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1人百人一首

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#詩のようなもの

1人百人一首〜蛇含草と年の瀬〜

「服くらい着ろよ」「一服しているの」二人の終わりを纏った1K

年の瀬に買わない番号言ってみる白い煙とあなたの香り

わたくしは誰かのために生きている見つけれてないけどそのうちいつか

優しさを誰かにあげたりもらったり私は生きたこの1年を

来る年はどんな1年こうしたいああしたいとか若さの息吹

依存性チェックをしながら飲むチューハイ「大将おかわり」もう一杯

後朝の別れも惜しまぬ誰そかれ

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都々逸その5

奇しくももらったワンカートンあなたの口づけ思い出す

ぽつんとひとり師走の粉雪それでも私はここにいる

家族に会える故郷に帰るそんな私を好きでいる

大きな瞳冷たい心煙草呑みの弱音と笑い

やめてください仕事中ですこぼれる笑みに俯くことも

近づきたいのそれでも怖いこのままこのまま平行線なら

好きになることこんなに怖い大人になった奥手になったにっちもさっちも動けない

一人百人一首~The Stranger~

一人百人一首~The Stranger~

見たのでしょう己の中の綺麗事だけで済まない想いの炎

今日もまた冷たい空気に抱かれゆく私の身体透けている夜

すれ違う回送電車流れゆく回想思い出せない階層

ベランダで吐き出す煙が夕焼けを吸い込んでいく紅くしてゆく