藤井朗 滞納整理とマネジメント

①滞納整理の未経験者等に対して自分の失敗を経験に分かりやすく説明します。また管理監督者…

藤井朗 滞納整理とマネジメント

①滞納整理の未経験者等に対して自分の失敗を経験に分かりやすく説明します。また管理監督者の方にはどのように組織運営をして目標を達成したら良いのか発信します。②元東京都職員で主税局特別滞納整理担当部長で定年退職。再任用で江戸川・荒川都税事務所長を経て令和3年(2021年)3月末退職。

記事一覧

令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(7月22日現在)

 今回は滞納繰越分を中心とした滞納事案のヒアリングについてお話ししましょう。とくに猛暑日が続くような状況の中では、執務室の中で個別事案の方針を定めることが重要だ…

令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(7月16日現在)

 暑い時期をどのように乗りきるか考えるのも大切なことです。また捜索現場でのとくに注意すべきことをお話ししましょう。    各自治体廻りで遭遇したこと  私が個人…

令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(7月8日現在)

 業務運営について、生産性を高めるだけでなく人財育成の観点で何が必要か振り返りをしてみてはどうですか。   生産性を上げるにはどうすれば良いのか振り返る  以前…

令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(7月1日現在)

 今回は危機管理についてお話ししましょう。組織運営をする上では管理監督者・管理職は当然日常業務の中で意識しなければならないことですが、一般職員にとっても最悪の場…

令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(6月24日現在)

 滞納繰越分の中でとくに注意が必要な滞納事案を今回は取り上げてみましょう。  注意が必要な滞納事案と言われて、あなたは何をイメージしますか。昨年度(令和5年度)…

令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(6月17日現在)

 令和5年度出納閉鎖(令和6年度5月末)が終了し決算数値が確定するころだと思います。そして令和6年度がスタートしたということで少し視点を変えて組織に「揺らぎ」を…

令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(6月10日現在)

 滞納繰越分の事案について、優先順位付けの高いものから取組みを開始しましょう。  前回のブログで滞納繰越分の滞納事案を取組むための準備として4種類の「見える化」…

令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(6月3日現在)

 滞納繰越分のチェックと令和6年度としての取組み準備をしましょう。  令和6年度の歳入確保に向けて  令和5年度の収入等は5月末で終了しました。令和5年度の歳入…

令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(5月27日現在)

 今週は令和5年度の振り返りを全員で行いましょう。忌憚のない意見をいうことで組織を挙げて令和6年度のスタートを切りましょう。  組織目標の達成についての分析 …

令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(5月20日現在)

実質出納閉鎖までの残された1週間とその後の滞納繰越分のチェックの準備をしましょう    令和5年度の出納閉鎖までの事実上1週間をどのように活用するか  電算処理…

令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(5月13日現在)

 出納閉鎖後の組織方針案を策定する期間にしてください  上位者は一歩先を見る  令和5年度の出納閉鎖も残すところ3週間となりました。実質は電算処理の関係がありま…

令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(5月7日現在)

 いよいよ出納閉鎖の月になりました。そしてこれまで積み重ねてきた日々の業務の最終結果が出納閉鎖後の決算額となります。予算額を確保するためにも限られた日数で何がで…

令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(4月30日現在)

 前回のゴールデンウィーク前の臨戸強化週間はいかがでしたか。  さて新しいメンバーでの4月を振り返り、出納閉鎖までのやるべきことを再確認しましょう。 連休前の臨…

令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(4月22日現在)

前回のブログで、令和5年度現年課税分未収入滞納事案の処理について説明しました。とくに未接触の滞納事案について、臨戸の提案をいたしました。 今週は臨戸強化週間とい…

令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(4月15日現在)

 令和6年度の新体制になって、2週間が経過しました。組織としても落ち着いてきたのではありませんか。前回は、人間関係の構築についてお話ししました。 今回は、5月末…

令和6年度の滞納整理事務の充実を目指して(4月8日現在)

 前回4月1日現在のブログで、新年度の異動を踏まえて人間関係の構築の話しをしました。とくに転入者の人は初めての業務で早く仕事を覚えようと業務優先の気持ちも分かり…

令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(7月22日現在)

令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(7月22日現在)

