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何度も読み返したい素敵な文章の数々 vol.3

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#写真

写真と時間とは

写真と時間とは

昨日は春らしい天気で、ちょっと期待した気分だったのに今日になったらまた冬っぽい冷え込みで、起きてから1時間も布団から出られなかった。
春は、誰でもそうかもしれないけど、無性に写真が撮りたくなる。何か新しいことが始まる予感がして、外出している人たちが皆どこか浮き足立って見えるから見ていて面白いし、こちらもつられて気分がノってくる。

桜が咲いた、散ったで一気一憂するのも気持ちがいい。
起源を調べてみ

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写真をするということ 1

写真がこれほど撮られている時代はかつてなかった。

スマートフォンにこれほど高性能なカメラがデフォルトでついているから、もはや誰でもカメラを持っているしいつでも写真を撮っている。
一眼レフも少し余裕があれば誰でも手に入れられるような嗜好品になった。

インスタグラムなど、SNSに日々世界中の写真がインターネット上に集積されてどこからでもアクセスできる。
膨大すぎるイメージの氾濫具合を見れば、もうす

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無数の当事者

無数の当事者

一昨日まで3日間栃木にいましたが、時間と主に気力がなく更新できませんでした。

3年間毎日更新する。といいながら新年始まって一ヶ月目でこの調子だから先が危ぶまれますが、こういう時はもう極力気にしないことにしている。

もちろん自分に「毎日続けるということ」をやるべきこととして設定して、毎日のモチベーションや心の支えになるようなことを一つでも持っておこうという防衛線を張っている部分はあるのだけど、

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過去を引きづって

過去を引きづって

「過去は変えられない」

よく耳にします。
過去起こった事実は、単なる情報として(出来事として)それは確かに変えられないし、その瞬間に戻ることはできないでしょう。

しかし、自分自身が経験した「過去」っていう時間や事実は、
現在の自分が認識して解釈した「過去」っていう思考の片隅みたいな空間だと思っている。

「現在」っていうのは過去の積み重ねでしかない。
当たり前すぎる動かせない事実。

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素直なひと

素直なひと

一般的に、「素直じゃない」という言葉を聞くと
ひれくれている、ねじ曲がっている
というネガティブなイメージを思い浮かべる。

そもそも「素直」というのはどういうふるまいなのだろうか。
広辞苑で一番最初に出てくる意味合いとしては
「ありのままで、飾り絵のない様。素朴」
とある。

ひねくれている、ねじ曲がっているというと、
「その場の空気を読まずにズレた発言をする」
「常識とされていることをいちいち

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10年前に離れた、生まれ故郷を訪ねた

10年前に離れた、生まれ故郷を訪ねた

旅好きデザイナーKayoko(@nayo74)です。
帰省するってなんだろう?
そう思い始めたのは、東京にでてきてから。

帰省って奈良で生まれ育った私だけれど、高校は大阪、大学は京都。
社会人になるタイミングと同時に、家族と一緒に奈良を離れた。
そこからは、大阪に住み、1年カナダ留学、東京2年目に突入。

大阪に居てた時は、近すぎていつも帰省という概念がなかった。
カナダに居てた時も、逆に遠すぎ

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世界の秘密

世界の秘密

子どもたちとそれぞれのカメラ片手にお散歩。
壁のヒビや生えてる蔦がキレイだとパシャパシャ3人で撮影しまくる。ほんとう不思議でカメラを持っていると普段見落とした小さな世界に驚かされる。

世界はキレイに規則正しく成形されていることはなく、微細なズレやヒビ、歪みをはらみ、その重みを別の何かが支えていたり、傷を縫合するように有機物が繫ぎ止める。

ハゲかけたペンキの向こう側にかつての風景が塗り隠されてい

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