②信用保証協会から小規模法人大家が不動産投資ローン・設備資金融資を引くポイント~政策金融公庫との違い編
こんにちは!
新型コロナ以降の2020年以降からフルローンとオーバーローンを連発して徐々に規模を拡大しいてる小規模法人大家の山崎です。そんな私の信用保証協会を使った『今時の小規模大家のローン対策』をご紹介しています。簡単にノウハウをまとめたサイト『小規模大家の信用保証協会活用法』というサイトも運営しています。
今回は、信用保証協会と政策金融公庫の融資の違いを解説します。
信用保証協会は仕組みが同じでも運用は51の各信用保証協会で異なることがあります。保証制度もバラバラです。自分が融資を受けたい信用保証協会や自治体に問い合わせてください。理解度が低いと塩対応を受けるので要注意です!
信用保証協会の融資を知らない方でも、政策金融公庫はご存知だと思いますし、多くの大家さんが政策金融公庫を活用されていると思います。
政策金融公庫は中小企業を支援してくれる政府系金融機関です。新米大家さんが最初に借りることも多い金融機関で間違い無く融資のハードルが一番低い金融機関です。
政策金融公庫の概要については、こちらをご確認ください。
https://www.jfc.go.jp/n/recruit/first/
政策金融公庫の良い所は民間金融機関が融資をしてくれない市街化調整区域や非線引きに立地している収益不動産や、耐用年数越えの収益不動産にも、更には耐用年数越えの収益不動産にも融資を出してくれることがあるところです。
但し物件購入の設備資金に対しては、ほぼ3割の頭金が必要になります。その理由は後で説明する一般貸付の設備資金融資は最大10年までしか期間がないため現金が必要となり、成長スピードが遅くなります。但し、例外的な20年融資期間がある融資制度もあるので、そういう融資制度を使って無担保フルローンやオーバーローンを創業時に借りれらる方はいます。不動産賃貸業としては融資の枠が少ないのでリフォーム費用や運転資金を借りるのに使う大家さんが多いです。
一方の信用保証協会は、全国に51あり金融機関と自治体と連携して、中小企業の信用を保証する形で金融機関から融資を受けられるように支援をしてくれる民間企業です。
信用保証協会について詳しくは、こちらを確認ください。
https://www.zenshinhoren.or.jp/guarantee-system/rinen/
信用保証協会のメリットは、不動産購入でフルローンやオーバーローンが出やすいこともありますが、新規に金融機関と取引をスタートするのに役立つということです。信用保証協会を使って「口座有り取引有り」の状態にするのにとても便利です。
多くの大家さんが銀行に電話すると「口座はありますか?取引はありますか?」といつも聞かれています。銀行は「口座有り取引有り」という企業が利益をくれるお客さんであって、預金者がお客さんではありません。普通の企業で言う預金者は仕入先というイメージでしょうか。
収益不動産の購入への融資が厳しくなった現在、「口座有り取引有り」の状態にすることが不動産1棟モノ購入のスタートです。信用保証協会を使って銀行と「口座有り取引有り」の状態にしてから一棟モノを当てていく、、、当てる先作りをするのに新米大家さんの強い味方になってくれるのが信用保証協会です。
デメリットは保証料がかかることです。そして信用保証協会の保証制度をしっかり理解しないと、信用保証協会の設備資金を使いこなすことは出来ません。この『複雑で分かりにくい』というのが信用保証協会の最大の特徴でもあります。
次に、私の政策金融公庫と信用保証協会の取引実績について紹介しておきます。
政策金融公庫との取引は13年あります。個人で1棟目を買ったときにも使ったので・・・運転資金8本と設備資金4本(2022年3月末)を借入したことがあります。
信用保証協会との取引は10年あります。運転資金7本と設備資金13本を借入(2022年3月末)したことがあります。その内セーフティーネット保証枠という一般枠以外での設備資金の借入も6本あります。
その内の1本が2020年9月末にメガバンクからのオーバーローンで、都内のRC1棟を購入したものです。責任共有対象外(10割保証)というスキームを使ってセーフティーネット保証枠での融資を引っ張りました。
⇒この辺りの意味が分かるようにならないと信用保証協会をとても使いこなせないです。
