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ストレスから身を守るには「逃げる」べし!

アレルギーとたたかう理学療法士
及川文宏 より


今回は、精神的ストレスと自律神経の反応についてお伝えしたいと思います。


運動すると交感神経が興奮する(亢進する)ということは、みなさん知っていますよね。


精神的ストレスを受けた時にも交感神経が興奮するということも知っている人が多いのではないかと思います。


「運動」「精神的ストレス」どちらも交感神経が興奮する反応なのに

「運動」は身体に良いこと

「精神的ストレス」は身体に悪いこと

なんで、こうなっちゃうか分かりますか?


初めに少し細かいことを説明します。

これは、研究で違いがはっきりと分かっています。

スクリーンショット 2021-11-23 午後1.04.42

実験環境:ラットの実験での心理的ストレスとは、①ゲージに入った状態(逃げられない状態)で騒音に晒されたり、②攻撃された経験のある他のラットと同じゲージに入れられる(実際に攻撃されないように金網で仕切られてはいるが隣にいる状態)などのストレス環境です。


上記の表の通り

「運動」したら「交感神経が興奮」して全ての項目で上昇⬆️ しますね。


心理ストレスでは、そう単純ではないんです。

体温や腎交感神経活動は上昇⬆️しますが、動脈圧や腰部交感神経活動は変化なかったり、心拍数は減少する反応がみられます。


このように心理ストレス下においては、部位別の反応が見られるんです。
これも一時的には必要な働き(逃げるための準備と考えられているようです)なんでしょうけど、長い時間このような状態が続くことは、身体にとって良い状態とは言えないですよね。


ヒトやラットに限らず、動物全体に言えることですが

危険な状態が自分に迫ってきた時の反応は


「戦う」か「逃げる」か反応

  fight-or-flight response

ですよね。

もう一度、言います!

「戦う」か

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「逃げる」か

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心理ストレス環境下で多くの場合は

逃げないでじっとその場で耐える状態

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上の様にその場で動かずじっと耐えている状態

この状態が良くないんです!


自律神経にバラバラの働きをさせてしまい、自律神経に負担をかけてしまう要因になりやすいですよね。


心理的ストレスにさらされた時に一目散に走って逃げたら、運動時の交感神経の状態と同じ(近い状態?)になりますよね。

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精神的なことでもよく言われますが

心理ストレスを持続的に受ける状態になったなら

逃げるか勝ち!


なんです。



自律神経の観点から言えば、

「ダッシュで逃げるが勝ち!」


なんですww。


心理的ストレスを感じたら、走って逃げましょうww!


仕事や学校で生活していて、走って逃げられないことも多いかもしれませんが、持続的な心理ストレスを感じたら、その日のうちに心拍数、体温、血圧全てを上昇させるような運動をするべきです!

「クソォぉぉお!」って大きな声を出しながら、ダッシュです!

これをしておくだけでも、自律神経の乱れの予防にもなりますし、もう乱れている人にとっては回復を早めます!


なんだか、根性論みたいな話になっている感じですがww、自律神経の生理学的な視点から分かっている真面目な話なんですよ。


ストレスから自律神経を守るにはダッシュで「逃げる」が勝ち!


っていう意味を分かってもらえたら嬉しいです🍀


最後までお読みいただきありがとうございます。


アレルギーとたたかう理学療法士
及川文宏
より
日本アレルギーリハビリテーション協会
アレルコア
福のしま研究会
 YouTube(アレリハちゃんねる)noteでは、アレルギー疾患や自律神経に対する理学療法についてお伝えしています。
アレルギーや自律神経に対するリハビリテーションの講習会情報につきましては、以下のHPをご覧ください。

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〜参加者の素朴な疑問を解決する座談会〜
日時 2月6日(火) 20:00~21:00
会場 zoom
講師 管理栄養士 和田 宵湖
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内容 「栄養とリハビリのつながり」について、栄養士とリハビリ職種の間の疑問点や誤解を解消するための座談会となります。患者さんの回復過程を理解する上で知っておくべきポイントをお伝えします。
・参加者からのご質問に管理栄養士の和田先生がお答えする
・「栄養とリハビリテーション」における参加者の悩みの共有と対策の相談
・参加者同士の情報共有

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『睡眠障害の予防と改善に向けた理学療法』

日時 2月28日(水) 20:00〜21:30
場所 zoom(後日アーカイブ配信あり)
講師 理学療法士 及川文宏
 一般社団法人日本アレルギーリハビリテーション協会  
内容 
・睡眠障害、睡眠負債とは
・睡眠不足になるとどうなる?
・肥満と睡眠不足
・コルチゾールとメラトニンの役割
・熟睡のための5つのコツ
・睡眠障害者の身体的特徴
・睡眠障害者の評価ポイント
・熟睡できる身体、姿勢分析

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『自律神経障害の病態メカニズムとリハビリテーション 』

日 時:3月13日 (水) 20:00~21:30
場 所:ZOOM(後日アーカイブ視聴あり)
講 師:京都橘大学 健康科学部 理学療法学科
    助教 重藤 隼人 先生

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『自律神経の評価と介入(基礎編)』

日時 3月23日(土) 10:30〜16:30
場所 東京都内(申込者に詳細をお伝えします)
講師 理学療法士 及川文宏
 一般社団法人日本アレルギーリハビリテーション協会  

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