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脳内を記述する技術(ハート・トゥ・ワード)

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タイトルはHUNTER×HUNTERの念能力名っぽくしました(笑)。 文章技術から悩み相談、僕の経験の紹介など「モヤモヤとした思考を言語化すること」をキーワードにいろいろと書いて…
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2018年7月の記事一覧

マイノリティは「あちら側」の人たち?

マイノリティは「あちら側」の人たち?

週末に我が家に恋人が遊びに来ていて、「わたしはポリアモリーです、って宣言したりするの、なんか違う気がするんだよね」という話をしたりした。

僕はかつて「僕はポリアモリー」っていうブログ記事を書いたけど、確かに今になってみると「これって宣言するようなものじゃないかもな」と思ったりもしている。

ポリアモリーは「性質」なのか「ライフスタイル」なのか、っていうのがたびたび話題になる。「性質」というと属人

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大好きなあの人を、なんて呼ぼうか。

「恋人」「付き合っている人」「相方」「パートナー」「愛する人」「好きな人」。

親密な関係を築いている相手を呼ぶ言葉はたくさんある。それぞれのニュアンスは少しずつ違っているけれど、はっきりとした定義があるわけではなくて、境界はあいまいだ。

「恋人」「付き合っている人」は、たがいにはっきりとした約束をした関係、という感じ。僕の場合は違うけれど、一般的には「ほかの人とは付き合わない約束を交わしている

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「5年後にはまだ想像できない何かを成し遂げていたい」と思いながら生きること。

「5年後にはまだ想像できない何かを成し遂げていたい」と思いながら生きること。

26歳で、新卒で入った会社を辞めたとき、「これからの人生は自分の選択によってどうにでも決まるんだな」と実感した。

1年後に自分が何をやっているかもわからないという、大きな不安とわずかな期待の中で、「未来が分からないのならいっそのこと、いつでも5年後が想像できない生き方をするのも悪くないかもしれない」なんて思ったりした。

そしてそのときに思ったのは、これからは5年の区切りごとに「僕はこれだけやっ

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音楽覚書 米津玄師『YANKEE』

あらためて米津玄師のアルバム「YANKEE」を聴いていると、その歌詞から、彼が実際に「生きづらい人」の身近にいることに気づかされる。それも、ときどき落ち込む、とかじゃなくて、ずっとしにたい気持ちを抱えながら生きているような人に、寄り添っているリアルさ。

「WOODEN DOLL」の歌詞は「楽しいことでさえ、あとで落差が怖くなって嫌なんだ」「見下されるのが怖くて仕方ないから何もかもを見下しているん

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人生、何が役に立つかわからないよね。

人生、何が役に立つかわからないよね。

僕、幼い頃から神話オタクだったんだよね。
小学校の頃に買ってもらった「星と星座の伝説」という本をきっかけにギリシャ神話にハマり、中学に上がったら北欧神話も読み始め、高校ではギリシャ・ローマ、北欧、ケルトの神話の比較レポートを書いたりして。
大学では本格的に比較宗教学を学んで、卒業論文は「世界には善と悪、2つの神様がいると主張するキリスト教の異端カタリ派」がテーマだった。

僕の神話好きは純粋な好奇

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「フラットな空間」だったネットを、とりもどそうよ。

「フラットな空間」だったネットを、とりもどそうよ。

かつて、ネットはフラットな空間だと、僕は感じていた。

僕がネットをはじめたのはだいたい、大学生のころ。
aikoの音楽が好きで、そのファンサイトに通ったのがはじまりだったと思う。掲示板に曲の感想を書いたりすると、40代の管理人のTaoさんを含む、たくさんの人が返事を書き込んでくれた。

そのころ僕は、すごく世間知らずの大学生で、アルバイトすらまともにしたことがなくて、まさに「親と先生以外の大人と

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