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図書館

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図書館全般についての記事をまとめています。
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#仕事について話そう

図書館のお仕事紹介(18)予算折衝

図書館のお仕事紹介(18)予算折衝

世の中のたいていのものと同じく、図書館も運営するにはお金が必要です。

ただ違うのは図書館には無料の原則というものがあり、どんなにがんばって入館者数や貸出冊数やレファレンス件数を増やしても、それで儲かるわけではありません。
(※館種によっては利用料を徴収するところもあります)

そこで、財源としての所属組織から予算を獲得する、というのが重要な仕事になります。

もちろん私のような下っ端が予算折衝に

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人生の先輩に仕事を教える

人生の先輩に仕事を教える

私もこの年齢になって、そろそろ後進の育成みたいなことに貢献したいと思っていたのですが。

ふと気が付くと、自分の職業人生で、自分より若い人に教える回数より年配者に教える回数のほうが圧倒的に多いのですね。

「大学卒業したて!司書資格取りたて!」というキラキラした瞳の志ある若者に、司書の仕事を伝えていければ…と夢見ていたのですが、現実はだいぶ違いました。
そもそも図書館で新卒採用などしていませんし、

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図書館のお仕事紹介(9)受贈

図書館のお仕事紹介(9)受贈

受贈とは、寄贈された資料の受入にかかわる業務です。
くれる側の立場からは「寄贈」ですが、図書館側からは「受贈」になります。
「くれるものをもらうだけだろ」と思われるかもしれませんが、寄贈によって発生する事務はけっこうな作業量になるので、私の勤め先でもちゃんと受贈の担当者がいます。

作業を一覧にすると、このようになります。

・寄贈者の意志確認(とくに受入先や受け入れなかった場合の処分方法)
・寄

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生きづらさを抱えた人にとって、図書館への就職は救いになるのか?

生きづらさを抱えた人にとって、図書館への就職は救いになるのか?

ネットを見ていると、メンタル系の疾患や対人関係の問題など、なんらかの生きづらさを抱えている人が「図書館司書になりたい」とつぶやいている記事に遭遇することがあります。

あるいは「発達障害の人に向いている職業リスト」になぜか「図書館員」が挙げられていたのも見たことがあります。

また私の勤務先では、メンタルを病んで休職していた人が、復帰直後に図書館へ異動になる例もありました。
人事としては「まあ図書

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