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dmmGAMESの前時代的な個人情報の濫用宣言

dmmがゲームを人質にした個人情報簒奪を始めたそうで、曲がりなりにもゲーム「提供」企業だろうに、市場のモラルを低下させるのかと落胆している。ヘッダ画像をお借りしています。

※手っ取り早く取りうる限りの方法でdmmによる個人情報簒奪を止める方法はこちらで

所詮ゲーム開発、販売企業とは違うのか。そのようなことを思わせるような規約の改定が行われたようでした。

SNSなんかで叫ばれていたのは一部大量にユーザがいるとされるゲームだろうとなんだろうとそいつが一年以上ログインしてなければ勝手にアカウントを消す宣言の傲慢さみたいでした。


改悪された規約

が、ゲーム提供企業のくせに「ゲームで遊びたいならこの規約に絶対に同意しろ、という画面を強制的にユーザの眼前に射出し、新規ユーザだろうが当該ゲームを求めて訪れたユーザだろうが問答無用で『貴様らの個人情報を勝手に利用するが、納得だよな?』に合意しなければ永遠にそれまでどんなに長い時間遊んでいたゲームだろうが遊ばせない=永久に奪う=万人にとって娯楽であるはずのゲームを人質化」という行為を平然とやり始めたあたりにこの企業の根本的な問題があるように思える。企業風土がそのようなのだろうか?

第5条(利用者アカウント)
1.当社は、利用者が本プラットフォームおよび個別ゲームの利用において獲得、購入、保存する次の各号に定める情報を、利用者アカウントに関連付けて管理します。
(1)プロフィール情報
(2)利用者投稿物
(3)DMMポイント等、DMMポイント等引換チケット(第7条第2項参照)、本クーポン(第8条第4項参照)の獲得・利用に関する情報
(4)有料サービス等の購入・利用に関する情報
(5)その他、本プラットフォームおよび個別ゲームの利用履歴および利用状況を記録した情報(個別ゲームのプレイデータを含みますが、これに限りません)

2.利用者アカウントに関連付いたサービスの利用権や情報を別の利用者アカウントに引き継ぐことはできません。
3.利用者がDMM.comの会員でなくなった場合、利用者アカウントも自動的に失効します。
4.利用者アカウントが失効した場合、当社は、その利用者アカウントに関連付いたサービスの利用権や情報を、消去および失効します。
5.失効した利用者アカウントおよび、消去または失効した利用者アカウントに関連付いたサービスの利用権や情報は、復元および再発行ができません。

https://terms.dmm.com/onlinegame_service/

この紐付けはDMMゲームズの利用規約においての意味不明点なのだが、後述の個人情報保護に関して(DMM GAMES/FANZA GAMES)の【個人情報の取り扱いについて】と組み合わせることで最悪の個人情報濫用状態を発生させる。

太字に注目してほしい。

2.個人情報の利用目的
(1)商品配送・サービス提供のため
(2)商品・サービス代金の決済・請求のため
(3)お客様の本人確認のため
(4)お客様からのお問い合わせに対応するため
(5)アフターサービスを提供するため
(6)当社及び他社の商品、サービス、キャンペーンの情報提供(電話、電子メールの送付及びカタログ・チラシの郵送)のため

(7)メンテナンスその他の重要なお知らせのため
(8)アンケート調査・分析及びマーケティング調査・分析のため
(9)広告の表示のため
(10)商品・サービス改善のため

(11)当社サービスの不正利用の防止のため
(12)お客様の与信判断、債権回収のため
(13)お客様との取引に関する事務を行うため
(14)お客様に対し必要な連絡を行うため
(15)ウェブサイトの閲覧履歴や購買履歴等の情報を分析して、お客様の趣味・嗜好に応じた広告の配信や当社商品・サービス提案のため
(16)上記利用目的に付随する利用のため
(17)その他当社の利用規約等で定める目的のため

