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Poetry night

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詩と朗読と映像と。
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記事一覧

羽黒蜻蛉

美しい黒い翅、
メタリックグリーンの胴。
見ても見ても飽きない。

羽黒トンボは神様トンボ。
追いかけても捕まえてもいけないらしい。

稲の花

花びらのない稲の花。
外穎(がいえい)と呼ばれる殻から透明な花糸がピロンと伸び、先には白い雄しべが。咲いていることにも気づかない地味な花ではあるが、花言葉は「神聖」というらしい。
スマホにクリップレンズを付け、しゃがみ込んで接写した。

Lotus spirit/詩と朗読 poetry night 第87夜

Lotus spirit/詩と朗読 poetry night 第87夜

合わせた手と手を開くように
うっすらとピンクがかった
白く柔らかな花弁が
空に向かって少し揺れた  

💎詩と朗読 poetry night 第87夜は「Lotus spirit」。スキマ時間に聴いていただければ幸いです。↓

「Lotus spirit」

合わせた手と手を開くように
うっすらとピンクがかった
白く柔らかな花弁が
空に向かって少し揺れた  

蓮池に渡された桟橋を歩いていくと

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「私が世界の中心…ドラキュラ女はそう思う」詩と朗読 poetry night 第 86夜

「私が世界の中心…ドラキュラ女はそう思う」詩と朗読 poetry night 第 86夜

今年もまた指定難病受給者証の更新の時期がやってきた。
主治医に診断書をもらい(有料…けっこうかかる涙)、暑くて昼間は一歩も家から出たくないっちゅーに、課税所得証明書を取りに行き、所轄の保健所へ提出しに行く。以前は市の保健センターに保健所が出張して申請を受け付けてくれたが、コロナ禍を機にそれもなくなった。灼熱の太陽の下、なんとか今年も継続申請手続きしてきたけれど、非健康な身体には誠にコタえることであ

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「詩の仲間たち展」とアトリエ郎女の話。/詩と朗読 poetry night 第85夜

「詩の仲間たち展」とアトリエ郎女の話。/詩と朗読 poetry night 第85夜

「詩の仲間たち展」が好評のうちに終了した。
この6月下旬に、自宅の敷地内に建てたミニログハウス「アトリエ郎女」で、詩の同人会「火片」に所属する5人の女性詩人の詩画展を催したのである。
昨年、このアトリエで私個人の作品展を試験的に開き、まあまあ好評だった。この程度の小規模イベントなら私でもできる✨と自信がついたので、今年は仲間たちに呼びかけた。
とはいえ私は非健康な人間である。在廊する私の体調に合わ

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朝の音/詩と朗読 poetry night 第81夜

朝の音/詩と朗読 poetry night 第81夜

夢の中で私はいつも小学生だ 
天気は晴れ 
父は銀行員 
庭の花がうららかな風に揺れていて
(「朝の音」より)

🌿「詩と朗読 poetry night」 第81夜は「朝の音」。スキマ時間に聴いていただければ幸いです。↓

*****
「朝の音」

階下で動き回る気配に
目を開けた
洗濯機を回す音
味噌汁の匂い
母が昨夜の残りを温め直している

タンスの扉を
父が開け閉めする
掛けてあるベルトが

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詩とカウンセリングの共通点とコラボ朗読

GW帰省の二日目は、詩人の先輩である須藤三智穂さんとデート。
ランチをご一緒してから須藤さんのお宅にお邪魔し、コラボ朗読を収録した。
初めてお逢いしたのは四半世紀ほど前だ。名古屋と岡山で離れてからも、詩を通したお付き合いをずっと続けていた。
2年前、須藤さんから音声配信のツールを教えていただきstand.fmを始めて音声配信仲間にもなり、今日という日を迎えた。不思議で素敵な御縁に感謝。
また、お話

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れんげ摘み/詩と朗読 poetry night 第80夜

れんげ摘み/詩と朗読 poetry night 第80夜

厳しかった季節はもう終わり
さわさわ揺れる緑葉を踏みながら
わたしのほうへ
歩いてくるひとがいる

💎「詩と朗読 poetry night」 第80夜は「れんげ摘み」。
スキマ時間に聴いていただければ幸いです。↓

「れんげ摘み」

昨夜あんなに降った雨のあと
たくさんの蝶がとまっているような
小さな花が
春田(はるた)で次々と開いた

厳しかった季節はもう終わり
さわさわ揺れる緑葉を踏みながら

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calling〜薇(ぜんまい)/詩と朗読 poetry night 第79夜

calling〜薇(ぜんまい)/詩と朗読 poetry night 第79夜

💎詩と朗読 poetry night 第79夜は
「calling〜薇(ぜんまい)」。
スキマ時間に聴いていただければ幸いです。↓

「calling 〜薇(ぜんまい)」

 ひらいてごらん

微か(かすか)に湿りを帯びた
温かな声に
そろそろと眼をあけた

 あなたの祈りが届きました
 わたくしはあなたのしもべであり
 共に歩む者
 心を安んじて
 生まれなさい

首をもたげ
祈りのカタチをほ

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九份の猫と「春暁」/詩と朗読 poetry night 第78夜

九份の猫と「春暁」/詩と朗読 poetry night 第78夜

人もまばらな裏通りも歩きました。
あちこちに猫がいて観光客に撫でられたりしていましたが、見上げる観光客(=私)を一顧だにしない猫もいました。
*****
💎詩と朗読 poetry night 第78夜は、
台湾旅行の話「九份の猫」と漢詩「春暁」。スキマ時間に聴いていただければ幸いです。


「春暁」/孟浩然
春眠不覚暁
処処聞啼鳥
夜来風雨声
花落知多少