見出し画像

⑷信用保証協会から20本融資を受けて分かったこと~信用保証協会融資の注意点

こんちには!2020年以降からフルローンとオーバーローンを連発して徐々に規模を拡大しいてる小規模法人大家の山崎です。そんな私の信用保証協会を使った『今時の小規模大家のローン対策』をご紹介しています。

簡単にノウハウをまとめたサイト『小規模大家の信用保証協会活用法』というサイトも運営しています。

「信用保証協会から20本融資を受けて分かったこと」というシリーズでnoteを書かせていただいています。このセミナーは、私が2022年の間、大家の会に無料でセミナー講師として伺います!という企画で取り組んでいたものです。いままでこんな大家の会さんでセミナーをさせていただいています。

現在販売している2つの教材①政策金融公庫対策②信用保証協会対策)で合計5時間話したものを、概要90分にまとめた無料セミナーです。それをnoteで再現をしようとして作ったシリーズです。

セミナーでは120枚ほどのパワーポイントを使いますが、不特定多数の方が見られるnoteに掲載できるものは多くはないので、文字で伝えられる範囲で説明をさせていただきます。よろしくお願いします。

リアルのセミナーを聞きたい方は、こちらの『信用保証協会から20本融資を受けて分かったこと<最新版セミナー>』開催情報専用LINEオープンチャットに登録してリアルセミナーのスケジュールを確認ください。個別に何でも質問できるように2時間半セミナー&懇親会付きで行います。匿名(ニックネーム)で気軽に登録してください。いつでも退会可能です。


今回は、信用保証協会の注意点、として前回に続いて、(4)として4番目のnoteをお届けします。

まだ収益不動産を持っていない方や総資産1億円以下(20室以下)くらいのこれから事業を拡大していこうという小規模&初心者大家さんである「これから大家さん」が不動産購入資金の融資を受ける、という視点で信用保証協会を活用する際の注意点やポイントを今回は説明します。

プロパー融資を何本も引いて規模を拡大している大家さんの中には、自己資本比率が10%くらいだったり、債務償還年数が30年くらいの方もいます。その結果、信用保証協会の評価点が悪くなり信用保証協会から設備資金融資を受けられない、そんな大規模大家さんもいます。

これは、規模が大きくなり会社が安定しプロパー融資で資金調達が出来るようになったため、もう信用保証制度から借りる必要がない状態になってしまった、、、と言うことも出来ます。

国の支援型融資の上限は3〜4億円くらいなので、それ以降はプロパー融資に切り替えていく必要があります。プロパー融資のハードルが高い「これから大家さん」にとって信用保証協会を有効活用して融資を受けられたとしても、信用保証協会の活用はMAXそれくらいの金額で上限がやってくると理解しておいてください。そのために早めからプロパー融資を想定して信金さんや信組さんと取引をされることをお勧めします。

51ある信用保証協会の保証制度の設備資金のほとんどは、不動産賃貸業を中心に考えられている訳ではないので12年以下の設備資金のほうが圧倒的に多いです。

15年以上の融資期間がある保証制度(設備資金)は珍しいので、大家さんが自分で探し出す必要があります。

大家さんにとって自分が使える保証制度は法人を登記した地区町村によって変わります。例えば、千葉市の法人は千葉県制度融資と千葉市制度融資と千葉県信用保証協会制度融資を使えます。横浜市の法人なら神奈川県制度融資と横浜市制度融資と神奈川県信用保証協会制度融資と横浜市信用保証協会制度融資(地域の保証協会を2つ上手に使う場合)が使える、、、という風に使える保証制度が異なるので、大家さんは自分の地域に合った保証制度を自分で探し出す必要があります。

大家さんは、自分が該当する制度融資から保証制度を探していきます。まずはスマホやパソコンで探すところからスタートしますが、間違っても信用保証協会にいきなり電話しないでください。必ず塩対応を受けるからです。塩対応の理由はこちらをご参考に・・・

信用保証協会からは運転資金でも設備資金でも融資を受けることが出来ます。運転資金はどの金融機関の担当さんも詳しいので支店で聞けば何でも教えてくれます。しかし、収益不動産を購入する際の設備資金の保証制度を使う法人は全体から考えると極めて少ないので、金融機関の支店の担当者さんに聞いてもほぼほぼ情報はありません。


【保証制度の探し方】
収益不動産購入資金として融資を受けるために探す保証制度は原則15年以上のものを探します。

スライド49

探す順番は、①協会制度融資、②都道府県制度融資、③市区町村制度融資、の順番です。この順序にしているのは見つかりやすい順番であり、設備資金の保証制度の充実している順番だからです。