上記以外の利用目的で個人情報を取得し、利用する場合は、あらためて当社ホームページ等で公表します。

https://terms.dmm.com/privacy_games/

この時点で前時代的な雰囲気が漫然と漂う。そんなものユーザは必要とするだろうか?恐ろしいのは次項の2つだ。やはり太字に注目されたい。

3.個人情報の第三者への提供
3-1.当社は、個人情報保護法その他法令でお客様の同意が不要とされている場合を除いては、お客様の同意を得た場合(第三者提供する旨が記載された規約等に同意してサービスの申込を行った場合を含みます。)に限り、個人情報を第三者(当社グループウェブサイト(https://dmm-corp.com/company/group/)において、DMMのグループ会社として掲載されている会社及び外国にある第三者を含みます。)に提供します。個人情報を外国にある第三者に提供する場合には、個人情報保護法に定める相当措置を継続的に講ずるために必要な基準に適合する体制を整備している第三者に提供することがあります。
3-2.当社は、当社が運営するゲーム配信プラットフォーム「DMM GAMES」(https://games.dmm.com/)及び、「FANZA GAMES」(https://games.dmm.co.jp/)(これらを総称して以下「当社プラットフォーム」といいます)にゲームを出展している事業者(以下「個別ゲーム提供会社」といいます)に対して、次に列挙する情報(以下「本件提供情報」といいます)を提供します。なお、お客様が「個人情報保護に関して(DMM GAMES/FANZA GAMES)」に同意した場合、当社が個別ゲーム提供会社へ本件提供情報を提供することに同意したことになります。
<本件提供情報>
(1)当社プラットフォームを利用するお客様を識別するために、当社がお客様ごとに付した識別符号(以下「本件ID」といいます)。
(2)お客様が当社プラットフォームへの登録を行った日の日付
(3)お客様が当社プラットフォームに対して課金をした金額

#補足#
・当社プラットフォーム内にリンクが設定されている、各ゲームのウェブサイトにおいて、「特定商取引法に基づく表示」が掲載されています。ここには、当該ゲームの個別ゲーム提供会社の所在地が記載されています。よって、個別ゲーム提供会社の所在国は、こちらからご確認頂けます。
・各国の個人情報保護法制度につきましては、個人情報保護委員会のウェブサイトに「外国における個人情報の保護に関する制度等の調査」(https://www.ppc.go.jp/personalinfo/legal/kaiseihogohou/#gaikoku)として公表されていますので、こちらからご確認頂けます。
・個別ゲーム提供会社の個人情報保護方針の内容につきましては、個別ゲーム提供会社へお問い合わせください。
3-3.本件IDは、当社プラットフォーム内の当社所定の場所に表示され、よって当社プラットフォームの利用者に公開されます。
4.個人情報の委託先への提供
当社は、利用目的の達成に必要な範囲内で、個人情報の取り扱いの全部又は一部を第三者(外国にある第三者を含みます。)に委託する場合があります。

https://terms.dmm.com/privacy_games/

「強制的に個人情報を自社利益のためであればどのようにも濫用する」と一方的に宣言しておいて、どんな使い方をされるかはゲーム提供各企業に問い合わせろ、としています。

次の項目の一元化される個人情報、その物量が凄まじい。太字に注目されたい。

5.個人情報の共同利用
当社は、利用目的の達成に必要な範囲内で、お客様の個人情報を共同利用します。
(1)共同して利用される個人情報の項目
氏名、ニックネーム、ハンドルネーム、メールアドレス、電話番号、住所、生年月日、性別、アカウント情報、購入履歴、支払履歴、サービス利用履歴、支払いに関する情報(クレジットカード情報、銀行口座情報その他決済に関する情報)その他サービス提供中に当社がお客様に関して取得する全ての個人情報
(2)共同して利用する者の範囲
合同会社DMM.com、合同会社EXNOA、株式会社デジタルコマース
(3)共同して利用する者の利用目的
・「2.個人情報の利用目的」に掲げた利用目的と同一
・上記(2)の「共同して利用する者」と当社が、共同で施策(商品やサービスのPR、プレゼントの実施、顧客獲得や販売促進のためのキャンペーン等を含みますが、これらに限りません)を実施するため。
(4)共同して利用する個人情報の管理について責任を有する者の名称
合同会社EXNOA
東京都港区六本木三丁目2番1号 住友不動産六本木グランドタワー24階
最高経営責任者 村中 悠介

https://terms.dmm.com/privacy_games/

これほどまでの「ユーザ」と「物品提供者」間にある優越性の悪用を隠しもせずに、ユーザが望まない、預かり知らない(同意しないと永遠に遊ばせないのであれば、預かり知ろうが知らなかろうが知ったことかという姿勢とどう違うのだろう?)ところで勝手に個人情報を濫用してもなんの文句も言わせねえけど?な営業活動をぼくは近年目にしたことがない。いわゆる昨今で言うアプリ解約をしづらくする、みたいな典型的ダークパターンマーケティング方式に伝統を守るかの如く徹頭徹尾従っているようで、めまいすら覚える。

