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フォトギャラリーFUKASAWA屋

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#エッセイ

見知らぬ通りで

京都水族館を出て、はじめての通りを行くと、立派な倉庫が並んでいた。それはなんだかかっこいい。小樽あたりのイメージかな。 その前の道に書かれているのは「止まり」だ。「止まれ」ではない。間違えたのか? いや、京都弁では「止まり」も命令語だから、そういうつもりで書いたのだろうな。やわらかく禁止する、みたいな。らしいな。 実は昼食難民だった。予定していたお店が非常事態宣言を受けて休業していたので、初めて来た町、不案内な通りで、食べる場所を探していた。 あ、お店が!と思うと

この先も住み慣れた家で暮らすために

私の住む街は坂道だらけだ。家に帰るには急な坂を上る必要がある。家に着く頃には息も絶え絶えに呼吸は乱れふくらはぎの筋肉はいつも悲鳴をあげている。 昨年引っ越して来たばかりだというのに、夫はもう既に「引っ越したい」と坂を上る度に言う。 正直なところ、この街を気に入って住んでいるわけではなくて、家を購入する時に妥協案として選んだ場所だった。 そんな坂を仕事に行く平日は毎日下ったり上ったりして、それはもはや修行の日々である。 ある日私は仕事帰りにその坂を上っていた。車が1台通れ

LOVE理論

私が社会人一年目の頃でした。 新卒で入社した会社の先輩からオススメされた本です。 そして、この本が今の私を形作っているといっても過言ではないです。 「僕も君の年齢くらいの時にこの本と出会いたかったよ。」 「これは男も女も、若い子もお年寄りも、みんなが読むべきだよ。」 「世界が変わるよ。」 こんなに本をオススメされたことがなかったので、少し怪しいと思いながらも、特に最後のところは新手の宗教か何か?と思いつつも、物は試しに買って読んでみることにしました。 結果から書きます。

【じーじのボヤキ】 後編:フライトキャンセル米国編 ~それはあかんやろ~

(孫)じーじ、ホテルあってよかったね。 (じーじ)それがさ。。。 何の話をしているかというと 2000年の夏、サンフランシスコからハワイホノルルへのフライトがキャンセルになってサンフランシスコで一泊しなければならなくなった話です。 是非、前編を読んみてください。話がつながります。 (じーじ)お客さん二人用に唯一確保したツイン1室。ホテルに着いてカウンターに4名(じーじと駐在員、お客さん二人)で押し寄せると、フロントの人が我々を見て「How many rooms do

エッセイ#1

朝、早く起床すること。 はじめまして、安藤です。と言ってもこの記事を見てくれる人も少ないと思うので、適当にツラツラとエッセイ擬きを綴ることにします。 本題に入る前に、世間では「早起きは三文の徳」やら「早寝早起き、病知らず」などという言葉が蔓延って不愉快になりますが、好んで早起きをして生活をしようと励んでいるのはお年寄だけのようですね。今朝は近くの公園で小説を読んでいたんですが、通り過ぎるのは全身をジャージで固め進んで運動に励もうとしているやる気のある高齢者だけです。1組学生

シャインマスカット

 今はシャインマスカットだけしか食べたくない。 シャインマスカットを買うのには勇気がいる。 1人でシャインマスカットを買っても良いのかな。絶対だめだよ!と声がする。 シャインマスカットが家まで歩いてきてくれないかな。  そういえば先月の給料日に食べたシャインマスカットのパフェ美味しかったな。駅前のコージーコーナー。向かいのボックスに座ってたおじいちゃんはコーヒーとモンブランを注文していた。  今日は部屋の物を整頓。いらないものをどこかに譲る準備をしている。物を増やさずに生活す

視力検査

「これわかりますか?」 「えぇぇっと、上?ですかね?」 「あ、これひらがなです。」

#18 ドアを開けた先に待っていたもの

前回からだいぶ間があいてしまって、気づいたらもう9月になっていた。夏はどこに行ってしまったんだろう。バンクーバーはもうかなり涼しい。 改めて振り返って、祖父の遺した言葉の重さに、実は少し押しつぶされそうになっていた。 私は拾った命を恥じないように使ってるのだろうか。 いや、無秩序に日々暮らしているだけで、何の役にも立っていない。 こんなんでいいのか?と思うけれど、でも命拾いしたからと言って、いきなり聖人君子などになれるわけもないし、世界を救えるわけでもないのだ。 何

個人情報保護がなかったゆえの恩恵

みなさんこんばんは。いかがお過ごしでしょうか。 先週の金曜日が代休を取ったので、3連休だったのですが、明けの今日はかなりのハードワークでした。 車で出勤する途中にラジオを聴いていたら、個人情報保護法についての話をされていました。 2003年に制定されて、いろいろと改正されたりして、今に至っているようです。 さて、ネットなどなかった子どもの頃、「プロ野球選手名鑑」という本がありました。選手の情報が満載なのですが、なんと住所や愛車まで掲載されていました。 なかでも印象的

この曲の気持ちを知らなくても良い気がする―『喝采』

生死の表現がある記事です。 『喝采』という楽曲をご存知でしょうか? 昭和を代表する歌手・ちあきなおみさんによって歌われた、有名な悲しい失恋の曲です。 平成生まれの私ですが、この『喝采』にちょっとした思い出があります。 *** 六年ほど前、ある「ドヤ街」と呼ばれる場所へ、ボランティアとして働いている時期がありました。 そこには、家がなく道端で衣食住を行う人、病気を患っても必要な治療を受けられない人、そのまま亡くなっていく人が無数にいました。 ケアを学んでいた私でし

人生における「選択」の放棄

 普通の人間は、朝起きてから夜寝るまで…様々な「選択」をしなくてはならない。 「朝食は何を食べるか?」 「どの服で外出するか?」 「お昼ごはんは何を食べるか?」  ……etc  それらのうち、いくつかの「選択」を放棄した人たちがいる。  例えば、故【スティーブ・ジョブズ】は洋服の選択を放棄した。  「黒のタートルネック・ジーンズ・スニーカー」で、同じものを何着も持っていてそれを着回していたと言われている。  故【金子哲雄】さんも同じスーツを何着も持っているのをテレビで

笑うしかない

 久々の晴天から一転、昼過ぎから豪雨が降った。  ちょうど出かけていたタイミングで、ものの10秒雨除けのない場所に行っただけでびしょ濡れになった。髪の毛から滴った雨粒が頬を伝う。  思わず、声を上げて笑ってしまった。  自分の予想を上回る衝撃的な出来事に出会うと、笑ってしまう。「濡れちゃったじゃん」と苛立つようなレベルではない。かといって、言葉を失うほど酷い出来事でもない。だから、笑うしかない。  吹っ切れた時、人間は笑うのだ。きっと、そういう風になっている。  ふ

「声を上げること」を恥ずかしいと思うのはなぜなのか

心を直接切られるような事件ばかり目に入ってくる。

頑張る先にあるもの

こんにちは。 コロナ、まだまだ収まる気配がありませんね。 世界中でも、日本でも、変化しながら拡大し、感染症の対策に関しては、過去の経験をうまく行かせてないような気がします。 こういうときにに、つまり大変な時期やピンチな時は、一人一人もちろん大事ですが、大きな枠で動ける組織の方向性が重要となります。 要するに、国家としての動き、トップの首相含め、諸々の関係者とのコミュニケーションや連携が鍵になりますが、どうやらこの国は機能していないのでしょう。 未だ、対策が変わらず、