①協会制度融資融資には、51ある信用保証協会がそれぞれ独自で作った保証制度がたくさんあります。各信用保証協会オリジナルの保証制度です。各信用保証協会のホームページから探します。(ただし、全国統一保証制度という全国にある保証制度もあります。)

②都道府県制度融資には、都道府県と信用保証協会が共同で作った保証制度があります。都道府県のホームページから探します。

③市区町村制度融資には、市区町村と信用保証協会が共同で作った保証制度があります。市区町村のホームページから探します。


保証制度の探し方ですが、①協会制度融資の場合は『◯◯県信用保証協会 保証制度』と、地元の信用保証協会名と保証制度という2つのキーワードで検索します。

自分の信用保証協会の名前を確認したい場合は、こちらの全国信用保証協会連合会のサイトから確認して下さい。

そうすると、各信用保証協会の保証制度の情報が書かれたページが見つかります。保証制度の数が多くなると別紙(PDF)になっている場合もあります。そこから見つけます。

15年以上の保証制度を探して保証制度名をリストアップしていきます。保証制度名とは、各保証制度には名前がついているのでその名称のことです。略称が付けられているケースも多いです。

信用保証協会によっては、ホームページには全ての保証制度を載せていないところもあります。それは、後ほど説明する信用保証協会を訪問する、という時に確認します。


次に、②都道府県制度融資の保証制度の探し方です。『◯◯県 ホームページ』と検索して、都道府県庁のホームページを出します。都道府県庁のページの中から保証制度のページを探します。サイト内検索で『融資』とか『保証制度』と検索して、保証制度一覧が載っているページを探します。見つからない場合は、都道府県庁の代表に電話して「県内の企業だが設備資金の融資のことで質問がある」と電話して担当部署につないでもらい担当部署の方に『信用保証協会付き融資の設備資金融資の情報が掲載されているホームページの場所を教えて欲しい』と聞きます。そして不動産賃貸業が使える15年以上の設備資金を探し、保証制度名をリストアップします。

次に、③市区町村制度融資の探し方です。これは都道府県制度融資と同じで、自治体のホームページを確認して、同じことをします。

これで、ホームページ上から保証制度を探すことが出来ます。但し①協会制度融資は、全ての保証制度が掲載されてないことが多いので、最終は信用保証協会に行って確認します。ある信用保証協会では案内文書が冊子になっていて訪問しないと情報がもらえない、というケースもあったからです。


次に、責任共有対象外の保証制度を探すポイントを説明します。ポイントは3つです。

『責任共有対象外の保証制度を探す3つのポイント』
下記の3つのキーワードで探します。
創業
セーフティーネット
小口零細
の3つです。

1つ目の「創業」は、政策金融公庫と同じ考え方で特殊な保証制度として作られています。創業系の責任共有対象外の保証制度は、都道府県制度融資・市区町村制度融資・協会制度融資、どこにでもある可能性があります。そのため3ヶ所調べる必要があります。
創業系の保証制度を見つけたら、責任共有対象外かどうか確認します。ホームページにどちらか記載がないケースも多いので、窓口となる都道府県・市区町村・信用保証協会に電話して確認してください。窓口を間違えないように注意してください。窓口を間違えると(都道府県制度融資を信用保証協会に電話等)塩対応を受けます。

2つ目の「セーフティーネット」は認定されることが必要です。認定されないと使えません。行政が発行する書類(認定書等)を入手して申し込むと使えるパターンが多いです。セーフティーネット4号に認定されると責任共有対象外の保証制度が使えます。5号は責任共有です。4号5号とも別枠のセーフティーネット保証枠での融資を受けることが出来ます。

3つ目の「小口零細」は小規模企業を支援するという考え方で作られています。こちらも3つの制度融資から探してください。

この辺りの責任共有対象外の保証制度の探し方や使い方や、日本全国で使える保証制度のことなど、詳しい説明を教材②で解説しています。詳しく知りたい方は、そちらを参考にしてください。


それではここから具体例で説明します。千葉県千葉市にある法人のケースです。千葉県千葉市に法人があると、該当するのは、千葉県制度融資・千葉市制度融資・千葉県信用保証協会制度融資、の3つが該当します。千葉市は区になっていますが首町さんを選挙で選ばないので区制度融資はありません。

ケーススタディー❶千葉市制度融資
千葉市制度融資の説明は千葉市のホームページにあります。『千葉市制度融資』、と検索するとこんなページが見つかります。そのページの中に連絡窓口の記載もあります。連絡窓口は「公益財団法人 千葉市産業振興財団 総務企画課」となっているので、そこに電話で問い合わせる必要があります。

