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"ジェンカレに仲間がいる!"という思いで、一歩踏み出せるようになった私の

このnoteは、「ジェンカレ」を修了したゼミ生たちのプログラム中とその後の活躍を紹介するインタビュー企画。

それぞれが日々感じる違和感を出発点に、ジェンダー平等社会の実現に向けて歩み続けるゼミ生たちのストーリーを紹介します。


【むらちゃんのプロフィール】
富山県出身の22歳。SRHR(Sexual and Reproductive Health and Rights:性と生殖に関する健康と権利)に関心がある。


Q1. なぜ、ジェンカレゼミ生になろうと思ったのかを教えてください

就活が落ち着いて残りの学生生活どうしようかと考えていました。そんな時ふと「日曜討論」という番組で若者の声を億さず主張している彩乃さんを見て、憧れを持ったのが始まりです。といっても私はジェンダーについて何も自信を持って語ることができない・・もやもやしていることはあるけれど。と悔やみました。

そこで、ゼミ生になることを機に、ジェンダーという言葉をより具体的に、自分の言葉で語れるようになりたい!自分を変えたい!と思い応募しました。

Q2. ゼミ生になって良かったと思うことを教えてください

伴走してくれる事務局の方とゼミ生の仲間に出会うことができたことです。同じグループのゼミ生とは週に1回定例会を開いて、毎週お話をしました。当時の私の生活では家族ともまれ、友だちとは99.9%する機会がなかった生理のお話をしたり、性的マイノリティやSRHRに関するドラマをシェアしたりしました。講義中的確な質問をしている他のゼミ生に圧倒されて、自分はまるで遅れていると思っていたので、心から笑ったり、芯を持って意見を交換できたり、という温かい空間が私は好きでした。

最終発表会の前日まで、自分は何を変えたいと思っているのか、芯の芯の部分を捉えきれずにいました。そのためMAPの進捗も遅れ気味でした。自分が何を考えているか分からずいっぱいいっぱいになったこともありました。それでも、それまで私が考えてきた軌跡を見て下さって、これまでの努力が無駄にならないようなアドバイスを下さる事務局の方がいて、自分を肯定することができるようになりました。

ジェンカレのカリキュラム

Q3. 学びになった、興味深かった講義やプログラムを教えてください

谷口真由美先生の講義です。私は兼ねてから刑法など法律の勉強をしていたので、刑法に関するお話は少し前のめりになって聞いていました。「中絶」を簡単にできないのが今の日本の現状で、中絶を簡単にできると思っている人が結構いるからこそ、理解を進めていかなければならないと思いました。事実、「堕胎罪」で起訴されている事例が年間に10件以上発生しています。だから、堕胎罪は無くなっているわけではない。リプロダクティブ・ライツの問題として、国連等から沢山勧告を受けつつも、未だ刑法が改正にならないことにも危機感を抱きました。他にも不同意堕胎罪について実際にあったエピソードを交えて考えたりと、貴重な機会となりました。

恥ずかしながら、私はこの講義で初めてSRHR(セクシュアル・リプロダクティブヘルツ・ライツ)の言葉を知り、人権を尊重すべき概念を学びました。SRHRも性的マイノリティに関する課題も、教育機会の少なさやジェンダーバックラッシュを含む社会構造等、根っこの問題は同じであるということを整理することができました。そして、双方の課題を分断させないことが何よりも大切であるということを学びました。

ジェンカレ2023 講義一覧

Q4.どのような MAP(My Action Plan)を作成しましたか

令和3年度富山県男女共同参画社会に関する意識調査報告書」によると、学校教育の場を除くと、「家庭」「職場」「地域」など多くの場面において「男性の方が優遇されている」と思っている富山県民が多いことが分かりました。また、「男女が社会のあらゆる分野でより平等になるために最も重要と思うことは」という質問に対して、「女性を取り巻く様々な偏見、固定的な社会通念、慣習・しきたりを改めること」が最も高い回答(31.7%)となっています。

この事実から、富山県では、まだまだ男性の方が優遇されていると感じている人が多いという現状を認識し、私は危機感を持ちました。自分の職業においても、このテーマを活かしたいと考え、「富山のジェンダーギャップ解消」をテーマにMAPを作成しました。

最終的には、私が務める職場で仲間とつながり、共にアクションすることをゴールとし、まずは同期に対して「富山県で進めていくべきジェンダー平等のための取り組みは何だろう」と話すことから始めよう考えました。

作成:むらちゃん本人

Q5. ジェンカレ中に取り組んだアクション(トライしたこと)を教えてください。

同世代の職場の同期に対して、「富山県×ジェンダー」の話題を投げかけたことです。この経験を通して感じたのは、いきなり「ジェンダーについて話そう」と声をかけても、普段そのような機会がない中で生活している人にとっては、「おっ」と壁を作ってしまう可能性があるということです。
「ジェンダー」はという言葉は少し大きいので、まずは”富山で若い女性の県外流出が進んでいる”という既知の課題を共有することからはじめました。その上で、”なぜ富山県で女性の流出が進んでいるのだろう” ”その背景には女性だから、男性だからという固定的な概念が無意識に残っているからではないか”  ”ではどんな所に無意識の偏見が残っているのだろう”といった話をしました。
この経験から、
①最初に提示する問題を身近な話題にすること
②できるだけカタカナや長い単語は使わず、かみ砕いて話すこと
の必要性を学びました。

これからは、少しずつ同期と富山県で起きている潜在的なジェンダー不平等の問題について語り合いたいと思っています。また、職場でも自主的にアクションを起こしていきたいです。

私生活では、友だちと生理など女性の健康などの話題について話せるようになってきました。これまでは、そういった話題を”恥ずかしいもの””あまり公に話すものではない”と暗黙の領海に「うぅ」となっていましたが、ジェンカレの仲間と話していたことをそのまま続けるだけだなと思うと前に進んでいけそうな気がしています。

同期を誘ってランチをしながら富山×ジェンダーの話をしました。いろいろ意見交換ができて、今後もこんな機会を増やしていけたらいいなと思うきっかけになりました!