 今回は滞納繰越分を中心とした滞納事案のヒアリングについてお話ししましょう。とくに猛暑日が続くような状況の中では、執務室の中で個別事案の方針を定めることが重要だと考えます。

 滞納事案のヒアリングを実施する

 全国的に梅雨明け宣言が出され、連日猛暑日が続くような天候では未接触の滞納事案を確認することは大切なことですが、まずは執務室でできることを優先しましょう。その最たるものが、滞納繰越分の滞納

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令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(7月16日現在)

令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(7月16日現在)

 暑い時期をどのように乗りきるか考えるのも大切なことです。また捜索現場でのとくに注意すべきことをお話ししましょう。

 

 各自治体廻りで遭遇したこと
 私が個人住民税対策の責任者をしていたとき、都内の各区市町村に出かけて意見交換をしていました。その年は連日猛暑日が続く暑い夏でした。多摩地区のある市役所を訪問した際の話しです。訪問した私に、その自治体の納税課長は「この暑い中、よく来ていただきまし

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令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(7月8日現在)

令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(7月8日現在)

 業務運営について、生産性を高めるだけでなく人財育成の観点で何が必要か振り返りをしてみてはどうですか。 

 生産性を上げるにはどうすれば良いのか振り返る

 以前私がいた職場は、平成7年(1995年)度から自己完結型から機能分担制に移行しました。お陰でバブル崩壊後の大量の滞納事案を処理するシステムを構築して不良債権処理の圧縮を図りました。

 

 機能分担制の効果

 確かに大量の滞納事案処理

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令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(7月1日現在)

令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(7月1日現在)

 今回は危機管理についてお話ししましょう。組織運営をする上では管理監督者・管理職は当然日常業務の中で意識しなければならないことですが、一般職員にとっても最悪の場合を想定して行動する訓練(トレーニング)が重要です。 

 窓口でのトラブル対応

 現年度課税分の納税通知が発付されたこともあり、窓口に来所される住民の方も多いと思います。そういうときに、トラブルになることも多いのではないですか。待ち時間

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令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(6月24日現在)

令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(6月24日現在)

 滞納繰越分の中でとくに注意が必要な滞納事案を今回は取り上げてみましょう。

 注意が必要な滞納事案と言われて、あなたは何をイメージしますか。昨年度(令和5年度)一度も納付のない滞納事案、何回も約束不履行を繰り返している滞納事案、催告等するとすぐに担当者だけでなく自治体や組織のトップにクレームをつける滞納事案などを想定しています。 これを組織全員でそれぞれ担当している受命事案の中から選択し、一人5

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令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(6月17日現在)

令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(6月17日現在)

 令和5年度出納閉鎖(令和6年度5月末)が終了し決算数値が確定するころだと思います。そして令和6年度がスタートしたということで少し視点を変えて組織に「揺らぎ」を与えることを提案したいと思います。 

 組織に「揺らぎ」を与えるとは

 先日『迷いの先に 仕事と人生の羅針盤』(中鉢良治著、日経BP社、2017年10月、P74)という本を読んだ中に書いてありました。現状を維持することに汲々として、今い

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令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(6月10日現在)

令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(6月10日現在)

 滞納繰越分の事案について、優先順位付けの高いものから取組みを開始しましょう。

 前回のブログで滞納繰越分の滞納事案を取組むための準備として4種類の「見える化」リストを作成するようにお話ししました。今回はそのリスト化を使って具体的にどのように処理を進めるのかお話ししましょう。 

 ①高額事案の取組み

 各自治体に拠って高額事案の金額は違います。財政の豊かな自治体であれば、100万円以上かもし

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令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(6月3日現在)

令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(6月3日現在)

 滞納繰越分のチェックと令和6年度としての取組み準備をしましょう。

 令和6年度の歳入確保に向けて

 令和5年度の収入等は5月末で終了しました。令和5年度の歳入確保に向けて努力された自治体に心より労いの言葉を贈りたいと思います。さて、今週からは令和6年度の取組みを開始しましょう。管理監督者の皆さんは、令和6年度の方針を部下職員に示すことから開始してください。

 滞納繰越分を優先順位付けする

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令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(5月27日現在)

令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(5月27日現在)