政策金融公庫も信用保証協会も融資を受ける際の資金には、主に『無担保の運転資金』と主に『有担保の設備資金』の2種類があります。
しばしば、リフォーム資金は運転資金か設備資金かどちらか?という質問をいただきますが、これはどちらで借りるか?ということです。運転資金として借りれば運転資金、設備資金として借りれば設備資金です。不動産賃貸業は運転資金の枠を消化しにくいので、運転資金として使うことをお勧めしています。但し、金融機関が設備資金に該当するという場合、運転資金にするには説明が必要です。
そして不動産賃貸業が新規に物件を購入するには設備資金を借りる必要があります。
頭金が少なくてオーバーローンも狙える信用保証協会の有効活用を小規模大家さんは考える必要があります。ただし信用保証協会の融資には保証料が最初にかかるので分割払いを選ばないと融資時に一括で保証料を引き落とされることなど信用保証協会のことは色々知っておくべきことがあります。
また、駆け出し大家さんには信用保証協会よりも融資の出やすい政策金融公庫もあります。信用保証協会の融資は売上がないと対象にならないので創業時で融資を受けようとすると何か売上がないと信用保証協会は使えません。但し、政策金融公庫は使えます。それは政策金融公庫は創業支援という国の方針を元に融資をする、という考えがあるからです。
そのため、このnoteでは小規模大家さんの味方、政策金融公庫の物件購入のための設備資金の活用方法についてまとめておきます。
政策金融公庫の不動産賃貸業の設備資金融資の特徴ですが、まず信用保証協会よりも政策金融公庫のほうが融資が出やすいです。そして政策金融公庫のほうが審査が早いです。
政策金融公庫の審査時間のイメージは申請書をネットで送り、4~7日後くらいに担当になる方から電話があって、担当者と面談のアポイントを1週間後くらいの日程で取り、面談後1週間で結果が出るイメージです。
そのため申込書を書いてから2~3週間で結果が出ます。(自分でスケジュール管理しないと待たされます。)
信用保証協会付きの融資は融資額が伸びやすいのです。その理由は信用保証協会審査は銀行のプロパー融資より審査基準が甘い(優しい・緩い)からです。
それはそうです。信用保証協会の審査基準が民間銀行より厳しかったら信用保証協会の存在意義がないからです。
信用保証協会は中小企業の資金繰りを助けるために保証人になってくれる公的機関(但し民間法人)だからです。しかし信用保証協会融資のデメリットは保証料がかかることです。そして審査に時間がかかることです。初回利用時は法人登録に時間がかかるためです。保証料は融資実行時に一括で引かれるので信用保証料は必ず分割払いを選択する必要があります。
そのため、1棟目は個人から!という方や高利回り再生型!という方は政策金融公庫をお勧めしますし、資金を減らしたくない方やスピード重視で拡大志向の方は信用保証協会から、というのが利用の際のイメージとなります。
法人立ち上げ時に資金が充分でない人は政策金融公庫から運転資金を借りる方法は広く知られています。
私も2つ法人立ち上げた際には、運転資金を信用保証協会と政策金融公庫の両方から借りました。運転資金を借りる!と決めたら、政策金融公庫と信用保証協会の両方をセットで検討した方が良いです。両方とも創業支援の制度があるので活用しないともったいないです。
政策金融公庫の設備資金の良い点は融資エリアが広域である、というところです。更に全室空室というような再生型物件も融資の対象になることです。地方の利回りが高い再生型の物件を狙いたい方は数少ない使える金融機関です。しかし、法人の財務内容が良くないと融資を受けることはできません。黒字決算と自己資本・自己資本比率を上げることを常に検討する必要があります。
更に政策金融公庫では、違法物件以外ほぼ全ての物件が対象となります。耐用年数越えもOK、市街化調整区域もOK、非線引きや都市計画区域外もOKです。
更に政策金融公庫は個人所有の物件を法人に移すとき借り換えが簡単です。電話して『法人なり』と伝えるだけで残債を個人から法人に付け替えてもらえることがあります。
信用保証協会の場合は個人から法人への借り換えは非常に難しいです。実質不可能に近いです。理由は窓口になっている銀行と信用保証協会をセットで説得しないといけないからです。両方嫌がるでしょうし・・・いずれ規模を拡大しようと考えている人が個人で買うところからスタートするなら政策金融公庫から借りたほうが良いです。
