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【駅メモ攻略】JR東海コラボキャンペーン メロと巡る!飯田線の秘境駅旅(とか聖地巡礼とかいろいろ) 2日目

駅メモの飯田線イベント「JR東海コラボキャンペーン メロと巡る!飯田線の秘境駅旅」を攻略する旅、その2日目。いよいよ本格攻略です。

1日目の寄り道の様子はこちら。

2023年7月23日(日)8:30 三河田原駅

おはようございます。

攻略の前に、自分はまず豊橋駅に向かわねば。

駅ピアノが置いてあった。書かれている五線譜は「おぼろ月夜」ですな。
「しでこぶし」で豊橋に向かいます。
沿線には菜の花…じゃなくてヒマワリが。

豊橋駅: さぁ、伊那路乗車!

豊橋駅でJRに乗り換え、飯田線の発着するホームへ向かう。と、あちこちに飯田線イベントのプロモーションの掲示があることに気づく。

サインボードに
ポスターに
中吊り広告と。

バリエーション豊か。これがJR東海の資金力でしょうか。

伊那路の乗車前に、飯田線ホームの売店で飲み物を購入。
と、レジ横に飯田線の手ぬぐいが置いてあることに気づいたので、お土産として併せて購入。

うなぎの蒲焼の自販機があったけど、さすがにこれは買えなかったw

さぁ、準備万端。伊那路の入線を待ちましょう。

特急伊那路登場。
指定席、進行方向左側を確保。

車内は満席とはいかないまでも、なかなかの混み具合。やはり駅メモerっぽい人が相当数見られるが、一般の観光客もちらほらと見受けられた。夏休みの家族連れもいるようだ。

10:08、特急伊那路1号は飯田に向けてゆっくりと出発した。

ミッション対象駅と、メロゆかりの為栗駅の位置関係。

豊橋駅~本長篠駅:市街地から里山へ

豊橋を出るとしばらくは東海道本線や名鉄線と並行して進むが、やがて大きく右へ進行方向を変え、住宅地の間を通り抜けていく。
豊川駅を過ぎると、住宅地の向こうに山が見えてくる。それが徐々に手前に迫ってきて、「本格的に山に入ろうとしている!」と実感する。

新城駅手前。

豊橋で直角ターンしてからはしばらくまっすぐ進んでいるな…と思ったら、唐突にS字カーブを切り、豊川を渡る。

長篠城駅手前、豊川を渡るところ。この先に長篠城跡があります。

川を渡るとすぐに長篠城跡の隣を通り抜ける。車内アナウンスで事前に教えてくれたんだけど、場所がわからなくてうっかり撮り逃してしまったw

本長篠駅~中部天竜駅:飯田線、右から見るか、左から見るか?

本長篠駅から先は、いよいよ山中へ入っていく。

今回、自分は向かって左側の席を取った。これは為栗駅近辺で左側に天竜川が見えることを見越した作戦だ。
しかし、左も右も良い景色なのが飯田線。湯谷温泉駅から先は右側に宇連川(うれがわ)が流れる美しい景色が見られる。川底に板を敷いたように見えることから別名「板敷川」と呼ばれる…と車内アナウンスで教えてくれたんだけど、川底の様子は左側の席からは良く見えなかった。
川遊びができる場所もあるようだ。きっと手を振ってくれていただろう。

三河川合駅を過ぎるとトンネル地帯に入る。短いトンネルをいくつも繰り返しながら山間部を抜けていく。車窓の景色も、トンネル、斜面を固めたコンクリ、森、そしてトンネルと、目まぐるしく入れ替わりながら流れていく。

こんな山あいの地域を電化された路線が通っている、ということ自体が凄いことだなぁと思う。Wikipediaにもこの辺りの工事がいかに大変なものだったのかが書かれているが、「日本鉄道史に残る凄惨な工事」とまで言われていて恐ろしい。
当時の工事ももちろんだが、現在この路線を維持管理するのも相当の苦労があるだろう。線路の近くに道路がない場所も見受けられ、こういう場所が災害に遭ったら厳しいよな…と思う。願わくばそういう事態が今後発生しませんように。

中部天竜駅~水窪駅:秋葉街道へ

中部天竜から先、初めて天竜川を渡ると、左側に水力発電所が見えてくる。

ちょっと見づらいが、看板に「佐久間発電所」とある。

この山の向こうに、日本屈指の巨大ダムである佐久間ダムがあり、そこからの130mもの落差を用いて水力発電が行われているそうだ。

ダムの建設に伴い、飯田線はここから長いトンネルを経て大きく東側に迂回した形を取っている。とはいえ迂回した先は何もない場所という訳ではなく、長野県と静岡県を南北に繋ぐ国道152号線に沿った地域に出る。この辺りは古くから「秋葉街道」として栄えていたそうで、特に水窪駅周辺は山間部にもかかわらず大きな集落ができていて興味深い。

