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【読書感想文】『PURPOSE そのビジネスは何のためにある?』

(このnoteは3分で読めます。約2,200文字)
多くの企業がパーパスを掲げるようになりました。その抽象度の高い言葉に対して『そもそもパーパスって何?』と疑問に思う方も多くいらっしゃると思います。そして、『パーパスがあると会社にとってどうメリットがあるのか?』とその必要性に対して疑問符を持つ方もいらっしゃるでしょう。

私も同じ疑問を持っています。

最近、私の働いている会社でもパーパスが策定されました。なぜ、今パーパスが必要になっているか理解するための課題図書として配布されたのが『PURPOSE そのビジネスは何のためにある?』でした。

このnoteでは、『PURPOSE そのビジネスは何のためにある?』についての読書感想を書きます。内容の要約でなく、あくまで私の感想ですのでご了承ください。主観的な感想も多くございますので皆さまの広いお心で読んでいただけますと幸いです。

【総評】
オススメ度:★★★★☆
読みやすさ:★★★★☆

【対象とされる読者層】
・企業選びに悩んでいる就活生
・同業他社との差別化に悩んでいるマーケティング担当者
・パーパス経営とは何か分からない方
・パーパスの存在意義が分からない方

画像や図が豊富であり230ページほどですので、時間がかからず読み切ることができると思います。

✅1、総評

1-1、事例が豊富

NikeやIKEA、Appleなど大企業によるパーパスの事例の他にも、昨今注目を集め始めているsweetgreenなどの事例も取り上げられており、具体例が豊富な書籍である印象を持ちました。

単なる事例紹介にとどまらず、世の中的にどのような変化が起きているのか、パーパスとは何か、なぜパーパスが必要なのか、パーパスによって発生したメリットにはどのようなものがあるか、など体系立った構成になっているとも思います。

内容を理解し、行動に移すことができればかなり強力な本です。

1-2、Z世代マーケティングとも関連

本書は、近年のZ世代による企業への関心ポイントについても触れられています。『パーパス』と『Z世代』という2つのキーワードは切っても切り離せません。

先日、『Z世代マーケティング』という本を読みましたが、この本との親和性が高い書籍だと思います。


✅2、印象に残った内容と感想

2-1、2章 ビジネスにおいてパーパスとは何か

そもそも、ミッション・ビジョンとパーパスはどう違うのでしょうか。2章ではその違いが『小さな船と大きな船』として紹介されていました。

ミッション・ビジョンは小さな船で、未来に向けて「こうありたい」という目指す姿や方向性を示した、企業やブランドがどうなりたいのかという一人称的なものです。それに対して、パーパスは大きな船で、社会にどんなよいインパクトを与えられるかを示した、どんな社会を作りたいのかという三人称的視点を包含するものです。

このように説明されており、『そもそも、ミッション・ビジョンとパーパスはどう違うのか』という素朴な疑問に一定程度の回答が得られます。

2-2、5章 パーパスを規定する

5章では、パーパスを規定するための4つのステップが紹介されています。

  • STEP1:自組織の探索

  • STEP2:社会の探索

  • STEP3:統合と言語化

  • STEP4:具現化

5章ではそれぞれのステップについてさらに説明がありますが抽象度の高さが否めません。しかし、シンプルなステップとその内容の抽象度は、パーパスを規定することがいかに困難かを暗示しているのだとも思いました。

2-7、7章 パーパスをビジネスに実装する

7章では『結局、どうやってパーパスをビジネスに使っていくのか』ということが語られます。この章では、Nikeやパタゴニア、IKEAの事例を通して実際にどのようにパーパスをビジネスに使っているかという事例に触れることができます。

実際にそれぞれの企業が取り組んでいるパーパスをビジネスに使った実例については、そもそも知らなかった内容が多くあったので、読み物としてとても面白かったです。


✅3、書籍紹介

※冒頭部分に記載した内容を再掲します。

【総評】
オススメ度:★★★★☆
読みやすさ:★★★★☆

【対象とされる読者層】
・企業選びに悩んでいる就活生
・同業他社との差別化に悩んでいるマーケティング担当者
・パーパス経営とは何か分からない方
・パーパスの存在意義が分からない方

画像や図が豊富であり230ページほどですので、時間がかからず読み切ることができると思います。


✅おまけ。今後読む予定の本。

『本日はお日柄もよく』

盛岡で働く知人の紹介。

『日本の「運命」について語ろう』

会社の同じ部署の大先輩がオススメしてくれた本。浅田次郎の他著書『世の中それほど不平等じゃない』は『地元の図書館でレンタルして読むのがちょうどよい』とのこと。

『教養悪口本』

「悪口が言えない」という知人がネタとして読んでいた本。

『THE MODEL』

前職の同期とご飯を食べた際にオススメしてくれた本。

『リーダーシップ進化論』

前職の同期とご飯を食べた際にオススメしてくれた本。

『経営は実行』

前職の同期とご飯を食べた際にオススメしてくれた本。

『コーポレート・トランスフォーメーション 日本の会社をつくり変える』

前職の同期にオススメしてもらった書籍。

皆さんもおすすめの本がありましたら、ぜひ、コメント欄で教えてください。

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