2020年12月の記事一覧
1人百人一首~いもせ~
ふと伏せた瞳の奥の闇の中狭くて苦しい私の居場所
ぬばたまの紫の紐しめやかに左手で巻く君が弓引く
いつの日か君が振られるその日まで宙ぶらりんの私の愛よ
サヨナラの口づけ交わす夏の恋
君を連れ去る秋風涼し
さざなみの寄る君指を絡めては愛してくれた日々の残り香
雲間から漏れだす梯子くらいには好きで好きであなたが好きで
傷つけて傷つけられておわりなくわたしもあなたも欠陥品
この星は美しと思う
1人百人一首~願わくば~
甘い飴溶けてなくなる放課後の高鳴る鼓動春風二番
なによりも自分自身がでたらめと囁くみたいな春の夕暮れ
会いたいと思うことの虚しさは季節外れのひまわりみたいに