山中を走ってきたこともあり、その栄えっぷりの落差に驚く。

水窪駅~平岡駅:秘境駅ワールドへようこそ

水窪駅を過ぎ、再び長いトンネルを越えて天竜川沿いに戻ってくる。ここから先がいよいよ飯田線の真骨頂、秘境駅地帯である。

民家もないガチの自然の中にぽつんと駅がある。周囲には道路もなく、電車でしか来れないような駅、それが秘境駅。

「秘境駅」を世に広めた牛山隆信さんのサイトに秘境駅ランキングが掲載されているが、水窪~平岡間の駅では、小和田駅が3位、中井侍駅が10位にランクインしている。それ以外にも秘境駅が並んでいて、JR東海が運行する観光列車「飯田線秘境駅号」ではこの辺りをほぼ各駅停車で進む。

小和田駅通過。不自然に青いのは前の席の人の肩の写りこみですw

秘境駅が秘境駅たる要素として「雰囲気」というのは欠かせない。小和田駅も地元の利用者はいないのにこんなに趣深い駅舎が建っているし、山々や天竜川に囲まれているという(雰囲気的な意味での)立地もいい。

確かに1度降りてみたくなる誘惑にかられる。ただし下車すると次の電車は3時間後である(朝晩の時間帯除く)。

平岡駅~為栗駅~温田駅:メロの里帰り!

平岡駅を過ぎ、トンネルに差し掛かったところで、「JR東海 飯田線公認キャラクターである為栗メロさんより皆さんへメッセージが届いております」との車内アナウンスがあった。

…来た…!

期間限定だったメッセージを書き起こしにておすそ分け。(表記にはキャラを意識した脚色がありますw)

飯田線 特急「伊那路号」にご乗車のみんな、こんにちはぁー!
為栗メロだよー♪

ますたぁー、今日は飯田線にあそびに来てくれてありがとー!
チョコレートは持ってきたー?車内でいっしょに食べたいねぇ~♪

メロの苗字はね、飯田線名物、秘境駅の「為栗駅」といっしょなんだぁー!
それでね、JR東海 飯田線公認キャラクター、っていうのになったんだよ~
 
ますたぁは、為栗駅って、行ったことある?
飯田線って、ほかにも秘境駅がい~っぱいあるらしいから、回るついでに、為栗駅にも降りてみてね♪

以上、メロでしたぁー!

…車内に「メロ…?」という戸惑いの声があったのを自分は忘れないw

平岡~為栗間は飯田線の中でも特に天竜川に近いところを通るため、視界いっぱいに天竜川が広がる見ごたえある風景が広がる。

この辺りは下流にある平岡ダムのダム湖。豊かな水と山々のコラボが楽しめる。
為栗駅周辺から見た景色。
為栗駅周辺(出典:地理院地図)。蛇行する天竜川にピッタリ沿っている。

また、小和田駅と違い、為栗駅からは天竜橋という吊り橋で対岸に渡れるようだ。下車しても退屈はしない…かもしれない。

ちなみに為栗駅の秘境駅ランキングは13位となっている。

温田駅~天竜峡駅:秘境駅ワールドは続く

温田駅から先にもランキング入りしている秘境駅が続く。田本駅が5位、金野駅が6位、千代駅が20位

田本の先、門島~唐笠間。この辺りも先ほどとは別のダム湖になっている。

唐笠駅の先、引き続き車窓の風景を撮っていたら、川下りの船が通り過ぎていった。あっ!と思ったが不意を突かれて撮影間に合わず。前の写真に写ってるかな?と思って確認したが、木に隠れてほぼ写ってないに等しい状態であった。残念。

船を探せ!(難易度★★★★★)

天竜峡から唐笠まで川下りができる「天竜ライン下り」が営業している。両岸の岸壁や四季折々の自然を見ながら、1時間ほどかけてゆったりと下る。

ちなみに天竜峡の上流では別の川下り「天竜舟下り」が営業している。こちらは急流をダイナミックに下っていく迫力が魅力だそうだ。

いずれは乗ってみたいと思いながら、今回は電車旅。。。

秘境駅の千代駅を過ぎると、頭上に大きい橋が見えてきた。

なんかめちゃくちゃ高いところにあるな。

この「天龍峡大橋」は、飯田と浜松の第二東名を繋ぐ計画で建設中の「三遠南信自動車道」の一部だ。
地上からの高さ、なんと80m。しかも車道の下に歩道があり、眼下に広がる自然を見ながら散歩ができるそうだ。高所恐怖症の人が聞いたら卒倒しそうな話だ…w

ダイナミックな自然を満喫しながら秘境駅ゾーンを越え、天竜峡駅に到着。

天竜峡駅~飯田駅:Ω・坂をこえて

天竜峡駅を過ぎれば、終点の飯田駅まではもう少し。再び田園風景が広がる中を走っていく。

途中にあるのが下山村駅から伊那上郷駅までグイっと大きく描かれたΩのカーブ。河岸段丘を緩やかな坂で越えるために作られたものだが、「下山村からダッシュで伊那上郷まで駆け上がった方が電車より早い」という、通称「下山ダッシュ」で知られている。「究極超人あ~る」のOVAでもしっかり行っているが、今回はそのΩカーブの途中の飯田駅に用があるので、ダッシュは見送りw

緩やかな坂で段丘を登り、終点の飯田駅に到着。

長かったー。
2時間40分にもわたる長旅、お疲れさまでした。

ミッションクリア!

