「こんなときに限って」の失敗や行動は、もはや子どものお家芸だ。 ストレスを最小限に、パフォーマンスを最大限にしたいせっかちな私にとって、子供の不合理な挙動はかなりのストレスである。 とはいえ、子ども

          状況をひっくり返す爆弾的思考

          人を大切にするということは、命を大切にするということ

          私たち夫婦には娘がいた。 今は天国らしきところにいる。 「らしき」と言ったのは、私には信仰がないし死後の世界も信じていないからだ。 娘はいた。そしていなくなった。悲しみが残った。その現実があるだけである。 私は歯に衣着せぬ物言いをすることがある。時にはそれで誰かを傷つけてしまうこともあるかもしれない。 でも、だからといって偽りの自分を演じ、上辺だけの言葉で取り繕い、起こるべくして起こるトラブルを必死に避けるような生き方はしたくない。 人はいずれ死ぬ。 例外はない

          人を大切にするということは、命を大切にするということ

          カサンドラになってよかったこと

          今は「ちこちゃん」という、普段妻から呼ばれている名前でTwitterをやっているが、もともとは「ぐっばいカサンドラ」というアカウント名であった。 発達障害者の弟と仕事でかかわって消耗し、いわゆるカサンドラ症候群と呼ばれる適応障害らしき状態に陥った当時に書き記した手記群が「ぐっばいカサンドラ」である。 当時は弟を恨んだし、とても苦しかった。 弟のせいで何もかも失ったような気になっていた。 実際、私がカサンドラになったのは弟が原因であることに違いはないし、彼にはあまりに能

          カサンドラになってよかったこと