スライド53

サイト内に保証制度のメニュー表が載っています。そこをクリックすると、上の図のようなメニュー表(PDF)が出てきます。

普通に責任共有対象外の保証制度っぽいのが2つありますね。◯の中に「責」と書かれていない保証制度です。あとは電話してその2つが責任共有対象外かどうか聞くだけです。設備資金で15年以上の責任共有対象外の保証制度はありません。運転資金には責任共有対象外の保証制度があるので運転資金(リフォーム資金など)で新規口座開設には使えそうです。15年以上の責任共有対象の保証制度もあります。

ケーススタディー❷千葉県制度融資
千葉県制度融資は、千葉県庁のホームページにあります。『千葉県制度融資』と検索すると出てきます。こんなホームページがトップに出てきます。連絡先の窓口は「千葉県商工労働部経営支援課」と書かれています。

その中にPDFのパンフレットが出てきます。県のキャラクター「チーバ君」を前面に押し出しています。笑

こんなのです。中を確認すると、責任共有対象外の保証制度がたくさん見つかります!ゴロゴロ責任共有対象外の保証制度(※マーク)があります。

上のPDFの4ページ目に載っている4つの保証制度のうち3つが責任共有対象外の保証制度ですね。上の図の左上に小さくそう書いてあります。笑

しっかりパンフレットを読み込んでから窓口に電話して確認してください。パンフレットを読み込まないで理解しない状態で電話すると質問内容がボヤけて、回答する人も困ります。しかし、ここには設備資金で15年以上ある保証制度は1つも見つかりません。また、保証制度のことを「資金名」という言い方をする都道府県は結構あります。

ケーススタディー❸千葉県信用保証協会制度融資
千葉県信用保証協会制度融資は、千葉県信用保証協会のホームページにあります。千葉県信用保証協会のホームページは違いますが、一部の信用保証協会には県制度融資や市区町村制度融資の保証制度が載っている場合もあります。
『千葉県信用保証協会』と検索して、トップページから「保証制度」のページを選ぶと、このページが出てきます

千葉県信用保証協会の場合は、ページトップにパンフレットが載っています。こんなパンフレットです。

スライド54

このパンフレットの中を確認します。すると★マークが出てきます。この★マークが責任共有対象外の保証制度です。責任共有対象外の保証制度は、実はしっかり探せば簡単に見つかります。

スライド57

千葉県信用保証協会には、設備資金15年の責任共有対象外の保証制度がありますね!こういう保証制度を不動産賃貸業が初期段階で使います。上限は2000万円です。


ここまで3つの制度融資を知られべてみて、かなり多くの責任共有対象外の保証制度が見つかりました。その保証制度の内容をみてみると、ほぼほぼ既に説明した3つテーマ(創業・セーフティーネット・小口零細)に沿っていますよね。そうやって責任共有対象外の保証制度を探します。実は、使える責任共有対象外の保証制度は案外多いです。しっかり探してくださいね。

但し、既に規模が大きい法人や借入が多い法人など、既に事業が順調にいって規模大きな会社は使えない場合があるので注意する必要があります。また、後述する企業評価で50点未満(自己資本比率20%未満や債務償還年数20年以上の法人)で規模が小さい法人は決算書内容が悪すぎて設備資金融資の対象外となる場合があるので要注意です。

また、信用保証協会の評価(金額)が伸びない・・・という大家さんに出会うことがあります。私は、そういう方にはこう質問しています。

『信用保証協会に法人登録と決算書登録は終わっていますか?』

『その評価は、信用保証協会の金額ですか、それとも入り口の金融機関さんの単なるイメージの金額ですか?』

『決算書内容が悪すぎて法人評価点が50点未満なので、そもそも設備資金融資の対象になっていないので金融機関さんに程よく門前払いをされているのではないですか?』


しっかり法人登録して決算書登録してから、信用保証協会の評価を聞くようにしましょう。法人登録や最近の決算書の登録が信用保証協会に終わっていなければ、信用保証協会は決して評価金額を出しません。そして信用保証協会の評価金額を一回聞けば、次にどんな物件を探すかが明確になります。

例えば、『大阪で区分オーナチェンジで満額近い評価が出る物件を探すには、ネット6%以上』のような感じでイメージを明確に出来ます。信用保証協会の評価は信用保証協会毎に異なるので、そこは信用保証協会に訪問して事前に確認する必要があります。その話は後述します。

スライド59

信用保証協会には、全てを理解して、自分が使いたい保証制度を見つけるまでうかつに電話してはいけません。そういつも説明するのですが『信用保証協会に塩対応されました~~』という話をあちこちで聞きます。なぜ塩対応されるのか、その理由を知りたい方は、こちらの無料noteを確認下さい。理解が深まるまで信用保証協会に電話したり会いに行ってはいけません。