 FTCは消費者保護を主としているが、プライバシー保護についてはカリフォルニア州の州法である「CCPA(カリフォルニア州消費者プライバシー法)」が、欧州の「GDPR (一般データ保護規則)」と共に先進的な事例として参照されることが多い。大まかには、「個人情報の内容や使い道を知ることができる権利」「個人情報の削除を求めることができる権利」「個人情報の販売をやめるよう求めることができる権利」「プライバシー権を行使することについて差別されない権利」を保障する内容である。

https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00715/00004/?i_cid=nbpnxr_child

今お見せした例なんてまさにゲーム会社のダークパターン例である……著名ゲームであるフォートナイトすら規制を受けて自粛(受ける前から自粛できないのは大いに情けない)したことを、DMMはまさに今から始めようとしている

ターゲティングの廃止、オプトアウトの自由化への「逆行」で得られる価値とはなにか

ゲーム(提供)会社がゲームに頼れずに、ゲームで勝負しようとせずにこうした行為により売上を引っ張り出そうとするというようなこの姿勢は一体どのような心理状況によりもたらされるものなのか。

折しも先日、まだ半年も経ってないと思うのだが

・ターゲッティング広告とかに個人情報を使われたくない場合、
・ユーザの自由にオプトアウトできないのでれば信義則的に著しく不公平であるため、
・オプトアウトの自由および、
・Cookieを企業側ごときが勝手に自社利益のために利用するな、

という欧米の採択が得られたため、日本もそれに追従しようとしたら楽天をはじめとしたIT広告での利権にしがみつく連中がガン抵抗してきたことが記憶に新しいですね。

つまり世界はそんなハイエナみたいな行為とっくに辞める方向に進んでいるのに、「ユーザの個人情報は無料の財産だ、永久に営利目的で悪用させろ(ユーザ視点から見れば悪用だ)」という前時代的な利益に必死にしがみつこうとしている。IT企業を気取っておきながら、特技であるITをによる創意工夫を活かした新しい経済圏を造り市政の利便性のために提供しようとすらせず、わがままな子供のように既得権益を離そうとしない。

既得権益にしがみつくためなら斯様な劣化経団連みたいな組織化すらして「永遠に個人情報使わせろ💢」と政府にまで怒鳴り込んでくる。別にぼくは政権の味方ではない。そこまで「世にはばかって」でもやめさせようとしてくる。自己の当然の権利とでもいうかのような思い込みを持ってしまっているのだ。

といいますか上記連中はすでに経済圏持ってますよね?加盟店ECでのみ換金性のある「点」の……

「ゲームプラットフォーム」としての誇りとはなんだろう

ここまで「プラットフォーム」を自称し、意識しているのであれば流石にSteamとかには適うわけ無いとしても国内ならマイニンテンドーだのPlayStation ONLINE?だの(よく知らない)に与するといいますか、肩を並べるゲームプラットフォームとして生きていきたいという宣言なのだろうに、やっていることが単なるダークパターンマーケティング。

あと、SNS内を「DMM ウィークリーミッション」とかで検索してもらえばわかるけど、最近一時期これらが更新されなくなったらしい。日付が月曜日になった瞬間、またマンスリーならば日付が1になった瞬間に自動的に次週と次月の抽選参加用ゲームがあてがわれるはずなのに、それがなく月曜だか火曜の遅くにやっと切り替わった、といいますかそれまではウィークリーなんちゃらのコーナーだけあるのに、何をすればいいのかがまるごと消え失せている状態だった。

なんか規約で予告なくなくすことあるで~~wwみたいなことを書いてるから、その時が来たんだなみたいにめっちゃDMMの味方するやんみたいなストックホルム症候群的なユーザまでいて、どんだけ飼いならされて来たんだろうと思ったこともあった。

しかもそのみっそんだか何だか知らないが……ずっと自動的に受注できるものだったのに、いつしか「参加する」ボタンを押すという無駄手間を挟まないと、対象ゲームをいくら遊んでも参加したことにならなかったという。……。

プラットフォーム側とは権力を持っているのに、何がミッションなのだろう?ミッションとは指令であり、命令だ。命令とは格上が格下にくだす。

権力側が自己の権力を顧みず、ユーザを格下であると、養分であるとみなしていることを隠しもしない姿勢。どうやら企業風土が少しずつ見えてきたのか、ことdmmゲームズの指揮系統に混乱が生じているのか。

人がせっかく楽しい映画を見たり素敵なニュースを読んだりして、そのエンターテインメント性の素晴らしさについて書こうとしたのになぜこのようなエンターテインメントを扱う者の腐敗についてのトピックを建てなければならないのだろう。

ユーザに不利益をもたらすプラットフォームには一体どのような役務提供が可能なのだろう?


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