恋愛エッセイ : 僕は彼女に生理の時は教えて欲しいと思う 女の人を看病するんだという気持ちがないと女の人とは付き合えない

僕は娘がふたりいるが、次女に初潮が来た時点で
家族で海で遊んだり、プールに入ったり、温泉に行くということは出来なくなってしまった。
一家に女の人が3人いると、何時でも誰かが生理中ということになってしまうからだ。

だから家族旅行に行く時は、娘たちが生理でない時に行くことになるから、奥さんが生理の時に行くことになる。つまり、奥さんは体調不良で旅行に行くことになってしまった。

海に行っても奥さんは海に入れない。だから僕が
海のなかで娘たちの遊び相手になり、奥さんには、ビーチのパラソルの下で飲み物を飲みながら休んでいてもらった。
宿泊先も大浴場しかない民宿のような所だと奥さんだけ風呂に入れなくなってしまうので、部屋にバスのあるホテルやコテージに宿泊した。

僕は子どもの時に妹を病気で亡くしているので、
ひとりっ子で女兄弟がいない。
だから、中学に入って彼女が出来て初めて、生理について勉強することになった。
僕は中学1年生の時に3年生の彼女がいた。
ある日その彼女と放課後会うと、顔色が悪く具合も悪そうだった。彼女はこう言った。

「鈴原くん、私、今日、お腹が痛いから、もう帰っちゃうけどごめんね。明日その分長く一緒にいるからね。」
「翠さん大丈夫?」
「実は頭も痛いの。」
「翠さん、風邪をひいちゃったの?」
「鈴原くんは、女の兄弟がいなかったよね。
これを鈴原くんに分かれって言っても無理なの。
明日教えてあげるから、今日はごめんね。」

次の日、翠さんは小学校の時に受けた性教育の資料を持って来て、僕に説明してくれた。
前日の翠さんは生理痛だった。
僕がその説明を聞いて驚いたのは、
1、生理は後40年位続くと聞いたこと。翠さんは
こんな辛い思いを後480回位もしなくてはならないこと。
2、女の人が体調万全なのは1ヶ月の間に10日もないこと。
つまり、女の人は慢性的な病気になっているのと
同じ様な状態。僕はその時初めて、女の人を看病するんだ、という気持ちがないと女の人と付き合えないことを知った。

僕は個人的に、彼女に生理の時は教えて欲しいと思う。1番の理由は、女の人には失礼な言い方かもしれないが、余計な心配をしなくていいから。

デートの時に彼女が不機嫌だったり素っ気なかったりすると、デートがつまらないのかなぁとか、自分のことが嫌いになったのかなぁと心配になる。
でも生理だと知っていれば、そのせいなんだと思う
また、生理だと教えてくれれば、デートのプランも変更出来る。
生理中は活発に動くデートも出来なければ、映画デートのように長時間座っているデートも出来ない。
教えてもらえれば、美術館を見て回る様なデートに変えることも出来る。
また1度教えてもらえれば、おとこも生理の周期位は知っているから、例えば海に誘う時でも、来週中は無理だろうから、来月の初めの週末で誘ってみようみたいに考えることも出来る。

僕たちの世代の人たち、特に男は生理をタブー視して話しをしようともしない。
だが平成も終わり令和になり、男女平等も進み、
男と女の人が対等に協力して生きて行く時代になった。男も女の人も、自分のパートナーと生理のことをオープンに話し合っていいと思う。
そしてこれは社会全体にも言えることだと思う。

僕は男も性教育を受けるべきだと思う。





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