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人生、何が役に立つかわからないよね。

僕、幼い頃から神話オタクだったんだよね。
小学校の頃に買ってもらった「星と星座の伝説」という本をきっかけにギリシャ神話にハマり、中学に上がったら北欧神話も読み始め、高校ではギリシャ・ローマ、北欧、ケルトの神話の比較レポートを書いたりして。
大学では本格的に比較宗教学を学んで、卒業論文は「世界には善と悪、2つの神様がいると主張するキリスト教の異端カタリ派」がテーマだった。

僕の神話好きは純粋な好奇心で、僕自身はあまり信心を持たないのだけど、なるべく政治的な匂いの少ない、原始的で感覚的な信仰により強く関心を持っていた。
「太陽が東から昇り西に沈むのは、太陽神アポロンが天馬がひく二輪車でそのルートを毎日駆けているからだ」というような「万物の仕組みを説明したい欲求」に、共感を覚えていたのだろうな。

気がつくと今、「神話をわかりやすく解説するガイドプログラムづくり」に携わっていて、それには確実に、幼い頃から夢中で神話を読んだ、あの好奇心が役立っていると思うと、なんだかとても不思議だな。

思えば僕の人生、「今後の役には立たないだろう」と思いつつも、趣味として夢中でやったあれこれが、まったくの予想外に仕事に役立っていることばかりだ。
演劇で「自分と全然違う人の気持ちを想像する」ことは、相手の立場に立って提案をする営業にとても役立ったし、営業時代に趣味としてはじめた小説書きの技術は、いつの間にか本業になってしまった。
幼い頃に虫や、宇宙の図鑑が好きだったことが、まさか自分が作る側になって役立つなんてこと、想像できたはずもない。

「好き」をあきらめないこと、蔑ろにしないことが、僕の取り柄なのかもしれないな、と、今あらためて思う。

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