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老人とYummy

今オンエアしていたカンブリア宮殿を見ていたら、村上龍の意外な行動に驚かされました。ヘッダ画像をお借りしています。

今回のテーマはトマトといって良さそう。カゴメの社長を招いたからです。

そのかごめ自体も現在、トマト一角だけの経営をしていてはまずい時期があったため、野菜全体に方向性をシフトし始めていて、いろんな変わった事業を始めたからおそらくテレビ東京に取材されることになったのでしょう。

野菜が食いたくない、みたいな人にも食えるような驚くような形態の野菜が紹介されました。例えばオムライスにしかみえない何かの卵部分に使われていたのはなんと卵ではなく様々な野菜を掛け合わせて卵ペースト状にしたものだった。

つまり偏食に効く。野菜が嫌いなガキがいたとしても、これオムごはんだから食えっつったら食わせられるわけです。その時にぶっかけるケチャップはもちろんかごめ製でしょうね。こういう企業だけでこの国が埋め尽くされればいいのに。

また、かごめは人間の身体の中を調べてその人が野菜を普段から摂っているかどうかを判断する独自の計測器を持っていて、直前に例えばかごめの野菜飲料を何リットル食ったとて反映されないという精度(精度といいますか消化とか循環の原理的に即座に反映されないっぽい)も付随している。

それで村上龍は6だか7未満だか(小数点計測)、そこそこ良い値だった。上限が12とかだった気がしますが、かごめ社の中にたまにいる程度でちょっと8とか9以上は常人がたどり着ける域じゃないっぽい。かごめの平均値も7前後だったと記憶しています。

それで村上龍は野菜は嫌いだけど、ドレッシングのちからを借りていやいや食っている話をした。そして奥さんがおひたしをつくってくれているから、それをいつも食っていると思い出し、認めることができた。家族に感謝することができた。ぼくは村上が70最とか越えていたと把握してますが、その歳で自分の「遅れ」みたいなことを素直に認められるんだなと驚いた。

もっとも、かごめ計測器の点がよかったことに意外だったスタジオの空気に気をよくしたのかも知れない。元来村上は周囲のスタッフから抱かれている印象が「酒を片手にナッツだけ食う」みたいな印象だったらしい。

ぼくらただの視聴者は、画面が表示したあれこれを額面通り受け取ることしかできない。画面の向こうで何が起きているのかは開示されない。

そしてぼく自身、別に村上龍が好きなわけでもなんでもなく、著作を少し読んだ程度でカンブリア宮殿の司会みたいなことをしているから仕方なくその現状を受け容れているだけであり、もともと彼のフォロアーみたいな立場でもありません。それでも素直な高齢者なんだなと思えた。

村上は、今元気に生きていることを家族のおかげ、野菜のおかげだと感謝するようになるのだろうか。

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