そんな素晴らしい政策金融公庫ですが、融資の枠が大き内のがネックです。
政策金融公庫ですが、不動産賃貸業が申し込める融資メニューが3つあることはあまり知られていません。信用保証協会で言うところの保証制度のようなイメージです。
特に3つ目の新型コロナ貸付は無担保設備資金です。
私も昨年1回借りましたが、不動産売買契約の前に入金されました。無担保なので、色々使い道があります。
『不動産賃貸業が使える政策金融公庫の設備資金融資3つ』
ここでもまとめています。
https://www.hosho-kyokai.com/step2/
-一般貸付(4800 万円-MAX10 年)https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/jiyusij_m.html
これは整備資金 MAX10 年です。ボロ戸建てやボロアパートに使えます。対象は全国です。
-新規開業資金(7200 万円-MAX20 年)https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/01_sinkikaigyou_m.html
個人はもちろん、開業 7 年まで使えます。日本全国で 7200 万円まで枠があります。期間20 年は耐用年数残っている場合だけです。女性と若い人・中年の方は、更に条件の良い、「新規開業資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)/ 女性、若者/シニア起業家支援資金」の利用をお勧めします。私のこの融資制度を使って、無担保設備資金を受けています。
-新型コロナ貸付(8000 万円-MAX20 年、無担保)https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/covid_19_m.html
無担保融資です。期間 20 年は耐用年数残っている場合だけです。これを通れば無担保の不動産を持てるので、後に共同担保としても使えそうです。
ポイントはコロナで売上が下がった、という話と融資を受けるという話がつながっていて整合性があるか、、、ということです。
誰でも使える制度ではなく、新型コロナで影響を受けている方向けの融資です。私も一度この無担保設備資金の融資を受けています。
大家の会でセミナーやっています!(講師派遣無料)
【信用保証協会から融資を20本受けて分かったこと!ー不動産投資・サラ卒したらアパートローンもプロパー融資も借りられない超低属性大家に・・・それでも国の支援型融資を(32本3.4億円)借りてプロパー融資につなげた話】
上記の内容で、大家の会へセミナーの講師として参加します!30人以上大家さんが集まる会には無料出張し、オンラインセミナーにも対応します。(質疑応答込で2時間程)お気軽に連絡ください。
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『信用保証協会から小規模法人大家が不動産投資ローン・設備資金融資を引くポイントシリーズ』下記より確認ください。
note①~概要解説編
note②~政策金融公庫との違い編
note③~法人属性編
note④~物件融資目線の確認編
note⑤~金融機関開拓編
note⑥~攻略方法6ステップ編
note⑦~塩対応の壁と理由編
note⑧~事前必要文書作成編
note⑨~レベル別ガイド編(銀行の塩対応の理由と対策)
有料note①~基本知識編:信用保証協会活用の基礎講座
【作者プロフィール】こちらからご確認ください。なお公開しにくい情報やこだわった情報は誰からでも見られる状態を避けて有料にしています。
【基本知識】また信用保証協会の基本知識を『小規模大家の信用保証協会活用法』で体系立てて説明しています。合わせてご確認ください。
【注意点】信用保証協会は仕組みが同じでも運用は51の各信用保証協会で異なることがあります。保証制度もバラバラです。自分が融資を受けたい信用保証協会や自治体に問い合わせてください。理解度が低いと塩対応を受けるので要注意です!
小規模大家の信用保証協会活用法(失敗しない不動産投資) 管理人
株式会社グローバルセールス 代表取締役
山崎次郎
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