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素直なひと

一般的に、「素直じゃない」という言葉を聞くと
ひれくれている、ねじ曲がっている
というネガティブなイメージを思い浮かべる。

そもそも「素直」というのはどういうふるまいなのだろうか。
広辞苑で一番最初に出てくる意味合いとしては
「ありのままで、飾り絵のない様。素朴」
とある。

ひねくれている、ねじ曲がっているというと、
「その場の空気を読まずにズレた発言をする」
「常識とされていることをいちいち疑う」
「天邪鬼でころころ心を変える」
など一般的にはあまり歓迎されていないと思う。


しかし、それは自分の中に起こった疑問や納得のいかなさに「素直」だからこそ起こることではないだろうか。

一般的に素直に生きられる人は、自分の中にポツンと湧き上がった疑問や感情の動きを感じても、それを抑える術を知っている。
その場で発すべきではないと判断した主張や、このまま追求すべきではないと判断した感情に対して真正面から受け止めずにうまく受け流す。
そう生きる術を知っている。そしてそれを自然と実行することも身体が知っている。

「素直じゃない人」は自分の中に湧き上がった、感情の動きや「納得のいかなさ」にうまく対応することができない。
真正面から受け止めて、それを自分の力で変換できるようになるまで向き合う。
時にはそれは、影響が強すぎるし、あまりに鋭いそのふるまいから周りを傷つけることになったり、そのまま自分を痛めつけるような暴力的な性格のものかもしれない。
少々生きづらいものかもしれない。


それでも、それは紛れもなく「素直」なふるまいだと思う。

もっと素直に生きていいはずだ。
あまりに迎合しすぎることはない。素直な感情を言葉にする。ふるまう。

そうして残った人や寄ってくる人が、もっとも大切にすべき人のはず。



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