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北アルプス国際芸術祭2017 ~信濃大町 食とアートの回廊~
長野県大町市を舞台とした芸術祭の初回。総合ディレクターに北川フラムを迎え、国内外のアーティスト36組による作品を、市街地をはじめ大町ダム、青木湖、温泉街などに展示した。同じディレクターであるため必然的に「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」や「瀬戸内国際芸術祭」と比較しながら鑑賞することを余儀なくされるが、何よりも特徴的なのは、その開催規模である。先行する2つの国際展とは対照的に、本展の会
もっとみるヨコハマトリエンナーレ2014「華氏451の芸術:世界の中心には忘却の海がある」
昨今の地域型国際展や芸術祭に出品される作品の多くが、その土地の「記憶」を主題としがちなのに対し、本展のアーティスティック・デイレクターである森村泰昌は「忘却」をテーマとして掲げた。その超然とした態度には、そうした国際展や芸術祭がアートツーリズムに全面的に依拠していることへの批評性も、おそらく多分に含まれているのだろう。会場に漂っている静謐な雰囲気は、賑やかしを演出するアートを断固として拒否する明快
もっとみる中房総国際芸術祭 いちはらアート×ミックス
房総半島の中央にある市原市を舞台にした芸術祭。小湊鉄道の沿線に60組あまりのアーティストによる作品が展示された。「大地の芸術祭」や「瀬戸内国際芸術祭」と同じく、過疎高齢化という問題を基礎にした地域型の芸術祭である。先行する2つの芸術祭になくて、この芸術祭にあるのは、鉄道を主軸にした会場構成。運行数が少ないせいか、実質的にはバスでの移動がメインだったにせよ、山間を走る鉄道に乗って作品を訪ね歩くという
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