THE 離婚 トーキョー NO.22 外国の離婚要件はどうなっているのか
ドイツにおいて「婚姻の失敗」が離婚の要件とされていることをご紹介いたしました。日本の法律では、大きく2つの根本原理をもって離婚事件解決の指針とされています。日本の民法は、通説では、どのような理由で婚姻が破綻したかを問うことなく、破綻主義といって、婚姻がもとに戻らないほど形骸化しているという「婚姻の死」を確認すればよいことになると説明され(犬伏由子「離婚原因の見直し」322頁(有斐閣,2008))、破綻の例として不貞行為や悪意の遺棄などの有責主義についても規定されていると理解さ