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旅が教えてくれたこと 星空の下で得た人生のメッセージ

旅は、私たちに新しい視点を与え、時には人生を変えるきっかけをもたらしてくれる特別な体験です。未知の世界に飛び込み、そこで出会う風景や人々、文化は、私たちの心に深い学びと成長を刻みます。
星をテーマに世界一周の旅をしたササキユウタ氏は、学生時代に星に魅了され、夢を追いかける過程で数々の困難を経験しましたが、旅のなかでのさまざまな出会いや学びを通じて、新たな希望を見いだしました。著者が1年5か月にわたって世界中を巡り、星空の下で得た人生の教訓やインスピレーションをお届けします。星が照らす旅路の先に、あなたの夢や目標を追いかけるヒントが見つかるかもしれません。そして、あなたも自分の好きなことをテーマにした旅に出かけてみてはいかがでしょうか?

※本稿は、ササキユウタ・著『スターリー・ジャーニー 星を巡る世界一周の旅から得た人生のヒント』(ごきげんビジネス出版)より、内容を一部抜粋・編集したものです。

1.旅は学びと成長の源泉

旅をすることで、新たな経験や知識を吸収し、自分自身と向き合える貴重な機会です。とくに見知らぬ土地に足を踏み入れることで、ふだんの生活や価値観を超えた広い視野が得られることがあります。新しい文化や人々との出会いが、自分の固定された考え方を揺るがし、より深い自己理解や柔軟な思考を促せることがあるのです。旅のなかで感じる驚きや発見は、日常の枠を超えた学びと成長の瞬間を生み出すでしょう。

著者は星をテーマに世界一周の旅に出て、そのなか出会った人々や自然は、単なる景色や出会いにとどまらず、人生に対する洞察を深めるものでした。29歳のときはじまったこの旅は、夢を追い続けるなかで味わった挫折や困難から自分を解放する手助けをしてくれたのです。夜空に輝く星々を眺める時間は、夢を再び見つめ直すための貴重なひとときであり、その輝きが心に新たな希望の光を灯してくれました。

旅のなかで得た気づきは、書物やインターネットで得られる知識とは異なり、体験を通して心に深く刻まれるものです。異文化に触れ、新たな視点から世界を見ることで、自分がいかに狭い価値観にとらわれていたかを知ることもできます。
著者自身も、プラネタリウム解説員としての夢を追う過程で挫折を味わったとき、旅がもつこの力に気づきました。旅は、ただの現実逃避ではなく、人生の新たな方向性や目標を見つけるための手段であることを実感したのです。

このようにして、旅は学びと成長をもたらす絶好のチャンスです。自分自身を見つめ直し、新しい挑戦に向かう勇気を与えてくれるのが旅の醍醐味です。

次項より、著者が体験した旅のエピソードの一部をお届けしていきます。

2.モンゴル編「遊牧民が見上げた星空」

モンゴルといえば広大な草原と遊牧民のイメージが強い。青空と草原が広がり、風と馬が駆け抜ける風景には壮大なロマンを感じる。さらに、モンゴルは星空観察にも最適な場所だ。地平線まで続く草原には人工物が少なく、街灯もないため、空が暗く保たれ、美しい星空が広がる。

この魅力的な場所を訪れるため、北京からの陸路での旅を決めた。空路では数時間ですむが、陸路での国境越えは日本では経験できないため、この選択をした。北京から夜行列車で呼和浩特(フフホト)へ、さらに長距離バスを利用して国境近くの二連浩特(エレンホト)へ向かい、そこから車をチャーターして国境を越えた。モンゴル側のザミンウードからは寝台列車でウランバートルへと進む。

バックパッカーとしてコストを抑えた移動を選んだが、実際には長く険しい道のりだった。乗り換えや言葉の壁、乗り場変更などの困難に直面しながらも、多くの親切な人々と出会い、助けられながら進んだ。北京で出会った中国人青年がバスターミナルまで案内してくれたこと、タクシーの運転手が商人たちとの交渉を手伝ってくれたこと、モンゴル語の壁を乗り越えるために現地の男性がサポートしてくれたこと、など旅のなかで多くの人のあたたかさを感じた。