また、信用保証協会から融資を受ける最大の壁は、金融機関の担当さんの壁です。信用保証協会付きの設備資金融資は書類が多くなって、実務が増えるから実はやりたくない担当さんは多いのです。そこを逆手にとって、金融機関の担当者さんが信用保証協会に提出する書類を大家さんが作成してあげると一気に話がスムーズに進みます。後述する文書AB(金融機関さんが信用保証協会に提出する書類)を大家自らが作成して金融機関の担当者さんに見せた瞬間に、それまでやりたくなさそうにしていた担当者さんの態度がコロッと変わった経験が4回あります。それくらい書類作成の手間が大変なんです。

信用保証協会の審査に時間かかる・・・という大家さんもいますが、時間がかかるのは、初回の法人登録と決算書登録に時間がかかるだけです。2回目以降は、しっかり書類を作って金融機関の担当者さんが書類を提出してくれれば1週間くらいです。その辺りの話も後述します。金融機関さんに文書ABを作って渡さないと、金融機関の担当さんがその書類作成に時間がかかっているのが原因になって遅れている場合もあります。そもそも信用保証協会に書類が届いていないのです。そのため大家さんが後述する文書ABを作成してあげると審査に出す時間を大幅に短縮出来ます。

リアルのセミナーを聞きたい方は、こちらの『信用保証協会から20本融資を受けて分かったこと<最新版セミナー>』開催情報専用LINEオープンチャットに登録してリアルセミナーのスケジュールを確認ください。個別に何でも質問できるように2時間半セミナー&懇親会付きで行います。匿名(ニックネーム)で気軽に登録してください。いつでも退会可能です。

ありがとうございます。今回は以上です。次のシリーズ『信用保証協会の企業評価』に続きます。


私は無料の大家の会(無料・匿名LINEグループであるオープンチャット)を、大阪の大家さんと共同開催しています。
毎月東京と大阪で隔月でセミナー&懇親会をしています。興味がある方は、こちらを確認ください。 
ぜひ、東京か大阪でお会いしましょう!
『大家業×宅建業で規模を拡大する会』
https://www.hosho-kyokai.com/otk/

私はTwitterで色々呟いていますので、ぜひフォローしてください!noteに書いてないことも色々呟いています。笑
https://twitter.com/SekainoYamachan


本シリーズは下記の7話で構成しています。順番に確認ください。
note(1)~はじめに・・・
note(2)~初心者利用できる不動産融資
note(3)~信用保証協会融資の概要
note(4)~信用保証協会融資の注意点
note(5)~信用保証協会の企業評価
note(6)~信用保証協会を使いこなすために
note(7)~これから大家さんの信用保証協会活用法

スライド1

今回の内容を大家の会でセミナーやっています!(講師派遣無料2022年内)現在販売している2つの教材①政策金融公庫対策②信用保証協会対策)で合計5時間話したものを、概要90分にまとめた無料セミナーです。

上記の内容で、大家の会へセミナーの講師として参加します!50人以上大家さんが集まる会には無料オンラインセミナーに対応します。(質疑応答込で2時間程)お気軽に連絡ください。

ご連絡はTwitterのDM又は、こちらのサイト( hosho-kyokai.com )から連絡をお願います。大家さんで上記のセミナーを聞きたい方は、所属する大家の会の事務局さんに是非ご依頼ください!

どんな大家の会でセミナーしているのか・・・上記サイトで確認してください。有名な大家の会でもセミナーしています!

以下、今回のシリーズ以外の信用保証協会について書いているnoteです。ぜひ確認ください。

信用保証協会から小規模法人大家が不動産投資ローン・設備資金融資を引くポイントシリーズ』下記より確認ください。
note①~概要解説編
note②~政策金融公庫との違い編
note③~法人属性編
note④~物件融資目線の確認編
note⑤~金融機関開拓編
note⑥~攻略方法6ステップ編
note⑦~塩対応の壁と理由編
note⑧~事前必要文書作成編
note⑨~レベル別ガイド編(銀行の塩対応の理由と対策)

有料note①~基本知識編:信用保証協会活用の基礎講座



作者プロフィール】からご確認ください。なお公開しにくい情報やこだわった情報は誰からでも見られる状態を避けて2つの有料教材にしています。

【基本知識】また信用保証協会の基本知識を『小規模大家の信用保証協会活用法』で体系立てて説明しています。合わせてご確認ください。

【注意点】信用保証協会は仕組みが同じでも運用は51の各信用保証協会で異なることがあります。保証制度もバラバラです。自分が融資を受けたい信用保証協会や自治体に問い合わせてください。理解度が低いと塩対応を受けるので要注意です!

株式会社グローバルセールス 代表取締役 

小規模大家の信用保証協会活用法 管理人 山崎次郎

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?