 今週は令和5年度の振り返りを全員で行いましょう。忌憚のない意見をいうことで組織を挙げて令和6年度のスタートを切りましょう。

 組織目標の達成についての分析

 各自治体の令和5年度の組織目標は達成されましたか。まずは予算額の確保ですが確保されたでしょうか。これまでさまざまな自治体に出入りさせていただきました。中には予算額を前年度の決算額より低く設定し、年度の後半には達成してしまい、職員が手持

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令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(5月20日現在)

令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(5月20日現在)

実質出納閉鎖までの残された1週間とその後の滞納繰越分のチェックの準備をしましょう
 

 令和5年度の出納閉鎖までの事実上1週間をどのように活用するか

 電算処理の関係から令和5年度の現年課税分の収入日を仮に24日(金)が事実上の最終処理日とすると、この1週間で何をチェックするか確認しましょう。滞納者との約束で5月に納付すると言いながら納付の無い滞納事案が存在するかチェックすることです。

 全

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令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(5月13日現在)

令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(5月13日現在)

 出納閉鎖後の組織方針案を策定する期間にしてください

 上位者は一歩先を見る

 令和5年度の出納閉鎖も残すところ3週間となりました。実質は電算処理の関係がありますから5月24日(金)頃で終わることと思います。ということは2週間しかないということです。そこで今回は出納閉鎖が終了した後のことをお話しします。  

 のんびりする前に令和6年度の計画案を策定する

 20年以上も前のことですが出納閉

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令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(5月7日現在)

令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(5月7日現在)

 いよいよ出納閉鎖の月になりました。そしてこれまで積み重ねてきた日々の業務の最終結果が出納閉鎖後の決算額となります。予算額を確保するためにも限られた日数で何ができるか全員で確認しましょう。

 予算額との差額を目標とする

 一番わかりやすいのは、令和5年度の歳入予算額との現在の差額です。予算額との差額が判明したところで、出納閉鎖までに納付見込みのある滞納事案を概算で集計しましょう。そのとき組織と

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令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(4月30日現在)

 前回のゴールデンウィーク前の臨戸強化週間はいかがでしたか。

 さて新しいメンバーでの4月を振り返り、出納閉鎖までのやるべきことを再確認しましょう。

連休前の臨戸理由

 予定通り五月の連休前に滞納者にアタックすることができたでしょうか。かって職員時代に連休後に接触を取ったところ、滞納者が異口同音に「連休でお金を使ってしまった」と言ったことを踏まえて、連休前に接触する方法を検討することをアドバ

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令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(4月22日現在)

令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(4月22日現在)

前回のブログで、令和5年度現年課税分未収入滞納事案の処理について説明しました。とくに未接触の滞納事案について、臨戸の提案をいたしました。

今週は臨戸強化週間という設定で臨戸時に注意しなければならない内容を述べたいと思います。

臨戸前のチェック

 個人情報の関係で紛失すると自治体自体の信頼が喪失してしまいますので、滞納者の滞納金額内訳表のような個人情報そのものを何人分持ちだすのかチェックしまし

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令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(4月15日現在)

令和6年度滞納整理事務の充実を目指して(4月15日現在)

 令和6年度の新体制になって、2週間が経過しました。組織としても落ち着いてきたのではありませんか。前回は、人間関係の構築についてお話ししました。

今回は、5月末に向けての取組みを確認しましょう。それは、5月末に向けての出納閉鎖のことです。これは前年度(ここでは令和5年度)の現年課税分の未収入事案を処理するために設置されています。

 もう少し詳しく説明しますと、令和5年度の滞納繰越分は3月末で処

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令和6年度の滞納整理事務の充実を目指して(4月8日現在)

令和6年度の滞納整理事務の充実を目指して(4月8日現在)

 前回4月1日現在のブログで、新年度の異動を踏まえて人間関係の構築の話しをしました。とくに転入者の人は初めての業務で早く仕事を覚えようと業務優先の気持ちも分かりますが、まずは人との関係を円滑化させることです。人間関係が上手くいっていれば困ったときにも様々なアドバイス等をもらうことができるのです。

 人間関係を築くには自分が自然体で臨めるようなことで誘ってみてはどうですか。お酒が大好きな人はアフタ

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