マガジンのカバー画像

「感性(センス)」がビジネスの『未来』をつくる

680
人間の数多ある能力の中でも「感性(sense)」ほど曖昧模糊としたものも他にはなかろう。 ワクワク系エバンジェリストの小阪裕司は、感性を「知識や体験の集積に基づく価値判断の尺度」… もっと読む
運営しているクリエイター

2022年1月の記事一覧

「ものを買う」の先に、何があるのだろう

「ものを買う」の先に、何があるのだろう

全国各地の工場を訪問する中で、多くの工場に行き場のない在庫があるという事実を目にしてきました。厳しい検品基準を満たせずに正規品から除外された商品が数多く残っていて、工場の方々の悩みの種になっているのです。

しかしそうした商品の中には、「不良品」とするにはあまりに惜しいような、使用する上で全く問題のないものが数多くあります。確かにちょっと訳ありだけれど、それも見方を変えれば、他と違った個性のうち。

もっとみる

具体的なエピソードから仮説を紡ぐこと

私の文章の特徴。書かせて頂いた四冊の本も、ツイッターも、具体的なエピソードを紹介し、そこから広く応用が利きそうなテクニックや教訓を引き出す、というもの。この文章のスタイルは恐らく、モンテーニュ「随想録」と、古代中国の「諫言」から学んだのだと思う。

「随想録」にあった印象深いエピソード。西洋人が異国の王様と会ったとき、王様が手鼻をかんだ。つまり、手のひらに鼻水を出した。それを西洋人が「なんて下品な

もっとみる
「科学的」という言葉の使われ方に違和感があります。

「科学的」という言葉の使われ方に違和感があります。

「科学的」という言葉について言いたいことが実はあります。

「科学的な根拠が大事」ということがたびたび言われます。特に、このコロナに対する判断についても、「科学的であるべき」ということは沢山言われています。

ここで科学的とはどんな意味なのでしょうか。
多くの人にとって、科学的とは、

 データで検証されたことを判断の基準にする

という意味ではないかと思います。

実は、これに私は強い違和感を覚

もっとみる
「美しい」は正しさか?

「美しい」は正しさか?

物理学者が、理論物理学について書いた本を読んだ。

理論物理学について、どのような印象を持つだろうか。高校生ぐらいで学ぶ物理は数式だらけだが、理論物理の世界というのはそれに輪をかけて数式だらけで、この宇宙全体、あるいは、物質の最小単位の超ミクロの世界といった日常からは大きくかけ離れた世界を数式を使って解き明かす学問だ。

もちろん、僕はそういった数式だらけの物理の世界などわかるはずもないので、数式

もっとみる
イメージスケールを活用した感性マッピング

イメージスケールを活用した感性マッピング

イメージスケールは日本カラーデザイン研究所が開発した感性マッピングツールです。

色に対して感じる印象や連想するイメージは人によって異なりますが、統計的な共通項目も多く認められます。そのらイメージの共通感覚を心理学的な研究蓄積で明らかにしたものが、イメージスケールです。

基本のイメージスケールは、イメージの判断基準であるWARM-COOL、SOFT-HARDの座標軸上に単色、形容詞、形容動詞を表

もっとみる