ミッションも無事達成。
歓迎の横断幕と
スタンプ台と
誕生日仕様のBIGパネル!
「うわぁ~!すごいお祝いだねぇ~」
交流ノートもありました。ある「秘密」を書いてきたぞ。

駅併設の観光案内所に行き、乗車記念証とアクスタをゲット。

無事ゲットできてなにより。

ちなみにイベントのコラボグッズは数量限定で、イベント後期になると既に配布終了していたりすることが多いのだが、今回は珍しいことに増産したんだとか。さすがのJR東海の資金力。

飯田駅の駅舎と。リンゴをモチーフにした赤い駅舎。

ここでふと気づいたのだが、この「飯田線の橙なメロ」、特急伊那路の373系がモチーフになっているようだ。あ、車両とツーショットの写真を撮らねば、と思ったのだが、既に車庫に回送された後だった。迂闊。

願い、かなえ

辰野方面に向かう電車を待っていると、ふと面白いものを窓口で売っているのに気づいた。

これは、飯田駅近辺にある「鼎(かなえ)駅」と「桜町駅」が「願いかなえてさくら咲く」で縁起がいい、ということで、その区間の切符を買うと台紙が付いてくる、というものだ。

中に切符が貼れるようになっている。

今更合格祈願という訳でもないけど、願いはいろいろあるから、ね。
願いが「かなえ」られますように。

田切駅: 「聖地巡礼」の聖地へ

駅メモ的には飯田駅到着でミッションコンプリートなのだが、自分はまだ「聖地巡礼」というミッションが残っている。
ここからは18きっぷの出番。各駅停車に乗って田切駅を目指す。

行ってきます。

飯田駅から先は、一旦坂を下りて、天竜川と並行に進んでいく。

川沿いだと田んぼも広いね。

と思いきや、次第に天竜川から離れ、路線が左右にうねうねしだす。

車窓もリンゴ畑に変わってきた。

これもおそらくは河岸段丘を極力フラットに通りたいという、線路を引いた当時の鉄道会社の戦略だろう。川を渡るときは一旦山に向かって迂回し、標高差が少なくなったところで渡るため、ここでもΩカーブが作られている。

田切駅のΩカーブ(出典:地理院地図)。標高別に色分けするとわかりやすい。

田切駅はそんなΩカーブの手前にひっそりと立っていた。

自分だけを下ろした列車がΩカーブへ向かう。
改めて。田切駅、到着。

階段を下り、線路をくぐった先にあったものは…

「アニメ聖地巡礼発祥の地」の碑!

「究極超人あ~る」のOVAでは、この田切駅がストーリー上重大なターニングポイントになる。前述のとおり、田切駅は鉄道的にも知られた場所だったのだが、それが作品と相性が良かったのか、OVA発売後にここを訪れるファンが数多く現れ、いつしかそうした行為が「聖地巡礼」と呼ばれるようになった、とのこと。

いわばここが「聖地巡礼」の「聖地」なのだ。

碑の後ろに書かれた文章。

そして、駅のガード下にはなぜか自転車がぽつんと置かれていた。
もしかして、「究極超人あ~る」の聖地の雰囲気づくりのために…?

まさか…ね。

階段を上って駅の待合室に入り、駅ノートの「あ~る」愛溢れる書き込みに嬉しくなりながら、自分も書き込みを残す。

どこかで鳴くヒグラシの音を聞きながら、次の列車を待つ。

北へ向かう列車がやって来た。

この後、本当は伊那市駅に下車できれば良かったのだが、そうするとその日のうちに18きっぷで東京に戻ることができないため、通過にてご無礼。

岡谷駅にて。JR東日本とJR東海の車両が隣り合う。

各駅停車を乗り継ぎ、家に着いたのは日付が変わるほんの少し前だった。何とかたどり着けて良かった…

豊橋駅で買った手ぬぐいは、後日タペストリーにしました。

おつかれさまでした。

旅を終えて

とにかく濃密な鉄旅だったなー。
ここまでいくつもの目的を詰め込んだ旅は初めてで、どうなることかと思ったけど、結果としてすべての目的を達成でき、大満足の旅となりました。

今回は「秘境駅旅」なのに特急伊那路で秘境駅をすっ飛ばしてしまったのだが、いずれ小和田駅や為栗駅をはじめとした秘境駅にも立ち寄ってみたい。3時間待つのはさすがに辛いけどw、上り下りのダイヤを活用すれば効率よく回れそうだ。

飯田駅に貼られていた秘境駅散策コースのおすすめ。
当該エリアの地図とダイヤを示す。上り下りの見事な乗りこなしに唸るしかない。

田切駅では「聖地巡礼の聖地巡礼」ができた。ちょうどこの旅の1週間後、OVAにちなんで田切駅から伊那市駅までを自転車で走破するイベントが行われたそうだ。

毎年同じ時期に行われているようなので、来年は自転車で参加してみてもいいな…と思ってみたり。
もし来年参加できたなら、その様子をここで報告したい。


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