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情報こそリーダーの優位性を築く N76

 世界で地球の生死に関わる情報ないしはその情報による発動権(スイッチ)を持っている人を上げろと言えば、トランプ大統領、プーチン大統領、習近平首席、金正恩委員長、フランシスコローマ教皇だろうか。  

 パックスアメリカーナから始まる20世紀後半は圧倒的な情報量の格差でアメリカ大統領が権力を握った時代だった。それこそアメリカ空軍が飛行中に見かけたUFOも極秘情報として代々大統領だけが知る秘密情報として伝えられてきたかもしれない。実際、UFOや宇宙人情報は実は空で見かけたくらいで大したことはなかったかもしれない。しかしそのわずかな事実を知っているかどうかの差が圧倒的な格差と妄想による威厳を生んだ。  

 イタリアでは実業家であったベルルスコーニ元首相はイタリアのメディアを全て自分のものとした上で自分に有利な情報を国民にメディアした。イタリア国民はベルルスコーニの都合の良い情報しか得られなくなった。  

 これが近代に行われていた情報戦争、情報操作と言うことだろう。情報を握るないしは操作することができるものこそ、権力を持ち、情報こそその権力を担保できたのだ。  

 21世紀になりインターネットが普及することでマスメディア以外にもメディア手段が生まれた。Noteなんて最たるものだろう。そして国家最高権力者だけが持てた情報はすでにSNSで広まった後に大統領が知るような事態になっている。それゆえに米国はUFOの情報を開示したのだろう(もっと情報を持っているかもしれないと言う優位性を見せつけるだけのためだけに)。

 今、北朝鮮が米国や中国とも互角に交渉できるのは何をするかわからないと言う情報の不透明性によるものなのかもしれない。多くの出来事はSNSで知られてしまう。だって、車で煽ってみようものなら、ネットで拡散されて、逮捕される(良い)世の中だ。Facebookを入れない中国の気持ちがよくわかる(情報の不透明性こそ虚勢を張れるのだ)。  

 (少なくとも表向きは)透明性あるアメリカや西ヨーロッパは苦難の時代だ。情報に関しては国民と同じ土俵で戦わなければいけない。せいぜい選挙でフェイクニュースを流すのが関の山だ。Facebook の社員はザッカーバーグに反乱を起こしたが、情報で優位性を築くことができなくなったトップはまさにTurbulent Timeなのだ。


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