Q6. ジェンカレ終了後から現在までに取り組まれていること、取り組みたいと思っているアクションがあれば教えてください。

現在、私は富山県に住んでおり、東京などの都会と比べて、どれくらい気軽に参加できるジェンダーに関するイベントがあるのか、何が不足しているのかをまだ整理できていない状況です。

今は新社会人として、仕事の環境に慣れることで精一杯で余裕がありませんが、落ち着いたら、今携わっている業務の中でオリジナリティを出していきたいと考えています。

また、生理など女性の健康について、今はYouTubeでわかりやすく配信している方もいますが、リアルで学びを復習できる機会がもっと充実するといいなと思っています。

Q7. ジェンカレゼミ生になる前の自分、またはジェンカレ中の自分に声が届くとしたら、何を伝えるか教えてください。

東京では、SRHRに関連した女性が自分の体を大切に思うことができるイベントが多く行われていることに圧倒されるけれども、富山県でもイベントが開催され、団体もある。しかし、それでも何かしらの障壁があるため、若者がそういったイベントや会に参加することが少ないのだと思います。

若い女性が自分自身と周りの大切な人の人権を尊重できるように、ゼミ生を修了した後も考え続けなければならない、テーマだよと伝えたいです。

Q8. あなたが思うジェンカレの魅力を教えてください。

安心してジェンダーについてざっくばらんに話せる環境です。心理的安全性が保たれている点が魅力だと思います。その人の人権を尊重して、むやみに批判はしない。だけど、知識が足りていないところがあれば指摘してくれるし、共感もできて自信が付くところが私は好きでした。

Q9. ジェンカレに参加しようか迷っている方へ!

“何となくもやもやしている”だけの自分でも、小さなアクションを起こそうとしている仲間にエンパワーメントされたり、知識が付いたり対話の経験が付くことで、自分にもできることがある!と気付くことができます。

ぜひ自分の挑戦を応援してあげてください!


3期目ゼミ生・聴講生募集中

現在ジェンカレでは、「ゼミ生(申込締切:2024年8月18日23時59分まで)」「聴講生」を募集しており、講義の詳細、及び募集要項は下記リンクよりご覧いただけます。https://gencollege.org/

また、ご参加に際し、以下の日程で説明会を開催します。
【オンライン説明会】
・8月11日(日)10:00-11:00, 質疑応答11:00〜(退出可能)
・8月11日(日)20:00-21:00, 質疑応答21:00〜(退出可能)
説明会申込フォーム:https://forms.gle/mT9gcuPF2cARozb67

ジェンカレに参加する方法は2パターン!
■ゼミ生
・学ぶだけで終わりにせず、ジェンダー平等の実現に向けて一歩踏み出すことができる・講義だけでなく、合宿やメンタリング、じっくり深く学ぶためのゼミ生限定コンテンツなど、ジェンカレが提供するコンテンツを堪能できる
・対象年齢:15〜29歳
・その他:減免制度あり
・申込み:https://forms.gle/nANgrznrRMv9XiEu6(2024年8月18日(日)まで)

■聴講生
・ご自身の興味関心にあわせてお好きな講義(座学部分)を聴講できる
・年齢や居住場所に関係なく受講が可能です。
・カリキュラム:講義の一部(90分間)
・対象年齢:年齢制限なし
・申込み:https://gencourage2022.peatix.com/events (先着順のため、定員に達し次第終了)

特に30歳未満の方には、ゼミ生向けのカリキュラムが非常に充実しておりますので、ゼミ生をお勧めいたします!
ジェンダー平等の実現に向けて、共に学び、一歩踏み出しましょう!

最後までご覧いただきありがとうございます!
ジェンカレは、各分野のトップランナーの講義やワークショップを通じて、ジェンダーについて包括的かつ構造的に学び、受講生がジェンダー平等の実現に向けて行動することを目指すサードプレイスです。

\ まもなくジェンカレ3期募集開始予定! /

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ー 寄付のお願い ー
ジェンカレは全国でジェンダー平等の実現するための次世代リーダーを育成しており、各フィールドで活動を続けています。特に地域での取り組みとしては、受講生のうち5名が地方公共団体各種審議会委員に就任しています。
今後も全国でジェンダー平等の実現を目指す若者を育成するためにご支援いただけますと幸いです。

①寄付サイトより寄付:https://syncable.biz/associate/gencourage
②銀行振り込み:
銀行:かながわ信用金庫
支店:浦賀支店
口座番号:1267153
口座名義:一般社団法人GENCOURAGE

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