ウランバートルに到着したとき、都市の近代的な風景に驚いたが、事前にタイで紹介された現地の知人の助けで、郊外の草原に宿泊できることがわかった。ウランバートルから草原への移動は、都会の喧騒から解放され、広大な自然に包まれた。

宿泊施設は現地遊牧民の移動用住居「ゲル」で、ここでの生活を体験しながら星空を待った。モンゴルの日没は遅く、夜11時ごろまで薄暮が続くが、その後に広がる星空は圧巻だった。星が目の前に広がり、見上げる必要がないほどの壮大な景色に感動した。とくに北極星の輝きが印象的で、日本で見るのとは少し異なる位置に輝いていた。

このような体験を通じて、出会った人々のやさしさや旅のロマンを深く感じることができた。モンゴルの星空に触れ、夢に描いた風景を実現できたことは、旅のなかでの経験と出会いがあったからこそだと感じた。

3.オランダ編「世界最古のプラネタリウム」

オランダのフラネケルという町には、「世界最古」と称されるプラネタリウムが存在する。このプラネタリウムを一目見ようと、首都アムステルダムから約2時間半の電車旅を経て、人口約1万2千人の素朴な町に足を運んだ。フラネケルは中世ヨーロッパの風情が漂う町で、映画のセットのような美しい町並みが広がっていた。

訪れた理由は2つ。1つ目は、「世界最古」と呼ばれるプラネタリウムに対する興味。「世界最南端」や「最高峰」といった称号には、心を奪われるものがあるのだ。2つ目は、ドイツのツァイス・プラネタリウム館が「世界最古」とされているため、どちらが本当に最古なのか確かめたかったから。

フラネケルに到着し、町の中心にある「PLANETARIUM」と掲げられた洋館を見つけた。建物の外観がプラネタリウムらしくないため、一瞬疑念を抱いたが、内部に入ると天文グッズや望遠鏡が並ぶ受付があった。広間に進むと、部屋の中心に巨大な仕掛けが施された天井があり、太陽とそのまわりの惑星たちを再現する模型が設置されていた。これこそが「世界最古のプラネタリウム」と呼ばれる所以だった。

ここでの「プラネタリウム」とは、現在私たちがイメージする星空を映し出す施設ではなく、惑星の運行を再現する機器そのもの。ドイツのツァイス・プラネタリウムは「世界最古のプラネタリウム施設」として認識されており、フラネケルのものは「世界最古の惑星運行再現模型」としての位置づけというわけだ。この模型はアイゼ・アイジンガーという人物が製作したもので、彼はこの町で羊毛業を営みながら独学で天文学を研究していたアマチュア天文学者。彼の製作した模型は、1774年に起こる天体の現象を人々に証明するためにつくられたのだ。
この模型の仕組みを見学するために2階へ上がると、木製や金属の部品が組み合わさって惑星の動きを再現している様子が目に入った。古典的なアナログな装置が精密に動いている様子には驚かされた。たった6つの惑星の動きしか再現していないこの装置が、数世代にわたって惑星の位置を誤差なく再現し続けていることに感嘆した。

この体験を通じて、複雑な天体の動きも一つひとつのシンプルな動きが組み合わさって成り立っていることに気づく。問題が複雑に見えるときも、一つひとつの要素に分解し、シンプルに考えることで解決できるのではないか。星の輝きが個々に異なりながらも、集まることで壮大な景色をつくり出すように、私たちもシンプルな事柄を積み重ねることで、大きな成果を生み出せるのかもしれない。

関連書籍

『スターリー・ジャーニー 星を巡る世界一周の旅から得た人生のヒント』
著・ササキユウタ/ごきげんビジネス出版/発売:2024年08月12日

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