尾道帆布|広島県②
こんにちは、FUKUNARYの田村です。いつもご覧下さりありがとうございます。
地元糸へん企業さんとの出逢いを経て広がる広島素材でのものづくり。前回の記事から引き続き「尾道帆布」のお話。金襴緞子KUROGINと並べて出力してく、帆布アイテムたちはどんな展開で進んでいくのか。今日はそんなお話しをまとめてみようと思います。
餅は餅屋。
尾道帆布は向島で丁寧に織られた風合い豊かな生成り生地。帆布はもともと綿花の繊維を素材としています。生成り生地をよく目を凝らして観察して見ると生地に黒い斑点模様が確認できます。
その正体は原料となった植物の破片。当初はその味わい深い生成り生地をそのまま形に試作を繰り返しておりました。
実際にサンプルをみんなで使ってみたり販売や営業をおこなってみたり。いろんな意見を頂きながら進めている際、お客さまからのご要望に「カラーバリエーション」をお求めになる声が。
布を染める、という行為。当社は縫製工場で染めは得意としていませんがカラー展開は、やってみたい要素のひとつでしたので。と、当社はこの時2Fにある食堂跡地にある大きめなコンロに火を入れます。熱く沸かした大きな鍋に染め剤を入れ手染めを始めました。
こうやってみることで生成り色以外でもセレクトが可能に。温かみある雰囲気をとても気に入ってくださり多くのお客さんに喜ばれました。とここで次なる課題。長く使用すると出てくる退色が新たに問題になってきました。
手染めの風合いも良きなのですが、それよりもお客さんに長く楽しんでもらいたい。そういう価値観を大切にしたくて手染めから染工場にお願いすることにしました。
技術と品質
指名させて頂いたのは東京は台東区にある老舗染工場の内田染工場。創業112年目の同社は多くの国内アパレルブランドの個性をかたちに染めを追求している会社です。
技術もさることながら感銘を受けたのはそのデータ量。湿度や素材の質量などによって出来上がりの色味が大きく左右されることを避けるため到底真似のできる量ではない膨大な記録としてその数値を残しております。
甲斐あっていつ頼んでも同じ色に仕上がる。クライアントにとっての当たり前を必達をもって答えるその執念に当社も大きな感銘を受けました。言葉にするのはとても簡単ですが何かを成すために努力し続けることを「技術と品質」と呼ぶのだとご教示いただきました。
WHITE TAG → 47Prefecturesシリーズ
「真っ白な生成を生み出す」の由来からFUKUNARY WHITE TAGという名前を付けてシリーズがスタート。そしてこちらも現在は「47 Prefectures シリーズ」に統合。広島素材として2番目のシリーズ「尾道帆布|広島県」とカテゴライズして展開しております。
当社では丈夫さがありながらも、ごわつきのない優しい肌触りを感じてもらいたく「11号帆布」を使用して製品づくりを行なっています。
カラーバリエーションが楽しくお客さんのテーマにしている色で取り入れやすい人気のシリーズになっております。
手づくり感が伝わる温かさを持ち合わせながらしっかりと染められた生地と丁寧にコバ処理された本革の共演がカジュアルな装いにピッタリ。カバンから取り出したときにひと味違ったこだわりを演出してくれます。
こうして広島素材×ひろしま縫製
金襴緞子と尾道帆布。この2種の素材でのモノづくりを進めるうちに、地元ひろしまから発信するため素材の選択が広島のものでありたいと考えるようになりました。
そのコンセプトに出会ったからこそ次の素材に出会うきっかけとなりました。全ては繋がり今に至るのだなと振り返ることで感じさせて頂いています。
そんな想いを基に新しい素材にも注目しながら古き良きものにも親しみもってもらえるよう生活につかってもらえたらなら。こだわって選んだ素材の特性を活かしたプロダクトとして生産した製品を発信しています。
いよいよ次に出てくるのが当ブランドでも代名詞となる素材!こちらについても紐解いていこうと思いますのでまた是非ご覧くださいませ。
というわけで
よりブランドへ親しみを持って頂けますように。
引き続き更新をお楽しみに!
広島出身、クリエイティブな活動が好き。FUKUNARYの創生から係わっています。作ることが好きで自宅アトリエにて彫金創作も行っています。その他、縫製、音楽、お絵かき、他には言葉を紡いだり。たくさんの学びを経て、やりたいことを素直に。全ての手仕事に尊敬をこめて。
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FUKUNARY feat. MIKASA
12.尾道帆布|広島県②
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